『 The Cell ザ・セル』 5★/5 監督:ターセム・シン 脚本:マーク・プロトセヴィッチ 製作:フリオ・カロ、エリック・マクレオド ジェニファー・ロペス
学生の頃、心理学の本にはまっていた私は、一気にこの映画に飲めるこむ。
構図の大胆な撮り方は心の鏡面城あるいは現実的な部分と無意識の意識を表している。
構図だけではない。
色彩の大胆な対比、曲線と直線、光とかげ、有機物と無機物、他多くのモティーフを対話させ会話させ、観客に投げかける。
前衛美術家と表現主義を用い、分裂症の心理状態を巧みに操っている。
分裂症の心の動きと声は、まさしくフランシス・ベーコンの時間の流れを感じさせ、心がワクワクする。
時々、アングラ劇的な部分があったかと思えば、中傷とは程遠い具象画に変わる。
これはひとときの人間的安堵感に戻った時を表すのであろうか?
筋書きや展開も面白く、最後の収まりも中傷的でありながら、少し進んだ初期にもどり、収まりが良い。
確かに怖い部分や気味の悪い部分はあるが、それはこの映画にほ必要不可欠であった。
始終、上質で躍動的絵画のコマ送りを見ているような感覚に陥り、若い頃を思い出す。
この歳になって、今一度大学生の頃に戻り、趣味として映画に出てきたような絵を描きたいものだとほくそ笑むと、家族も同意する。
映画『 The Cell ザ・セル』 を見て、うごかに埋もれた若かりし頃の思うがむくむくと湧きいだす。
美術表現が素晴らしく、心理状態の複雑さを巧みに操って表現しているこの映画を私は好きです。
監督 ターセム・シン
脚本 マーク・プロトセヴィッチ
製作 フリオ・カロ
エリック・マクレオド
製作総指揮
ドナ・ラングレー
キャロリン・マネッティ
出演者
ジェニファー・ロペス
ヴィンス・ヴォーン
ヴィンセント・ドノフリオ
音楽 ハワード・ショア
撮影 ポール・ローファー
編集 ロバート・ダフィ
製作会社 ニュー・ライン・シネマ
Avery Pix
Caro-McLeod
Katira Productions GmbH & Co. KG
Radical Media
2000年8月18日
上映時間 86分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $33,000,000[1]
興行収入 $104,155,843[1]
次作 ザ・セル2
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『ザ・セル』(The Cell)は、2000年のアメリカ合衆国のSF映画。 監督はターセム・シン、出演はジェニファー・ロペスとヴィンス・ヴォーンなど。