恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』 66 二十九丁裏 と、『伊勢物語』岩波古典文学大系9
富田高至 編者
和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年
下 66 二十九丁裏
二十九丁裏
◯をかし、男、津の國に知人ありけるに、兄弟、友達行
連れて、難波の寺にいきけり、蓮池を見れハ、鮒
とものあるを見て、
難波寺 講堂のまへ乃はす寺に
是やあふみの うみわたる鮒
是をくひたかりて、人ゝ帰りにけり、
『仁勢物語』和泉書院影印業刊
難波寺 講堂のまへ乃はす寺に
是やあふみの うみわたる鮒
『伊勢物語』岩波古典文学大系9より写す
難波津(なにはづ)を けさこそみつの浦ごとに
これやこの世を うみ渡る舟
兄弟(あにおとうと)
蓮池
四天王寺境内の講堂にある大寺の池。