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今昔狐夜噺 読了  17 (いまハむかし きつねのよばなし) 十五丁裏 上、中、下  十返舎一九 画・作

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今昔狐夜噺 読了 17 (いまハむかし きつねのよばなし) 十五丁裏 上、中、下  十返舎一九 画・作

 

早稲田大学図書館 (Waseda University Library)所蔵

https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01216/he13_01216.html

今昔狐夜噺 上,中,下 (合本)

十返舎一九 画・作 1765-1831

1冊(合3冊) ; 18cm

[江戸] : [榎本屋吉兵衛], [寛政9(1797)]

黄表紙

今昔狐夜噺十四丁裏

  跡

一九画作(ぐわさく)と。いかめしく記(しる)しぬるを。予が

□(欠け)か目(め)の秤(はかり)にかけて。彼(かれ)が出世(せ)と作(さく)とを

ためし見るに。あわや秤(はかり)の倅(さほ)の中程(なかほど)

よりおれたきハ。いづ神をかろしとも

わかたず。画(ゑ)ハおしつよく。作(さく)ハおしの

おもきなへと。例(れつ)のにくまれ口を

    雪亭(せつてい)主人か帰(かへ)り

     がけの駄賃(だちん)にいふ

 

 

『今昔狐夜噺』読了^^v

 

 歌舞伎が見たいワイ!歌舞伎が見たいワイ!と書き続けた『今昔狐夜噺』の記録。

 次何読もうかと、草中歩む。  乱鳥合掌

 

 

 

 

 

 


八月上旬  乱鳥合掌       King Crimson - 21st Century Schizoid Man

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 暑い、すこぶる暑い。

 暑いので、空調する。

 今度は何と、肌寒い。

 本末転倒とは、これしかり。

 

 寒い、寒いのでダンス。

 ハードロックに身を委ね、

 時にはラップで右左右

 寒くて暑くて、汗が出る。

 

 出不精デブ症、何としょう。

 外出怖いと、家籠り

 寺を思うて庭眺め、

 饅頭と茶で、こゝろ慰む。

 

 

   八月上旬  乱鳥合掌

 

 

 

King Crimson - 21st Century Schizoid Man  何の意図も無く(笑)今夜はこの曲の気分v

  

 

八犬伝英雄双六 1 出発と上り 柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画 芝神明前三島町(江戸)

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八犬伝英雄双六 1 出発と上り 柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画 芝神明前三島町(江戸)

 

八犬伝英雄双六

柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画

芝神明前三島町(江戸) : 喜鶴堂, [出版年不明]

48×70cm(折りたたみ25×18cm)

早稲田大学所蔵

早稲田大学図(デジタルライブラリー公開)

 

      くろ ごす うゆ いえ んで んけ ちは

      六 双 雄 英 伝 犬 八

 

 

画 中央下 (スタート)

柳下亭種員選

 里見よしだね

     杉倉かじもと

   堀内さだゆき

 

一 おとね  四 かぢ九郎

二 与四郎  五 おぬひ

三 もとふぢ 六 りき二

一勇斎國芳画里見殿の姫君達

画 中央上 (上り)

里見殿の姫君達

八犬士と緑を結

び給ふところ

 たけのひめ

  きのとひめ

   いろとひめ

  しづをひめ

  ひるぎひめ

  はまぢひめ

  をなみひめ

  しをりひめ

 上り

 

 柳下亭種員(たねかず)1807-1858 江戸時代後期の戯作(げさく)者。
 文化4年生まれ。江戸の人。紀海音(きの-かいおん)の名で講釈師となった。のち柳亭種彦(たねひこ)の門にはいり合巻をかいた。安政5年8月21日死去。52歳。通称は坂本屋新七。別号に麓園。作品に『白縫譚(しらぬいものがたり)』『児雷也豪傑譚』

『児雷也豪傑譚』は尾上菊之助で見た事がある。

 

芝神明前三島町

 この時代、この辺りには有名な絵双紙屋があった。

 

 

八犬伝英雄双六 2 一 おとね 二 与四郎 三 もとふぢ 四かぢ九郎 五 おぬひ 六 りき二  柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画

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八犬伝英雄双六 2 一 おとね 二 与四郎 三 もとふぢ 四かぢ九郎 五 おぬひ 六 りき二  柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画

 

  柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画

 

八犬伝英雄双六

柳下亭種員 撰 : 一勇斎国芳 画

芝神明前三島町(江戸) : 喜鶴堂, [出版年不明]

48×70cm(折りたたみ25×18cm)

早稲田大学所蔵

早稲田大学図(デジタルライブラリー公開)

      くろ ごす うゆ いえ んで んけ ちは

      六 双 雄 英 伝 犬 八

画 中央下 (スタート)

柳下亭種員選

 里見よしだね

     杉倉かじもと

   堀内さだゆき

 

一 おとね  四 かぢ九郎

二 与四郎  五 おぬひ

三 もとふぢ 六 りき二

一勇斎國芳画里見殿の姫君達

 

一 

おとね 

於戸根 

一ひとよ

 三めうしん

  はまぢ

おとねハ 姥(おは)雪与四郎の妻(つま)武蔵 届川原(とだがハら)

に二人の子供(こども)を失(うし)ひし

後(のち)、上野國(かみつけくに)、荒芽(あらめ)

山の麓(ふもと)に住(すみ)し

が、資友(すけとも)

犬士(けんし)を

討(うた)んと

するとき、これを

防(ふせ)ぎて危(あやふ)かりしも■

 

  ■神(かみ)の守(まも)りに

   必死(ひつし)のがれ、後(のち)里見家(さとみけ)に住(すむ)

 

二 

与四郎 

二ひとよ

 四しやく八

  六おぬひ

 

姥(おは)雪与四郎ハ又の名を安平(ゆうへい)とよぶ

もとハ、練馬(ねりま)

信盛(のぶもり)の家臣(かしん)

犬山道策(どうさく)が

僕主(ぼくしゆ)

家(か)亡(ほろ)ひて後(のち)

武蔵國(むさしのくに)神宮川に

住(すみ)漁師を業(わぎ)となす、

道節忠興(どうせつただとも)のために、荒芽山(あらめやま)に討手(うつて)を

防(ふせ)ぎ、のち、里見家の扶助をうけ、安住(あんぢう)せり

 

僕主?

主僕

 主人と召使い。主従。

 

三 

もとふぢ

素藤

 

一かぢ九郎

 二めうちん

  五玉つた

 

疋田権頭(ひきたごんのかみ)、素藤(もとふぢ)ハ悪賊(あくぞく)

業因(ありよう)が倅(せがれ)なり、父は

都(みやこ)に刑罰(けいばつ)を

かうふり、わが身(み)

ハからうじて山塞(さんざい)

をのがれ、とほく東(あづま)にさま

よひ来(きた)り、姦計(かんけい)をもつて

一度(ひとたび)勢(いきほ)火を得たりしも

犬江仁(いぬゑまざし)が智勇(智勇)にくだかれ、

終(つい)に命を亡(ほろぼ)すに及(およ)べり

 

刑罰(けいばつ)をかうふり

 刑罰を被り

 

四 かぢ九郎

かぢくろう

梶九郎

 

二ふなむし

 四めうちん

  六もとふぢ

暴風かじくろう(あつしまかぢくらう)ハ

市川の里の

悪漢(わるもの)犬江

屋の母(はゝ)

妙真(めうしん)に

恋慕(れんぼ)して

これを

奪(うばハ)んため

待(まち)伏(ぶせ)なし、猶(なを)妙真(めうしん)が*

 

  *したがハざるを△

 

   △怒(いか)り

    孫(まご)真平(しんへい)を

    打(うち)殺(ころ)さんと

    せしに、伏姫(ふせひめ)

    神(がみ)の罪(ばつ)を

    かけ、忽(たちまち)@

 

    @引裂(ひきさき)

    すてられぬ

 

(たちま-ち)たちまち。にわかに。突然。

(ゆるが-せ)ゆるがせ。ゆるがせにする。いいかげんにする。おろそかにする。

 

五 

おぬひ

於縫

 

一ふなむし

 二角太郎

  六引く手

 

ぬひハ下総国行徳の旅店(はたごや)

古那屋文五兵衛(こなやぶんごべゑ)の女(むすめ)

にて、小文吾(こぶんご)が妹なり、

市川の船問屋(ふなとひや)

犬江屋房八(いぬえやふさはち)が

妻となりて、真平(しんへい)

を産(うむ)夫婦、節義(せつき)

に身を殺して、血汐(ちしほ)ハ我子に

異生(いせい)の兄弟、犬塚志(しの)のが必死(ひつし)の

     病(やまひ)を

        すくへり

 

六 りき二

りきじ

力二

一ふさ八 

 三ひくて

  五めうちん

 

十條(じうてう)力二郎ハ犬山の忠僕(ちうぼく)

姥(おは)雪与四郎の

長子(ちやうし)

狭気(けうき)◯

 

   ◯人にすぐれ、犬士(けんし)等(ら)を

    助けんと、戸田川(とだかハら)に追人(おつて)の勢(ぜい)を支(さゝ)へ▽

 

     ▽頭人(とうにん)丁田町之進を

      討(うち)取(とり)、きょうだい(けうだい)こゝに

      討(うち)死(じに)なす

 

りき二の抱える高札に書かれている言葉

   奉

  若王子

   納

 

 

長子(ちやうし ちょうし)

 1 最初の子。

 2 男の子のうち最初の者。長男。  

狭気(けうき きょうき)

 弱い者を助けようとする気性。おとこぎ。「侠気に富んだ人」

 

頭人(とうにん)

 頭人(とうにん)とは、鎌倉幕府・室町幕府における職名。

 鎌倉時代中期に設置された引付方においては、3つもしくは5つの「方」と呼ばれる部局が設けられ、それぞれの「方」の長を頭人と呼んだ。

 頭人はそれぞれの方に属する引付衆や奉行人を指揮して訴訟を進行した。

頭人(とうにん)〘名〙

 ① 集団の長として、集団を代表し、統率する人。首領。頭(かしら)。とうじん。   ※人情本・春色梅児誉美(1832‐33)後「丹次郎は衒(かたり)の頭人(トウニン)」  ② 鎌倉・室町幕府の引付の部局長。引付頭人。頭人奉行。   ※吾妻鏡‐建長二年(1250)四月二日「引付事、巳尅以前可レ始二行之一、云二頭人一、云二奉行人一、莫レ及二遅参一」  ③ 室町幕府の政所・評定所・侍所などの長官。   ※斎藤基恒日記‐文安六年(1449)四月二日「執事代事、被レ仰二付玄良一〈頭人真蓮代蜷新右入知温〉」  ④ 大名の家中の常備軍である各隊の長。番頭(ばんがしら)。物頭(ものがしら)。組頭。  ※仮名草子・浮世物語(1665頃)二「大名方に取り入り、所司代・奉行・頭人(トウニン)に目を懸けられ」  ⑤ 歌会・詩会・茶会などの会合で、頭役をつとめる人。世話役。主人。  ※太平記(14C後)三三「在京の大名・衆を結んで茶の会を始め、〈略〉初度の頭(トウ)人は奥染物各百宛(づつ)」  ⑥ 祭礼で、頭役をつとめる人。また、祭礼の世話役。頭屋の主人。  ※多聞院日記‐文明一〇年(1478)八月一四日「自二宮本一薄縁を東九条へ二畳下行は、頭人二人に下行」      

化物和本草 1  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政10 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 1  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政10 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政10 (1798)

 18cm

 黄表紙

 早稲田大学所蔵

 早稲田大学図書館 (Waseda University Library)

 

 

草蔵(草蔵紙)を見ると、

 絵や言葉や塗り絵などの落書きが書かれている事が結構多い。

 

 

 

化物和本草 2 内表紙 一丁表  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政10 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 2  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政10 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政10 (1798)

 18cm

 黄表紙

 早稲田大学所蔵

 早稲田大学図書館 (Waseda University Library)

 

京傳子歳述  翻刻必究

 

ばけものやまとほんぞう ぜん

化物和本草 全

 

巻首有巴山人之圓章

雲顧君子須認比為真

 

化物和本草 一丁表

此(此)猥史(さうし)の趣向(しゆこう)は、元来(ぐハんらい)水点の放屁(ふうひ)のごとく、また

野猫(たぬき)の鼾睡(いびき)に似たり、これをたゝめバ、二巻(にくハん)となり、

これをひらけバ十枚あつて、阿菊(おきく)が皿(さら)の闕(かけ)たるもあり、

見越(みこし)の頸(くび)の余(あま)れるもあり、廼是その初(すなわらこれそのうし)酒田(さかた)の金平(きんぺい)

先生、蛍合戦(ほたるがっせん)の明かりをかりて、雪女児(ゆきおんな)の燈(ともしび)かゞげ、

剪冠(きりかぶり)の筆(筆)を執て、徒(いたつら)に一盤(いつさん)の油を減じ編(あめ)る處(ところ)の

書(しよ)なり、然(しか)も狐色(きつねいろ)の表紙(ひやうし)をかき、減るに、三つ目の難我

用(もち)ゆ、蛤(あさり)も、詞書(ことバがき)ハ、化物屋鋪(ばけものやしき)の日記(につき)の如く、画図(ゑがら)は

珍物茶屋(ちんぶつちゃや)の招版(かんばん)に似たり、弔、野(の)にハ伏(ふくめ)とも、宿(やど)かるなと

いへる、那(かの)一つ家(ひとや)の壁中(つきちう)より、此書(このしよ)を得(ゑ)たり 尓云

 

 寛政十歳戌午孟春  京傳戯題 印

 

 

廼(だい すな)

 廼とは、の/「の」の音を表すための語/なんじ/二人称代名詞/すなわちなどの意味をもつ漢字。 ... 日本では不確定レベルの漢字とされる。

 

徒(いたつら)[形動][文][ナリ]

 1 存在・動作などが無益であるさま。役に立たないさま。むだ。「徒に時を過ごす」

 2 あるべき物がないために物足りないさま。なんの風情もないさま。

  「入江の―なる洲 (す) ども」  更科

 3 何もすることがないさま。退屈。→いたずら

  「舟も出ださで―なれば」 土佐

 

一盤(いつさん) 一番(いつさん)

 

弔 (とむらう  ちょう)

 

尓云 (ウンジ)(しかいう 云爾)

 文章の末尾に書かれ、上文の内容を強調指示する語。「これに他ならぬ」の意。

 漢文で「しかり」「しかいう」と訓ぜられる。

 

孟春 (もうしゅん)

〔「孟」ははじめの意〕  ① 春のはじめ。初春。  ② 陰暦一月の異名。

 

 

 

化物和本草 3 一丁裏 二丁表  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 3 一丁裏 二丁表  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 早稲田大学所蔵

 早稲田大学図書館 (Waseda University Library)

 

化物和本草 一丁裏

獅子身中虫(しゝしんぢうのむし)

    加古川本草(かこがハほんざう)

    網目に曰(いハく)

しゝしんぢうのむしといふハ、かしらハつりどうろうのことく

はねハくものすのごとく、しりおハふみのごとし

つねにゑんの下にすまいをなし、たこ ざかなを

ゑじきとなし、そのこゑ

ゆらどの/\となく、あるひと

かんざしをしやりけんにうつて

このむしをころしかも、川へ

ながしたるとなり、もつとも

あかいわしをきらふ むしなり、

いつさい このむしハ

そのいゑのろくを

はんで、そのいゑを

ほ□つばさんと

はつひいたつて

ふぎふぜんを

このむなり

にくむべく

おそるべきむし

     なり

忠臣義

  七段目

つまびらかなり

今こゝに

りやくす

 

化物和本草 二丁表

「のふこわや

 おそろしや

 

化物和本草 一丁裏

  「ゆふべのゆめが

   わるかつた

   にげろ/\

 

化物和本草 一丁裏

  「あのやつこハしやうぶかわの

   きものをきているから

   てらおか平右衛門かと

   おもつて、ひつくり

          した

 

忠臣義

  七段目

つまびらかなり

 祇園一力茶屋の場^^

 

 

 

乱鳥、 チーン

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写真は蘇州『評談』

 

 

 コロナが怖いとはいえ、毎日毎日家に閉じこもっているのは困ったものだと自己分析する。

 多少体重アップが見られたので、この際タンパク質はとりつつダイエットと思い、炭水化物を減らしバランスの良い食事を試みる。

 午前中は家事で体を動かし、午後はゆったりした時間を過ごす。

 夜はほんの短時間エアコンを切り、音が漏れないように窓を閉め、ズンバやらロックに合わせて踊るやら、ラジオ体操やらを組み合わせて体を動かすと、汗が出るわ、歩数は稼げるわ。

 そしてこの十日間ほどで、一キロ痩せた。

 これは、したり!とほくそ笑む乱鳥。

 この調子だと、一ヶ月で三キロ。三ヶ月で九キロ。

 おほほおほほと、獲らぬ狸の皮算用。乱鳥挫折は、いつもの事である。チーン

 

 

 

 

 


メモ: 跋 跋文

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跋 (バツ・ふむ)

 1.ふみつける。ふむ。ふみつけて歩く。  「跋渉」  2.とびはねる。  「跋扈(ばっこ)」     跋文(ばつぶん)  1 書物の、本文の後に書く文章。跋(ばつ)。          

今昔狐夜噺十四丁裏

  跋

一九画作(ぐわさく)と。いかめしく記(しる)しぬるを。予が

□(欠け)か目(め)の秤(はかり)にかけて。彼(かれ)が出世(せ)と作(さく)とを

ためし見るに。あわや秤(はかり)の倅(さほ)の中程(なかほど)

よりおれたきハ。いづ神をかろしとも

わかたず。画(ゑ)ハおしつよく。作(さく)ハおしの

おもきなへと。例(れつ)のにくまれ口を

    雪亭(せつてい)主人か帰(かへ)り

     がけの駄賃(だちん)にいふ

         

化物和本草 4 二丁裏 三丁表  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 4 二丁裏 三丁表  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 早稲田大学所蔵

 早稲田大学図書館 (Waseda University Library)

 

化物和本草 二丁裏

平家蟹(へいけがに)

  大(たい)の平記物語(へいきものがたり)に曰

 

へいきがにといふハ、そのむかし、

主か永(ゑい)のみだれに、平家(へいけ)の

いちもん、西海(さいかい)の並みにしづみ、

男子(なんし)の一ねんハついへいきがにとなる、

かうらいハおんなの角のごとく、

ばさみハひらもといににてあしハ

べつかうのかんざしのごとし、かハ

わげゆ和火ににたり、やまのくづるれるやうな

ことありてもへいきなるゆへ、かくハ

とかく人に    なづくるなり

さからふかにして

ものごとよこに

ばかりあゆむなり、

うたがいふかく

むねのうちに

つるぎを久し

りんき、しつと

のこゝろおゝく

やもすれバ

男蟹(おがに)をしりに

しきたがるかに

なり、そのゆへに

りやうしもおそれ

 

化物和本草 三丁表

てちけにたまう

といふおそれ

つゝしむ

べきうに

  なり

 

化物和本草 三丁表

 「まさひるめし

  まへじやから

     はらバ

  へこつて

   にげにいくぞ

 

化物和本草 三丁表

      いしが

      いのちハ

      とふで

      かろく

      して

      くだ

      され

 

化物和本草 三丁表

      かゝさま

      はやく にけ

       さつしやれ

 

平家蟹

 歌舞伎 原作:岡本綺堂

 舞台。冒頭、映像で物語背景を説明。浜辺の近い家。回り舞台で海側の裏手に転換。
 ナレーションは白石加代子?。
 お話。平家滅亡後の壇の浦。生き残りの女達は惨め。惨めさあまって、玉蟲は亡き
 武将の名を蟹につけて親しむ狂いぶり。その妹が源氏方・那須与市の弟と相思相愛
 と聞いて、怒髪天。二人を蟹の毒で呪い殺してしまう。
 
 芝翫・玉蟲、不安定な役柄を粘り腰でじっくりと演じ。得体の知られない不気味さ
 を醸し出す。転換多く、道具方たいへん、暗転の時間もちと長め。

 

 芝翫は七代目の故芝翫丈が好き^^v

「平家蟹」は歌舞伎チャンネルか衛星劇場で何度か見たことがある。

 

 

 

 

 

 

友人からの電話

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 2019年 日本の総人口は1億2617万人

 2020年 来年からの新型コロナウイルスのワクチン 1億2千万回分の供給

 仮に 2千万回分は備蓄として  残1億回分

 ワクチンは二回摂取必要なので  5000万人分、人口はその2,2倍

 国のトップや医療従事者や公的関係者や大手会社、銀行などを考えると、個人には到底ワクチンは当たらない。

「保険外でも、高くてもいいから、ワクチンを打ってよ!」

と泣き付こうが、国が重要であると認めない6割の日本国民には、ワクチンは回ってこないのだ。

 ワクチンが良いか否かは別問題として、多くの庶民には選択するまでもなく、見捨てられるというのが現状である。

 

 そんな電話が、友人からかかった。

 ま、私などはできるだけ外に出ないで、自分の身を守ることに徹することにしよう。

 

 

 

 

 

化物和本草 5 丁裏 三丁表  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 5 丁裏 三丁表  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 早稲田大学所蔵

 早稲田大学図書館 (Waseda University Library)

 

化物和本草 三丁裏

平歌舞伎三階圖會(かぶきさんかいつゑ)に曰(いはく)

 

にんかんのなまづハいちやう

らの ふくのとき、やう□はしめて はつするのころ

しばゐヘあらハれ、くげあらす くみして、さま/″\

ふぜんをなし、じつ事しのためにハ

はなハだとくきふなり、

もしこの うを のどくに

あたりたるときハ 團十郎もぐさを

表たかにすへべし、

たちどころに とく をけすなり

また、この うを のはねを

たてたるとき、しばらく/\と

三づゝ となへてのどを

なでべし、きゝやうに

ぬけるなり

いやはや

とほうもなき

  どくぎよ

    なり

 

化物和本草 三丁裏

ぢや□んのなまずハ

まんざいらく/\と

いへども、とのなまづハ

しばらく/\と

 いへバ たちまち

   むけるなり

 

化物和本草 三丁裏 下

    じんめん なまず

    人面の鯰

 

化物和本草 四丁表

屋形船に乗った男衆が、鯰を見て行った言葉

 「とらまえたらよい

  みせもので

  あらふ

  これを

  しえたる

  ひやうたんを

  もつてくれバ

  よかつた、

 

歌舞伎三階

 三階さん

 歌舞伎役者は弟子入りすると、そのほとんどが「大部屋」と呼ばれる大勢が共同で使う楽屋に入ります。

 この大部屋が歌舞伎座の三階にあったので、大部屋役者のことを「三階さん」といいます。

 10年程度の修行を積み、名題試験という試験に合格して資格を取得、名題披露をすれば「名題役者」となります。

 現在お給料はに二十万程度と少なく、この仕事を離れていく方が多いとのこと。

 歌舞伎の賑わいに華を添える三階さんたちの技術と努力は素晴らしく、演目によっては拍手の渦が巻き起こります。

 歌舞伎、見たいなぁ!!!

 

にんかんのなまづハいちやう

らの ふくのとき

 任官の鯰は いっちょら の服の時

 

團十郎もぐさ

 江戸のもぐさ屋-団十郎艾-

 もぐさには、予め撚って粒に切った切艾(きりもぐさ)と、加工していない散艾(ちらしもぐさ)がある。江戸時代、切艾は団十郎艾が有名ブランドだった。

 菊岡沾凉の『近代世事談』(1734刊)にこうある。「団十郎艾、元禄のはじめ、神田鍛冶町箱根屋庄兵衛といふ者、箱根の湯泉晒と称して切艾を製す。看 板あるひは艾の印に三ツ角の紋を付る。これ市川団十郎という芝居役者の紋なり。此切艾の製よろしとて江戸中に流布す。是を倣ひ所々に切艾の製あり。庄兵衛 が印を模して、おのおの三ツ角の紋を付て、三升屋何某、市川屋何某などゝ名を付てこれを売るなり。団十郎がはじめたるにあらず」、と。

 三ツ角は升目を三重に囲った紋で、三升紋ともいう。江戸では笹屋と三升屋が切艾で繁盛していた。笹屋はもぐさ売り姿の団十郎人形を店頭に飾り、江戸名物だったという。笹屋が安永年間に廃絶した後は、三升屋がやはり団十郎人形を店頭に飾って有名だった。

 表紙絵は『此花』(1777刊)に載る図で、店先に座るのがもぐさ売り姿の団十郎人形、暖簾に「御江戸/とをりはたご(通旅籠)町/本三升屋/平右衛門 /製」、掛看板に「くんさい(薫斎か)薬きう(灸)」、箱看板に「大でんま(伝馬)丁(町)能(の)三丁目/とをりはたご町/本三升屋平右衛門」「回陽堂 /正製御薬切艾元祖/永持道意製」とあり、三升中に艾の字をデザインした紋が瓦と箱看板に見える。
図は松宮三郎『江戸の看板』(1959、東峰書院)より。

(真柳誠「江戸のもぐさ屋-団十郎艾-」『日本医史学雑誌』51巻1号表紙絵、表1(絵)と2頁(解説)、2005年3月) http://square.umin.ac.jp/mayanagi/paper04/mogusaya.html

 

たちどころに とく をけすなり

 立ち所に毒を消す也

 

また、この うを のはねを

たてたるとき、しばらく/\と

三づゝ となへてのどを

なでべし、きゝやうに

ぬけるなり

いやはや

とほうもなき

  どくぎよ

    なり

成田屋十八番 『暫』

この うを のはねをたてたるとき

 花道で三桝模様の伸子(しんし)のはった四角い袂を広げる

しばらく/\と三づゝ となへて

 花道いよいよ登場の際「しばらくぅ〜」「しばらくぅ〜」「しばらくぅ〜」

いやはや とほうもなき どくぎよなり

 上を読んで、笑ってしまった。

 

まんざいらく/\と

いへども、とのなまづハ

しばらく/\と

 いへバ たちまち

   むけるなり

江戸時代から成田屋の十八番の内『暫』は人々に人気があったようだ。

 

 

 

映画『MEG ザ・モンスター』 監督 ジョン・タートルコーブ  出演 ジョイソン・ステイサム  2018年

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 映画『MEG ザ・モンスター』 

 

監督 ジョン・タートルコーブ

出演 ジョイソン・ステイサム

2018年

 

 

 たまたまTVをつけると、映画『MEG ザ・モンスター』が始まったので、見ることにした。

 初めは『構図がすこぶる噛み砕き考えられているな』などと雑念を抱きながら見ていたが、途中から感情移入よろしくで、「こわ!」などと言いながら、見ていた。

 字幕でないのが残念であったが、声優の声色も割合に違和感がなく、怖がりながら、楽しく見られた。

 こういった娯楽映画も、たまには楽しいなと改めて感じた。

 

 今回も記録のみにて失礼致します。

 

 

化物和本草 6 四丁裏 五丁表  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 6 四丁裏 五丁表  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 早稲田大学所蔵

 早稲田大学図書館 (Waseda University Library)

 

化物和本草 四丁裏

平どばから蛇(じや)

このじやハまいねん六月

朔日ふじまつりのこち

しよくのどくふのなり

よりあらハた、じや也、

まなこハしんちうの

ビヤうのごとく

したとしり、をのけん

とハ、むめづけのごとく

あかしをうたい、

むぎわうのやうに

こがねいろにひかが

あしは なけれど、

よくなにゝても

まきつくなり、

大きなるもあり

ちいさなるもあり

 くわゝも

 なんとも

   なき

   蛇(じや)なり

 

化物和本草 五丁表

じやが

  曰

お女中

いつ

しよ

 に

ゆかふ

また

しやれ

わしや蛇

  /\

 

化物和本草 四丁裏  下

    のうこわや

     たすけて

       たべ

 

 

    小ぞうが曰く

    みちがぬりつて

    ねから しやから

    にげられぬ

挿絵には、蛇と、蛇の目傘

蛇が、蛇の目傘のお女中を見て

  じやが

    曰

  お女中

  いつ

  しよ

   に

  ゆかふ

  また

  しやれ

  わしや蛇

    /\

と声をかけ、一緒に行こうと誘う。

 

化物和本草 7 五丁裏(右頁) 「爪(つめ)の火(ひ)」 山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 7 五丁裏(右頁) 「爪(つめ)の火(ひ)」

 山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー

 

 

 

化物和本草 五丁裏

爪(つめ)の火(ひ)

つめのひと、いふハ とんよく

おゝきものゝ、おんねん也

これ あしやう てんとうへ

そむきたるやみをむさぼり

ふじやうのみして、みをくるしめ、おゝくの

かねはたゝいえて、しゝたるひと、こゝあん

ぢごくにおちて、どんよくのくらやみ

にまよひ、かくのごとく つめ へ ひを

ともして、しやばへ

    のこしおきたるかねを

    さがしもとめんと

    するなり、

    あさましき

    ことならずや、

 

化物和本草 五丁裏  下

      おそろしい

      しゆねんじや

 

 

 

地獄

等活地獄(とうかつじごく) 黒縄地獄(こくじょうじごく) 衆合地獄(しゅごうじごく) .叫喚地獄(きょうかんじごく) 大叫喚地獄(だいきょうかんじごく) 灼熱地獄(しゃくねつじごく) 大焦熱地獄(だいしょうねつじごく) 阿鼻地獄(あびじごく)

化物和本草 8 六丁表 「温飩(うどん)げの花(はな)」  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 8 六丁表 「温飩(うどん)げの花(はな)」

 山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー

 

 

 

化物和本草 六丁表

「温飩(うどん)げの花(はな)」  

温飩(うどん)げのはなハ 三千ねんに

ひとたびはなひらくと

かの優曇華(うどんげ)のごとくいふ

せかいにまれなるもの

にハあらねど、あぢハひ

びなるハすくなし、この

はなもとひもかハの

ほとりに

せうじはハ

きりむぎの

ごとく はながつ

をのごときはな

さち こしやうに

ふにたるみをむすぶ

      といふ

うどんげの

はな、まちゑたると

そがきやうざいが

    せりふハ

   このはなの

    ことなり

 

めづらしいはなでござる、この

はちうゑをもつて、もよりよきところへ

       けんどんみせがだしたい

 

 

ひもかハ

 ひもかわ

 群馬県の名物、

 ひもかわ饂飩

 普通のうどんより平べったい麺

 

優曇華

 梵語を語源とし、「優曇華」または「憂曇華」とも書かれる。

 実在の植物を示す場合、伝説上の植物を指す場合、昆虫の卵を指す場合とがある。

優曇華  (世界大百科事典第二版)

 ウドゥンバラの花。〈優曇〉はサンスクリットのウドゥンバラudumbaraを音写した語〈優曇婆羅〉あるいは〈優曇鉢〉を省略したものである。ウドゥンバラは学名をFicus glomerata Roxb.といい,クワ科に属する植物でイチジクの1種であるが,花がくぼんだ花軸の中にあって,外からは見えない。このためインドの伝説では,3000年に1度しか花を開かない,あるいは,如来や転輪聖王(てんりんじようおう)が出現した時だけ花を開くといわれた。

 

戯論  京都五山送り火の「大」の字をお盆を前に灯しちゃった人がいるらしい。

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 京都五山送り火の「大」の字をお盆を前に灯しちゃった人がいるらしい。

 あら、ま!大変(^^)

 ご先祖様が帰って来られるように、京都では夜の8時になると一斉に明かりを消しますんぇ。

 

 子供の頃は、よぅ、お友達のビルに行って、みんなで送り火を見て楽しんだわぁ。

 そういえば、そのビルのお友達はお金持ちで、兄弟揃って東京のK中学に行かはったさかいに、今どうしたはるかしらん、なんて事を思い浮かべてしまいました。

 小学校卒業式の日、画用紙に事細かに鉛筆で何十人かの絵を描いてくれはったんやけど、コミカルな絵で嬉しかったわぁ。そんなことをぼんわり、思い出しました。 

(ぼんわりと盆、これ、、ツッコミどころ、ね)

 

 今年はコロナウイルスの影響で、五山送り火は流れると思ってましたが、「大」の字は六点、「开」は二点、他の文字は一点を照らすと云う、大幅な規模縮小で行われる予定だったとの事。

 五山送り火は見る人だけでは無く、準備する保存会や警察や消防のかなり多くの方々が山中で準備し執行されるので、規模縮小とはいえ、心配。

 大の字を灯されたが8/16までの間、大凡一週間があるけれど、『六箇所なら、今からもう一度準備しちゃう?』なんて事になって、準備の方々が短期間で密集しちゃうなんて事にならないかしらんと心配し、故郷を思う、

 是 乱鳥の戯論でございまする。

 どんと はらい

 

 

 

化物和本草 9 六丁裏 七丁表「四四しんちうの鼠(ねつみ)」  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 9 六丁裏 七丁表「四四しんちうの鼠(ねつみ)」

 山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー

 

 

化物和本草 六丁表

「四四しんちうの鼠(ねつみ)」一名、ねづみやばり

でんそハけしてうづらとなり、

このしんちうのねづみ、けして

あめとなるときハおいをやしなひ

また、つりがねとかんじ、かなぶつと

けするときハ、ぶさいのたねども

なるつねにたばこのはをゑじきととし

くちよりけふりをはく

ひとりゐのつれ/″\をなぐさめ

たびぢの歌を散らし、

きやくのもてなしともなる

のうあつて

はなはだしき

ねづみなり

しんちう

/\と

なくこゑ

四々十六づつ

なくゆへ

四々しんちうの

ねづみと

なづく、

 

化物和本草 七丁裏

もしこのねずみのゆへに

どくにあたりゑ至る

ときハ、さとうゆを

のむへし、たちまち

ぢす、またへびに

さゝれたるとき

とのねづみのやにを

つくれハその

どくをさる

まむしにさゝれ

たるにもよし、

これハ

きつとした

しよもつにいてゝ

たしかなること

なれバ

ひとのために

こゝに

しるす、

 

化物和本草 七丁裏

「てつそといふハ

 きいやが

 しんちうのねづみとハ

 はて、めづら

      しい

 

化物和本草 六丁表

四々しんちうのねづみの言葉

     てつでハ

     ござらぬ

     しんちう/\

       /\/\

 

化物和本草 六丁表 

悪戯書き

一各

 銀々虫

 □(欠け)モ云

 

化物和本草 七丁裏

三桝の衣装を着た鬘も團十郎風の男が縁側に立ち

四四しんちうの鼠を見て

右手に太刀、左手に扇で古典的な歌舞伎の形を作り、

見得よろしく  

  はて

  うそつき

  ねづみ

  じや

 

 

四々しんちうのねづみの名前の由来

  しんちう

  /\と

  なくこゑ

  四々十六づつ

  なくゆへ

  四々しんちうの

  ねづみと

  なづく、

 

三桝の衣装を着た鬘も團十郎風の男が縁側に立ち

四四しんちうの鼠を見て

右手に太刀、左手に扇で古典的な歌舞伎の形を作り、

見得よろしく  

  はて

  うそつき

  ねづみ

  じや

 ここはひとまず、私の馴染みのある十二代目の團十郎の声色と言い回しで台詞を投げかけ、十二代目の決めで見得を切りたい。

  はぁて

  うぅそぉつき

  ねぇづぅみぃ

  じや!

と、『毛抜』風に言い回したい^^

 

 

 

化物和本草 10 七丁裏 八丁表「金(かね)のなる木(き)」  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 10 七丁裏 八丁表「金(かね)のなる木(き)」

 山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー

 

 

化物和本草 七丁裏

「金(かね)のなる木(き)」

かねのなるきハよのなかに

たへてなきものゝやうにおもへども、

さにあらず、みな にん/\の

いへ/\にありて、そのたねをしょぢ

すれどもかぎやうにおこたりつとむる

ととおろそかなるがゆへにしんざい

のぢめん、あれちとなり、

もとでのはたけ こやし、

すけなくたねをまきても

はなさき、みのることなし、

おゝいなるふうきハ

てんにあれとも

小なるふうきハつとむるに

あり、それ/\のすぎわひに

おこたらざるときハ、

あに、かねのなるき、なからんや、

かねのなるきハ、いかなる

ものぞといふに、まづ

あきびとのいゑの

かねのなるきハ、

はなハしんのぞうの

かたちのごとくはハ

ふて かゞみのごとくみハ

そうだんのさまのごとし

 

化物和本草 八丁表

しよくにんのかねのなるきハ

はなハかんなくずのごとく

はハこてににたり

のみのごときみをむすぶ、

ひやくせうのかねのなるきハ

はなハさうのかねのかさのごとく、

はハすきくハにて

ごゝくのみのりあり、

さむらいのかねの

なるきハ、はなハまとの

ごとく、やのごとし、てつぽう

だまのやうなるみをむすぶ、

士農工商(しのうこうせう)、みな

それ/\にかぎやうの

田畠(たはた)をたがやして

かねのなるきをたくハへ、

たまへかてんかし

これほどの

どうりハ三ツごも

しるととなれども

いわれてみねバ

おとたりあり、

 わがからじやくを

  わらふひとあらバ

       わらい

        給へ

 

化物和本草 八丁表

金のなる木の鉢に書かれた言葉

     在

     幣

  (幣ニ在り)

 

化物和本草 八丁表  下

    ごどもしづかに

    してごろう

    しやくを

      きけ

 

化物和本草 八丁表 下

    なるほど

    ごもつとも

    なごかう

      しゆ

    かねのある

    きハわれ

      しが

     いゑに

     ござる、

 

 (ぬさ)神前に供える、きぬ。しで。にぎて。ぬさ。

 

 

 

化物和本草 11 八丁裏 九丁表「利欲(りよく)の鳥(とり)」  山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

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 化物和本草 11 八丁裏 九丁表「利欲(りよく)の鳥(とり)」

 山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門

 

 

 化物和本草 3巻

 山東京伝作 1761-1816

 葛飾北斎画 1760-1849

 版元 山口屋忠右衛門

 寛政十 (1798)

 18cm

 黄表紙

 読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー

 

 

化物和本草 八丁裏

「利欲(りよく)の鳥(とり)」

りよくのとりハふぎの

とみをねがひ、いつもに

うかべるくものうへに

まひあそび、

かしらふたつあつて

ふたごゝろあり、

いつわりのみ おゝく

ひとをまごわす  

   とり

    なり

 

このとりハ

あのしやばにあつて

じひぜんごんの

こたるいたみも

なくわがみに

なくわがみに

とくのつくこと

あれバ、ひとの

なんぎにおよぶ

ことをわきまへず

不義不仁(ふぎふしん)の

きんじを

いさぶりため

いつしやううを

うざい がきのくハたくに

くるしみ

たる事をしらぬ

がうよくのひと

しらて、のち そのこんぱく

 

化物和本草 九丁表

高利(こ売り)のぢごくへおち

このとりとけして

ちううに

まよひくるしむ

なりひとたる

もの、おそれ

つゝしむべし

このとりに

ならぬやうに

こゝろがけ

  たまへ

 

化物和本草 八丁裏

   「はてめづらしい

    とりがとふぞへ

 

化物和本草 九丁表

   「はてめづらしいとりじや

    つかまへてみせものに

    だしたら、十二文の

    ちゃざいハおさへた

    ものじや

      といふが

      これが

      すなハち

      りよくの

      とんなつ

      た

 

挿絵の鳥の背中には次の文字が書かれている。

      不仁

      不義

 

 

じひぜんごん (慈悲善根)

 これも日頃から慈悲善根ら慈じひぜんこんを施して心掛をよくしたお蔭だらうと、精々神信心をいたして居ります。 銭形平次捕物控303

慈悲

 1 《「慈」は、梵maitrī「悲」は、梵karuṇāの訳》仏語。仏・菩薩(ぼさつ)が人々をあわれみ、楽しみを与え、苦しみを取り除くこと。
 2 いつくしみ、あわれむこと。なさけ。

善根 (仏)

 よい報いを生み出す原因としての善行。諸善のもとになるもの。

 

不義不仁(ふぎふしん)

不義 

 1 人として守るべき道にはずれること。また、その行い。
 2 道に背いた関係を結ぶこと。特に、既婚者が配偶者以外と肉体関係をもつこと。密通。「不義をはたらく」
 3 律の八虐の一。師や長官などを殺すこと。

不仁

 仁の道に背くこと。慈愛の心のないこと。また、その人。

「惨酷―の極と云うも過言に非ざる可し」〈福沢諭吉〉

不仁不義 (中国語辞典)

 

きんじ (禁止 きんし)[名](スル)

《古くは「きんじ」とも》

 ある行為を行わないように命令すること。「通行を禁止する」「外出禁止」

 

いさぶり(いさぶる)《品詞》動詞
《標準語》揺すぶる。揺すりうごかす。
《用例》「おい、ハシゴいさぶんないや。きょうていがな」(おい、はしごを揺すぶらないでくれよ。こわいじゃないか)。

 いさぶり(いさぶる)は、鳥取弁。

 

がうよく

 強欲

しらて

 知らで

こんぱく

 困迫

 

このとりとけして

 この鳥と化して

 

鳥と鳥取弁の「いさぶり」

 

 

 

 

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