写真 イラン
源氏物語 【物語としての光源氏 1】鈴木日出夫
『源氏物語 一』新日本古典文学大系日本古典文学大系19より
物語
平安時代から鎌倉時代
謙虚な話柄を語り手が語り聞かせるという趣で、仮名散文によって書き綴った文学作品のこと。
謙虚な話柄とは
日常、どこにでもありそうな話
当時は実在の人物の事蹟を踏まえている一連の歌物語さえも、何がしらの作り事を含んでいる。
一例として
在原業平『伊勢物語』
源氏物語
もともと物語が世にもめずらしい話柄で在るとすれば、物語以上に物語的。
この物語の女たちは、とりわけ光源氏と深く関わりあう女たちは、自らを物語と同じか、それ以上に比類のない実人生で在ると認識することに注目。
物語の作り事(虚構)は、単なる羅列よりもかえって深い真実を探り当てることがある。
物語の作り事(虚構)←→『日本紀』(管制国史)
物語の作り事(虚構)としての作り事が、かえって真実を引き出しうるという、物語の魅力的なしくみがある。