恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』 67 二十九丁裏 三十丁表と、『伊勢物語』岩波古典文学大系9
富田高至 編者
和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年
下 67 二十九丁裏
二十九丁裏
◯をかし、男、養生しにおもふ事かきて、和泉の國へ
醫師よひにやりけり、あたまのはちを見れハ、窪(クホ)
腫(ハレ)み、疼(ウツキ)、やます、あしたよりいたみて、昼腫たり、
膿 いとしろう、腫物のさきに見えたり、それを
見て、かのくすし、たゞ一、つけになをしけり、
きのふけふ 頭のまハりのひきつるハ
三十丁表
鼻のとをりの うしろ成ける
『仁勢物語』和泉書院影印業刊
きのふけふ 頭のまハりのひきつるハ
鼻のとをりの うしろ成ける
『伊勢物語』岩波古典文学大系9より写す
きのふけふ 雲のたちまひかくろふは
花の林を うしとなりけり
養生(ようじょう)
1 生活に留意して健康の増進を図ること。摂生 (せっせい) 。「酒やタバコをひかえ、つね日頃から養生している」
2 病気の回復につとめること。保養。「転地して養生する」
3 打ち込んだコンクリートやモルタルが十分に硬化するように、低温・乾燥・衝撃などから保護する作業。
4 家具の運搬や塗装作業などの際に、運搬物や周囲の汚損を防ぐために布や板などで保護すること。「養生シート」
養生しにおもふ事かきて、
養生しに、思う事を書きて、
醫(くすし)
恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』 45でも「くすし」の話が出てたよ^^
醫(くすし)
い(やす) くすし
1いやす。病気をなおす。
くすし。医者。病気をなおす人。
2甘酒(あまざけ)。
やます、
止まず
あした
朝
あしたよりいたみて
朝より痛みて