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『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

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 『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より


 

   死神


 死神の一度見いれる

 時ハ必ず横死乃難

 あり 自害し首くゝ

 りなどするもミな

 此ものきそひ

 てなすこと

 なり




 死神 =しにがミ

 一度= ひとたび

 横死= わうし(おうし)

 



  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)

 『桃山人夜話 絵本百物語』より 多田克己編 京極夏彦他  国書刊行会 より



 
 『絵本百物語』 巻一 第一  白蔵主(はくぞうす)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
 『絵本百物語』 巻一 第二  飛縁魔(ひのえんま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
  『絵本百物語』 巻一 第三  狐者異(こはゐ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第四  塩の長次郎(しほの ちやうじらう)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第五  磯なで(いそなで)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より
 

 
 『絵本百物語』 巻第三 第 十九 葛の葉(くずのは)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 
 
  
 『絵本百物語』 巻第四 第三十五 神那里(かみなり)(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) 
 

 

『絵本百物語』 巻一 第七  野宿の火(のじやく)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

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 『絵本百物語』 巻一 第七  野宿の火(のじやく)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より


 

   野宿の火


 きつね火尓もあらず草原火尓てもなく

 春ハ桜がり秋ハもミぢがりせしあと尓

 火もえあがり人のおほくさわぎうた唱う

 声のミするハ

 野宿の火と

 いふもの

   ならん。



 野宿 =のじやく(のじゅく)

 人のおほくさわぎうた唱う= (文意)人の多くが騒ぎ、歌を歌う。

 横死= わうし(おうし)

 



  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)

 『桃山人夜話 絵本百物語』より 多田克己編 京極夏彦他  国書刊行会 より



 
 『絵本百物語』 巻一 第一  白蔵主(はくぞうす)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
 『絵本百物語』 巻一 第二  飛縁魔(ひのえんま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
  『絵本百物語』 巻一 第三  狐者異(こはゐ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第四  塩の長次郎(しほの ちやうじらう)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第五  磯なで(いそなで)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第七  野宿の火(のじやく)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より


 
 『絵本百物語』 巻第三 第 十九 葛の葉(くずのは)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 
 
  
 『絵本百物語』 巻第四 第三十五 神那里(かみなり)(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) 
 

 

『絵本百物語』 巻一 第八  寝ぶとり(ねぶとり)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

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 『絵本百物語』 巻一 第八  寝ぶとり(ねぶとり)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より


 

   寝ぶとり


 むかし見めうつらかなる

 おんなありしがねぶれる

 時春その身 座敷中

 にふとりいびきの 声

 車能とゞろくがごとく

 これなん世尓ねぶとり

 といふものにこそ



 寝ぶとり = ねぶとり

 ねぶれる時春= (文意)眠っている時は

 座敷中= ざしきぢう(ざしきじゅう)

 

  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)

 『桃山人夜話 絵本百物語』より 多田克己編 京極夏彦他  国書刊行会 より



 
 『絵本百物語』 巻一 第一  白蔵主(はくぞうす)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
 『絵本百物語』 巻一 第二  飛縁魔(ひのえんま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
  『絵本百物語』 巻一 第三  狐者異(こはゐ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第四  塩の長次郎(しほの ちやうじらう)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第五  磯なで(いそなで)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『『絵本百物語』 巻一 第七  野宿の火(のじやく)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『『絵本百物語』 巻一 第八  寝ぶとり(ねぶとり)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より
 

 
 『絵本百物語』 巻第三 第 十九 葛の葉(くずのは)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 
 
  
 『絵本百物語』 巻第四 第三十五 神那里(かみなり)(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) 
 

『絵本百物語』 巻一 第九 周防の大蝦蟇(すおうのおほがま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

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 『絵本百物語』 巻一 第九 周防の大蝦蟇(すおうのおほがま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より


 

   周防の大蝦蟇


 周防国の山奥尓年ふるき

 蝦蟇ありて常尓 蛇をとりて

 食となす



 周防国 = すほうのくに
       「国」は文中では「口構え」の中に「非」

 年ふるき蝦蟇ありて= (文意)歳をとった蝦蟇(がま)が居て

 

  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)

 『桃山人夜話 絵本百物語』より 多田克己編 京極夏彦他  国書刊行会 より



 
 『絵本百物語』 巻一 第一  白蔵主(はくぞうす)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
 『絵本百物語』 巻一 第二  飛縁魔(ひのえんま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
  『絵本百物語』 巻一 第三  狐者異(こはゐ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第四  塩の長次郎(しほの ちやうじらう)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第五  磯なで(いそなで)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『『絵本百物語』 巻一 第七  野宿の火(のじやく)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『『絵本百物語』 巻一 第八  寝ぶとり(ねぶとり)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『『絵本百物語』 巻一 第九  周防の大蝦蟇(すおうのおほがま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 
 『絵本百物語』 巻第三 第 十九 葛の葉(くずのは)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 
 
  
 『絵本百物語』 巻第四 第三十五 神那里(かみなり)(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) 
 

『絵本百物語』 巻一 第十  豆狸(まめだぬき)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

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 『絵本百物語』 巻一 第十  豆狸(まめだぬき)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より


 

   豆狸


 小雨フル夜春

 陰嚢をかつきて

 肴を求め尓

 出るといふ



 陰嚢をかつきて = (文意)いんのうを担ぎて
      
 出るといふ= いづるという

 

  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)

 『桃山人夜話 絵本百物語』より 多田克己編 京極夏彦他  国書刊行会 より



 
 『絵本百物語』 巻一 第一  白蔵主(はくぞうす)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
 『絵本百物語』 巻一 第二  飛縁魔(ひのえんま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
  『絵本百物語』 巻一 第三  狐者異(こはゐ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第四  塩の長次郎(しほの ちやうじらう)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第五  磯なで(いそなで)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第七  野宿の火(のじやく)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第八  寝ぶとり(ねぶとり)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第九  周防の大蝦蟇(すおうのおほがま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第十  豆狸(まめだぬき)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 
 『絵本百物語』 巻第三 第 十九 葛の葉(くずのは)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 
 
  
 『絵本百物語』 巻第四 第三十五 神那里(かみなり)(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) 
 

『絵本百物語』 巻一 第十一  山地乳(やまちち)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

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 『絵本百物語』 巻一 第十一  山地乳(やまちち)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より


 

   山地乳


 このもの人の寝

 息をすいあとに

 て其人の胸を

 たゝくとひとしく

 死すかとなり、されども

 あいねまの人目を

 さませばかえりて命

 ながしといふ

 奥州におほ

 く居るよし

 いひつたふ



 山地乳 = やまちち
      

 
  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)

 『桃山人夜話 絵本百物語』より 多田克己編 京極夏彦他  国書刊行会 より



 
 『絵本百物語』 巻一 第一  白蔵主(はくぞうす)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
 『絵本百物語』 巻一 第二  飛縁魔(ひのえんま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
  『絵本百物語』 巻一 第三  狐者異(こはゐ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第四  塩の長次郎(しほの ちやうじらう)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第五  磯なで(いそなで)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第七  野宿の火(のじやく)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第八  寝ぶとり(ねぶとり)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第九  周防の大蝦蟇(すおうのおほがま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第十  豆狸(まめだぬき)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第十一  山地乳(やまちち)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 
 『絵本百物語』 巻第三 第 十九 葛の葉(くずのは)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 
 
  
 『絵本百物語』 巻第四 第三十五 神那里(かみなり)(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) 
 

『絵本百物語』 巻一 巻一 第十二柳  柳おんな(やなぎおんな)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

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 『絵本百物語』 巻一 巻一 第十二柳  柳おんな(やなぎおんな)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より


 

   柳おんな


 若き女の児をいだきて風のはげしき日柳の下を通りける尓

 咽を枝にまきて死しけるが、其一念柳尓とどまり、夜な/\

 出て口をしや恨めしの柳やと泣きけるとなん




 若き女の児= (文意)若い女の子
 
 口をしや= 口惜しや
      

 
  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)

 『桃山人夜話 絵本百物語』より 多田克己編 京極夏彦他  国書刊行会 より



 
 『絵本百物語』 巻一 第一  白蔵主(はくぞうす)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
 『絵本百物語』 巻一 第二  飛縁魔(ひのえんま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
  『絵本百物語』 巻一 第三  狐者異(こはゐ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第四  塩の長次郎(しほの ちやうじらう)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第五  磯なで(いそなで)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第七  野宿の火(のじやく)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第八  寝ぶとり(ねぶとり)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第九  周防の大蝦蟇(すおうのおほがま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第十  豆狸(まめだぬき)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第十一  山地乳(やまちち)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第十二柳  柳おんな(やなぎおんな)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より
 
 
 『絵本百物語』 巻第三 第 十九 葛の葉(くずのは)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 
 
  
 『絵本百物語』 巻第四 第三十五 神那里(かみなり)(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) 
 

『絵本百物語 桃山人夜話』桃山人著 竹原春泉 画 多田克己編 京極夏彦他 国書刊行会 1997年

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  竹原春泉 『絵本百物語 桃山人夜話』  



 桃山人著
 竹原春泉 画

 多田克己 編
 京極夏彦 他

 国書刊行会

 1997年6月24日

 185ページ
 3800円+税金


 
 ネットで見つけた桃山人著、竹原春泉 画の絵本百物語が面白かったので、竹原春泉 『絵本百物語 桃山人夜話』を楽しむ。

 それぞれの話がワクワクするが、特に芝居に関係する話などは大変興味深く、また解説を含めルト、参考になる。

 例えば、ここでは取り上げてないが、「累」のなの持つ意味合いなどが記されており、これまでに歌舞伎で見て感じ取って居た累自体に対するイメージを覆してしまった。

 芝居の好きな知人にラインで伝えると、私に近い感書きで楽しんで居たらしく、『絵本百物語』興味を持ったと言ってくれたのが喜ばしい。


 解説 累(かさね)
 下総国は羽生(はにゅう)村の百姓与右衛門の妻のかさねは実名をおつ
話という。淫乱でじゃけんであったために、度々嫁(か)したものの、そ
の度に離別され、それは九度に及んだ。よって、里人はあだ名
をつけて累と呼んだ。夫の与右衛門に悋気(りんき)して自ら井戸に身を
投げて死に、其の霊が後妻に取り付いて  云々  (『絵本百物語 桃山人夜話』P.86)


『絵本百物語 桃山人夜話』百話全てが収められて居るのではなく、其のかず三十余話のみ。

 本書が読了したが、ブログで文字を起こしたのは十二話のみ。

 まとめとして下に記録することにします。

        ▼

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
      

 
  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞の部分はそのまま元字で書いています)

 『桃山人夜話 絵本百物語』より 多田克己編 京極夏彦他  国書刊行会 より

 
 『絵本百物語』 巻一 第一  白蔵主(はくぞうす)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
 『絵本百物語』 巻一 第二  飛縁魔(ひのえんま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より 

 
  『絵本百物語』 巻一 第三  狐者異(こはゐ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第四  塩の長次郎(しほの ちやうじらう)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第五  磯なで(いそなで)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第六  死神(しにがミ)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第七  野宿の火(のじやく)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第八  寝ぶとり(ねぶとり)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第九  周防の大蝦蟇(すおうのおほがま)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第十  豆狸(まめだぬき)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
 『絵本百物語』 巻一 第十一  山地乳(やまちち)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より

 
  『絵本百物語』 巻一 第十二柳  柳おんな(やなぎおんな)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 『桃山人夜話 絵本百物語』より
 
 
 『絵本百物語』 巻第三 第 十九 葛の葉(くずのは)  (『絵本百物語』桃山人著  竹原春泉 画) 
 
  
 『絵本百物語』 巻第四 第三十五 神那里(かみなり)(下野の国の雷獣のこと、それを狩りとることが「かみなり狩り」) 
 

『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 7ウ  近松門左衛門作        14

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  『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 7ウ  近松門左衛門作        14


 

 (かならずだましにさんすなゐ、そんならわしハおゆわかい 7オ)  

 て、こしゆして、待ちますといひすていひきりはしり

 けり。忠兵衛は嘘ばら能立わずらひてゐる所尓。北

 の町からいかつげ尓来るハ誰じや。ヤアヽ、中能嶋の

 八右衛門きやつ尓逢てハむつかしと。東のかたへ出ちがへ

 ば、是忠兵衛はずすまい/\とこゑかけられ。ヤ、八右衛門此

 中は久しい。きのふもけふも、おとゝいも。人やろ/\と

 とふて何やかやと延引した。めつきりさむいがおや

 じ能せんきハばばさま能むしば。ハァ、いか尓酒くさすご




 八右衛門きやつ尓= 八右衛門、彼奴(きゃつ)に
      きゃつ= あやつ           (大辞泉)
          [代]三人称の人代名詞。
             ののしったり、あなどったりするときのやや古めかしい言い方。
             あいつ。きゃつ。「彼奴にできる訳がない」


 
             (7ウ)      

               『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」P.286  



 (1オ)(1ウ)(2 オ)= (一丁表)(一丁裏)(二丁表)…と言う意味です。
  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞部分はそのまま元字で書いています)



 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 1 オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 1 ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 2オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 2ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 3オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 3ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 4オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 4ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 5オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 5ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 6オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 6ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 7オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 7ウ  近松門左衛門作


「冥途の飛脚」 1 オ
   梅川 冥途の飛脚 近松門左衛門作
 身をつくし難波尓さくやこの花能。里ハ
 三すぢ尓町の名も佐渡と越後
 相の手を。かよう千鳥の淡路町、亀屋
 能世つぎ忠兵衛、ことし廾能上はまだ四
 年、いぜんに大和より、敷金をもつて養子
 ぶん後家妙閑のかいほう処、あきなひ功
 者駄荷づもり江戸へも上下三度笠。

「冥途の飛脚」 1 ウ
 茶のゆはいかい素双のべに手能かど                
 とれて。酒も三川四川五川所もん羽二重も
 出ずいらず。無地の丸つばぞうがんの國 
 ざいく尓はまれ男。色能わけ志り里志りて
 暮るを待ずとぶ足能。飛脚宿能いそがし
 さ。荷をつくるやら不どくやら。手代ハ帳面
 そろばんをおゝ口とも尓どや/\と。千万両能
 やりくりも、つくしあづま能とりやりもゐながら

「冥途の飛脚」 2オ
 かね能自由さハ、一歩小判やしろかね尓つばさ能
 有がごとく也、町通り能状取立帰つてそれ/\と。
 とめ帳つくり所へたそ頼もふ忠兵宿尓ゐやる              
 かと。あん内するハ出入能屋やしき能さむらい。手代共ゐん
 ぎん尓。ヤア是ハ甚内さま。忠兵衛ハるすなればお下
 し物能御用ならば。私尓仰聞られなせ。お茶もて
 おじや、と、あいしらう。いや/\下り能用はなし。ゑど
 若だんなより御状が来た。是おきゝやれとおしひらき。

「冥途の飛脚」 2ウ
 来月二日出の三度尓金子三百両毎さしのばせ
 申べく候。九日十日両日能中、その地亀屋忠兵衛方
 より。右三百両毎請取内ゝ申置候こと共、埒明申さ
 るべく候。則飛脚能請取證文此度登せ候間。金子
 請取次第この證文忠兵衛尓渡し申さるべく候。是
 此通仰下された。今日迄とゝかぬ処大事能御用の
 手はづがちがう。なぜか様にふらちなとはなを。しかめ
 言ひければ。ハヽ御尤/\。去りながら此中能雨つゝき。川ゝ

「冥途の飛脚」 3オ
 仁 水が出ますれば、道中尓日がこミ。かね能とゝかぬ
 のみならず、手前も大分能そん銀。もし盗賊が
 切取道からふつと出来心。万ゝ貫目取られても。
 十八軒能飛脚宿からわきまへ。けし程も御損
 かけませむ、おきづかひあられるな。いはせもはてず
 是さ/\。いふまでもない御そんかけてハ忠兵衛がくびが
 とぶ。日銀のびてハ御用能間があく仁より、それ処
 能せんさく迎ひ飛脚をつかハして早速尓持参

「冥途の飛脚」 3ウ
 せいとかちわかたうもゐくハう。銀ごしらへも
 うさんなまりちらして成りしが。まだ頼みませふ/\。
 中能嶋丹波屋八右衛門から来ました。江戸尓舟
 町米どひ屋能かハせ銀そへ状ハなぜ
 とゞきませぬ。此中文を進しても返事もござ
 らず。使をやれば酢能こんにやくのといつ届けさつ
 しやるぞ。此者わたして人をつけて下され。手形
 手形もどそと申さるゝ、サア金子請とらふと立はたかつ

「冥途の飛脚」 4オ
 てわめきける。主おもひ能手代の伊右衛、さハがぬ躰尓
 て。是お使い、八右衛門さまが其様尓、りくつ臭い口上ハ
 有まい。五千兩七千両、人能かねをあづかって。百丗里
 を家尓し、江戸大阪を。ひろふせばふする亀屋。そ
 こ一軒でハ有まいし。をそいこともなふてハ。今でも旦
 那かへかへられらば此方から返事せふ。五千両尓たらぬ
 金あたがしたましういふまいと。かさから気を
 のまれ、使ハまじめ尓帰りけり。母妙閑ハこたつ能

「冥途の飛脚」 4ウ
 そばをなることもなん戸を出。ヤァ今能ハなんぞ。たん
 ば屋能金のとゞいたハ慥十日もいぜん能こと。なぜ忠
 兵衛ハ渡さぬの。けさかた二軒三軒能金のさいそく
 ゑず。終尓中間へなんぎをうけず、十八軒能飛脚屋
 聞きてゐる。おやじ此代からの此家尓かね一匁能さいそく
 能かゞミといはれた此亀屋。ミなハ心もつかぬか。
 兵衛か此処能そぶりがどふも、のミこまぬ。昨今能者ハ
 しるまいが、じだい是能実子でなし。もとハ大和新口

「冥途の飛脚」 5オ
 村勝木孫右衛門と云大百姓能ひとり子母ご
 ぜハお死尓やって継母がゝり能技くれ尓。悪性狂
 ひも出来るぞと、てゝごせ能思案で是能世とり尓
 もらひしが。せたいまハり商売ごと何尓おろかハな
 けれ共。此比ハそハ/\と何も手尓付かぬ見た、ゐけん
 能しさいとあれど、養子能母もまま母も。同前と
 思はふかせハ/\いふよりいはぬ身を。はぢいらせふと
 おもふて、目をねふつても聞所、見所ハみてゐる、いつ

「冥途の飛脚」 5ウ  
 能ま尓やら大気尓なり述べ能はな紙二枚三枚手尓あ
 たり次第。かさねながら、はなかミやる。過ぎゆかれしおや
 じ能咄尓。はな紙びんびと仕ふ者ハくせ者じやと
 いはれたが。忠兵衛が内を出さま尓のべ三折づゝ入て
 出て何程はなをかむやらもどり尓ハ一枚も残らぬ。
 身が達者な能わかいのとて。あの様尓はな噛んでハ。
 どこぞで病も出ませふとよまいごとして入ければ。
 でつち小者もせふしがり、早ふかへつてくだされかしと。

「冥途の飛脚」 6オ
 待日も西能のどり足見せさし此尓成尓けり。かご
 能鳥なる梅川尓こがれて通ふさとすゞめ。忠兵衛ハ
 とぼ/\と外能ぐめん内能くび。心ハくもでかくなハや
 十文色も出てくるハ、なむ三宝がくれるとあしを
 空に立帰り、門口尓ハ着けれ共、るす能内尓方ゝ
 能、さいそく使妙閑能ミヽ尓入ていか様能、首尾尓なつ
 たもきづかハし、誰ぞ。出よかし内證をとくと聞きて
 入りたしと、家家ながら敷居高く、内をのぞけば食(めし)

「冥途の飛脚」 6ウ
 たき能まんめが酒屋へ行体也、きやつハ木ではなもぎ
 どをももの只ハいふまじ、ぬれかけて。だましてとはんと
 しあんするまにによつと出る、樽もつた手をしかとし
 むれば、あれ、だんなさま能とこゐ立る。アヽかしましい。
 こりやすいめ。おれがくびだけなづんてゐる。思い内
 尓あれば色外尓あらハるヽ目付をそちも見て取
 たか、かハいらしいかほ付で。きのどくがらすハどふじや、い
 やいいつそ、ころせとだき付ば。うそつかんせ。毎日/\

「冥途の飛脚」 7オ
 新町通ひ。のべ能はな紙二枚三枚。けつこうなはな
 をうまんすもの。なんのわしら尓手ばはもかみふ
 有まい。あのうそつきがと、ふりきるを又だきついて。
 そち尓うそついてなんのとく、じつじや/\といひけ
 れば。それがぢゆうならばんにね所へござんすか。ヲヲ成
 程/\忝い。それ尓ついて今ちよつととふこと有と
 いひけれ共。それもね所でしつほりとききませふ。
 かならずだましにさんすなゐ、そんならわしハおゆわかい

「冥途の飛脚」 7ウ
 て、こしゆして、待ちますといひすていひきりはしり
 けり。忠兵衛は嘘ばら能立わずらひてゐる所尓。北
 の町からいかつげ尓来るハ誰じや。ヤアヽ、中能嶋の
 八右衛門きやつ尓逢てハむつかしと。東のかたへ出ちがへ
 ば、是忠兵衛はずすまい/\とこゑかけられ。ヤ、八右衛門此
 中は久しい。きのふもけふも、おとゝいも。人やろ/\と
 とふて何やかやと延引した。めつきりさむいがおや
 じ能せんきハばばさま能むしば。ハァ、いか尓酒くさすご


ドラマ『歸國』 脚本 :倉本聰 ・棟田博 演出 :鴨下信一  ビートたけし 小栗旬  八千草薫 石坂浩二 生瀬勝久 向井理 堀北真希  長渕剛 他

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  中国 黄葉古鎮
   
  『終戦ドラマスペシャル「歸國」』 


   ドラマ『歸國』 脚本 :倉本聰 ・棟田博 演出 :鴨下信一   ビートたけし  小栗旬  八千草薫 石坂浩二 生瀬勝久 向井理 堀北真希  長渕剛 他
   六十余年前のあの戦争中、祖国に命を捧げた兵士たち永年夢見た帰国で、彼らは今の日本に何を見たか・・・。


 2010年秋放映のドラマ『歸國』をみる。

 此でもか此でもかの豪華キャスト也。

 ドラマだが重厚で丁寧に作られており、役者も総力を挙げて挑んでおられた。

 筋書きは賛否両論あるのであろうが、ドラマとして楽しむことができる秀作であった。


 今回も簡単な記録のみにて失礼申し上げます。



 スタッフ
脚本 倉本 聰
   棟田 博「サイパンから来た列車より」  
音楽 島 健
演出 鴨下 信一


 キャスト
大宮上等兵 ビート たけし
木谷少尉 小栗 旬
河西洋子(当時) 堀北 真希
日下少尉 向井 理
竹下中尉 塚本 高史
志村伍長 ARATA
水間上等兵 遠藤 雄弥
坂本上等兵 温水 洋一
立花報道官 生瀬 勝久
 
河西洋子(現在) 八千草 薫
 
大宮健一 石坂 浩二
 
秋吉部隊長 長渕 剛

『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 8オ  近松門左衛門作        15

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  『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 8オ  近松門左衛門作        15


 

 (じ能せんきハばばさま能むしば。ハァ、いか尓酒くさすご 「冥途の飛脚」 7ウ)  

 すごしやるな/\。明日は早々人やらふヤ。れそが云伝えした

 ぞや。近日一座いたしたいとたくしかくれば、八右衛門。お

 けやい。口三昧せん尓のしかけても、のる様な男でない。そ

 ちが高買ハ三度でないか。身が方へのぼつた江戸

 がはせ能五十両ハ何としてとどけぬ。五日三日ハ了簡

 も有ぞかし。心やすいハ各別高だちんかくからハ大じ

 能家職。十日尓あまれど、埒明ず、けふも使をやつ

 たれば。手代めがかさ高な返事した。よもや脇へハ

 

 れそ= 誰ぞ
 れそが云伝えしたぞや= 誰ぞが言い伝えしたのか。

 江戸がはせ= 江戸為替

 大じ= (おおじ)大事の意。

 かさ高な返事 =堂々とした(くらいの意味)
     かさ =かさ 【嵩】 名詞    (学研全訳古語辞典)
          ③威厳。貫禄(かんろく)。
           出典沙石集 四
          「心のかさもなく」
           [訳] 心の威厳もなく。
 
 
             (8オ)      

               『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」P.287 



 (1オ)(1ウ)(2 オ)= (一丁表)(一丁裏)(二丁表)…と言う意味です。
  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞部分はそのまま元字で書いています)



 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 1 オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 1 ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 2オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 2ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 3オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 3ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 4オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 4ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 5オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 5ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 6オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 6ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 7オ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 7ウ  近松門左衛門作
 『近松全集第七巻』「冥途の飛脚」 8オ  近松門左衛門作


「冥途の飛脚」 1 オ
   梅川 冥途の飛脚 近松門左衛門作
 身をつくし難波尓さくやこの花能。里ハ
 三すぢ尓町の名も佐渡と越後
 相の手を。かよう千鳥の淡路町、亀屋
 能世つぎ忠兵衛、ことし廾能上はまだ四
 年、いぜんに大和より、敷金をもつて養子
 ぶん後家妙閑のかいほう処、あきなひ功
 者駄荷づもり江戸へも上下三度笠。

「冥途の飛脚」 1 ウ
 茶のゆはいかい素双のべに手能かど                
 とれて。酒も三川四川五川所もん羽二重も
 出ずいらず。無地の丸つばぞうがんの國 
 ざいく尓はまれ男。色能わけ志り里志りて
 暮るを待ずとぶ足能。飛脚宿能いそがし
 さ。荷をつくるやら不どくやら。手代ハ帳面
 そろばんをおゝ口とも尓どや/\と。千万両能
 やりくりも、つくしあづま能とりやりもゐながら

「冥途の飛脚」 2オ
 かね能自由さハ、一歩小判やしろかね尓つばさ能
 有がごとく也、町通り能状取立帰つてそれ/\と。
 とめ帳つくり所へたそ頼もふ忠兵宿尓ゐやる              
 かと。あん内するハ出入能屋やしき能さむらい。手代共ゐん
 ぎん尓。ヤア是ハ甚内さま。忠兵衛ハるすなればお下
 し物能御用ならば。私尓仰聞られなせ。お茶もて
 おじや、と、あいしらう。いや/\下り能用はなし。ゑど
 若だんなより御状が来た。是おきゝやれとおしひらき。

「冥途の飛脚」 2ウ
 来月二日出の三度尓金子三百両毎さしのばせ
 申べく候。九日十日両日能中、その地亀屋忠兵衛方
 より。右三百両毎請取内ゝ申置候こと共、埒明申さ
 るべく候。則飛脚能請取證文此度登せ候間。金子
 請取次第この證文忠兵衛尓渡し申さるべく候。是
 此通仰下された。今日迄とゝかぬ処大事能御用の
 手はづがちがう。なぜか様にふらちなとはなを。しかめ
 言ひければ。ハヽ御尤/\。去りながら此中能雨つゝき。川ゝ

「冥途の飛脚」 3オ
 仁 水が出ますれば、道中尓日がこミ。かね能とゝかぬ
 のみならず、手前も大分能そん銀。もし盗賊が
 切取道からふつと出来心。万ゝ貫目取られても。
 十八軒能飛脚宿からわきまへ。けし程も御損
 かけませむ、おきづかひあられるな。いはせもはてず
 是さ/\。いふまでもない御そんかけてハ忠兵衛がくびが
 とぶ。日銀のびてハ御用能間があく仁より、それ処
 能せんさく迎ひ飛脚をつかハして早速尓持参

「冥途の飛脚」 3ウ
 せいとかちわかたうもゐくハう。銀ごしらへも
 うさんなまりちらして成りしが。まだ頼みませふ/\。
 中能嶋丹波屋八右衛門から来ました。江戸尓舟
 町米どひ屋能かハせ銀そへ状ハなぜ
 とゞきませぬ。此中文を進しても返事もござ
 らず。使をやれば酢能こんにやくのといつ届けさつ
 しやるぞ。此者わたして人をつけて下され。手形
 手形もどそと申さるゝ、サア金子請とらふと立はたかつ

「冥途の飛脚」 4オ
 てわめきける。主おもひ能手代の伊右衛、さハがぬ躰尓
 て。是お使い、八右衛門さまが其様尓、りくつ臭い口上ハ
 有まい。五千兩七千両、人能かねをあづかって。百丗里
 を家尓し、江戸大阪を。ひろふせばふする亀屋。そ
 こ一軒でハ有まいし。をそいこともなふてハ。今でも旦
 那かへかへられらば此方から返事せふ。五千両尓たらぬ
 金あたがしたましういふまいと。かさから気を
 のまれ、使ハまじめ尓帰りけり。母妙閑ハこたつ能

「冥途の飛脚」 4ウ
 そばをなることもなん戸を出。ヤァ今能ハなんぞ。たん
 ば屋能金のとゞいたハ慥十日もいぜん能こと。なぜ忠
 兵衛ハ渡さぬの。けさかた二軒三軒能金のさいそく
 ゑず。終尓中間へなんぎをうけず、十八軒能飛脚屋
 聞きてゐる。おやじ此代からの此家尓かね一匁能さいそく
 能かゞミといはれた此亀屋。ミなハ心もつかぬか。
 兵衛か此処能そぶりがどふも、のミこまぬ。昨今能者ハ
 しるまいが、じだい是能実子でなし。もとハ大和新口

「冥途の飛脚」 5オ
 村勝木孫右衛門と云大百姓能ひとり子母ご
 ぜハお死尓やって継母がゝり能技くれ尓。悪性狂
 ひも出来るぞと、てゝごせ能思案で是能世とり尓
 もらひしが。せたいまハり商売ごと何尓おろかハな
 けれ共。此比ハそハ/\と何も手尓付かぬ見た、ゐけん
 能しさいとあれど、養子能母もまま母も。同前と
 思はふかせハ/\いふよりいはぬ身を。はぢいらせふと
 おもふて、目をねふつても聞所、見所ハみてゐる、いつ

「冥途の飛脚」 5ウ  
 能ま尓やら大気尓なり述べ能はな紙二枚三枚手尓あ
 たり次第。かさねながら、はなかミやる。過ぎゆかれしおや
 じ能咄尓。はな紙びんびと仕ふ者ハくせ者じやと
 いはれたが。忠兵衛が内を出さま尓のべ三折づゝ入て
 出て何程はなをかむやらもどり尓ハ一枚も残らぬ。
 身が達者な能わかいのとて。あの様尓はな噛んでハ。
 どこぞで病も出ませふとよまいごとして入ければ。
 でつち小者もせふしがり、早ふかへつてくだされかしと。

「冥途の飛脚」 6オ
 待日も西能のどり足見せさし此尓成尓けり。かご
 能鳥なる梅川尓こがれて通ふさとすゞめ。忠兵衛ハ
 とぼ/\と外能ぐめん内能くび。心ハくもでかくなハや
 十文色も出てくるハ、なむ三宝がくれるとあしを
 空に立帰り、門口尓ハ着けれ共、るす能内尓方ゝ
 能、さいそく使妙閑能ミヽ尓入ていか様能、首尾尓なつ
 たもきづかハし、誰ぞ。出よかし内證をとくと聞きて
 入りたしと、家家ながら敷居高く、内をのぞけば食(めし)

「冥途の飛脚」 6ウ
 たき能まんめが酒屋へ行体也、きやつハ木ではなもぎ
 どをももの只ハいふまじ、ぬれかけて。だましてとはんと
 しあんするまにによつと出る、樽もつた手をしかとし
 むれば、あれ、だんなさま能とこゐ立る。アヽかしましい。
 こりやすいめ。おれがくびだけなづんてゐる。思い内
 尓あれば色外尓あらハるヽ目付をそちも見て取
 たか、かハいらしいかほ付で。きのどくがらすハどふじや、い
 やいいつそ、ころせとだき付ば。うそつかんせ。毎日/\

「冥途の飛脚」 7オ
 新町通ひ。のべ能はな紙二枚三枚。けつこうなはな
 をうまんすもの。なんのわしら尓手ばはもかみふ
 有まい。あのうそつきがと、ふりきるを又だきついて。
 そち尓うそついてなんのとく、じつじや/\といひけ
 れば。それがぢゆうならばんにね所へござんすか。ヲヲ成
 程/\忝い。それ尓ついて今ちよつととふこと有と
 いひけれ共。それもね所でしつほりとききませふ。
 かならずだましにさんすなゐ、そんならわしハおゆわかい

「冥途の飛脚」 7ウ
 て、こしゆして、待ちますといひすていひきりはしり
 けり。忠兵衛は嘘ばら能立わずらひてゐる所尓。北
 の町からいかつげ尓来るハ誰じや。ヤアヽ、中能嶋の
 八右衛門きやつ尓逢てハむつかしと。東のかたへ出ちがへ
 ば、是忠兵衛はずすまい/\とこゑかけられ。ヤ、八右衛門此
 中は久しい。きのふもけふも、おとゝいも。人やろ/\と
 とふて何やかやと延引した。めつきりさむいがおや
 じ能せんきハばばさま能むしば。ハァ、いか尓酒くさすご

「冥途の飛脚」 8オ
 すごしやるな/\。明日は早々人やらふヤ。れそが云伝えした
 ぞや。近日一座いたしたいとたくしかくれば、八右衛門。お
 けやい。口三昧せん尓のしかけても、のる様な男でない。そ
 ちが高買ハ三度でないか。身が方へのぼつた江戸
 がはせ能五十両ハ何としてとどけぬ。五日三日ハ了簡
 も有ぞかし。心やすいハ各別高だちんかくからハ大じ
 能家職。十日尓あまれど、埒明ず、けふも使をやつ
 たれば。手代めがかさ高な返事した。よもや脇へハ


人をばか丹した人だ  大判錦絵 弘化四年(1847)頃   大和屋久兵衛 一勇斎國吉画  『歌川国芳展』図録より

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  人をばか丹した人だ  大判錦絵 弘化四年(1847)頃   大和屋久兵衛 一勇斎國吉画  『歌川国芳展』図録より



 

 人をばか丹した人だ


 人の心者

   さま/″\な

  ものだ

    いろ/\

  くろふして
 
   よふ/\

     人一にんまへ丹なつた

 

   
            印 一勇斎
                                    
            印 國芳万戯画   印               

                           /\
                            三
  
 人をばかにした人だ

 人の心は
   様々な
  ものだ
    色々
  工夫して
   ようよう
  人一人前になった


  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞部分はそのまま元字で書いています)

 

 文中の「人の心は」という文字だけを受けてのことだが、『古今和歌集』と『徒然草』を思い浮かべ、最後に教訓で占められおり、改めて國芳の才能に感心した。

    小野小町(9番)『古今集』春・113
    花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに



 

法隆寺の金剛力士像、修復の様子。 現存する中では最古(711 年 天平時代)の仁王像とも言われている法隆寺の金剛力士像が修復されていた。(7景)

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  法隆寺の金剛力士像、修復の様子。   現存する中では最古(711 年 天平時代)の仁王像とも言われている法隆寺の金剛力士像が修復されていた。(7景)

 
 

 

 

 

 

 

 


 法隆寺 中門 金剛力士像 
 法隆寺 金剛力士像 〈阿形〉 写真だけ (6枚)
 

 現存する中では最古(711 年 天平時代)の仁王像とも言われている法隆寺の金剛力士像は。これまでにも幾度か取り上げてまいりました。

 法隆寺の中門に鎮座される金剛力士像(重要文化財)はおおよそ3メートル。
 塑像(そぞう 粘土)。

としよりのよふな 若い人だ  大判錦絵 弘化四年(1847)頃   藤岡屋彦太郎 一勇斎國吉画  『歌川国芳展』図録より

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  としよりのよふな 若い人だ  大判錦絵 弘化四年(1847)頃   藤岡屋彦太郎 一勇斎國吉画  『歌川国芳展』図録より



 


      よふな
 としよりの   若い人だ


 いろ/\
    な人が
   よつて

 わたしの
    かほを
     たてゝ

 おくれで
   誠ニうれしいよ

 人さまの
   おがけ(ママ)で

 よふ/\人らしい
     かほ丹
    なりました
  


   
            印 一勇斎
                                    
            印 國芳万戯画   印               

                           /\
                            や


  
 年寄りの様な若い人だ

 色々な人が寄って
 私の顔をたてて
 おくれで、誠に嬉しいよ。
 人様のおかげで
 ようよう、人らしい顔になりました。



  本文に「。」が付いている場合は「。」 付いて無い場合は「、」突表記しています。
 (「尓」「能」などのように、助詞部分はそのまま元字で書いています)

 

 おがけ(ママ)= おかげ


 絵図の様に、顔が女性で有るのは非常に珍しいとのこと。   (『歌川国芳展』図録より)


 この様な考えをもって生きていかなくてはなるまいて。

映画『Thirst 渇き』4,3★ 監督:パク・チャヌク 脚本:パク・チャヌクチョン・ソギョン  ソン・ガンホ キム・オクビン シン・ハギュン 他

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  映画『Thirst 渇き』4,3★ 監督:パク・チャヌク 脚本:パク・チャヌクチョン・ソギョン  ソン・ガンホ キム・オクビン シン・ハギュン 他



 パク・チャヌク監督作品、ソン・ガンホさん出演の映画『Thirst 渇き』を見る。

 大変美しい色合いの中、時は流れる。

 適度の重厚。

 なんの話かと思いきや、途中からバンパイヤに変わる。

 だが、ただのバンパイヤではない。つ用意しの宗教観。かたや、無宗教の女がパンパ嫌になると、話は違う。


 貧困による養子養女の問題。

 親に対する愛。

 韓国の知らない部分が明るみに出された本映画では有るが、話の展開は、至極単純で有る。

 その単純な筋書きは、一旦パク・チャヌク監督やソン・ガンホさんの手にかかると、しっとり潤いがあり、重厚で且つ、真面目な表情で面白い。

 演技はオーバージャスチャーではなく、ただ淡々と面白い。

 韓国の俳優さんは他にはイ・ビョンホンさんくらいしか知らないが、ソン・ガンホさんの出演される映画はどれをみても、真面目に面白さがこみ上げてくる。

 きをてらった笑いではなく、本当の意味でもコメディーのできる人だと思う。

 
 知人曰く
「ソン・ガンホさんって、安田顕さんに演技が似てない?」
と。

 似てる部分もありにてなき部分もあり。

 何れにしても、お二方共に素晴らしい役者さんだと感じる。




 

 映画『Thirst 渇き』

 2009年製作
 박쥐/Thirst
 133分

 監督:パク・チャヌク
 脚本:パク・チャヌクチョン・ソギョン

 出演者
 ソン・ガンホ
 キム・オクビン
 シン・ハギュン
 キム・ヘスクオ・ダルス
 パク・イナン
 ソン・ヨンチャン

東洋文庫の『古今集遠鏡 1』

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   東洋文庫の『古今集遠鏡 1』
 

 大阪の行き帰りに、東洋文庫の『古今集遠鏡 1』を、ペンで線を引き、書き込みながら読み始める。

 言葉やその使われ方を事細かに記された本書は、通り一遍に読むだけでは、私の場合は頭に入ってこない。

 読んだのは隙間時間のほんの10ページでは有るが、以前にはざっくりと最後まで読んでいるので親しみやすい。

 誠、本居宣長という人物のアクセントが効いた文章に触れると、心は踊る。

 そろそろ和本にも手をつけたい。

 まずは序文から。


 未だ、ノートに書こうか、ブログに記録しようかと迷っている状態。

 パソコンは苦手なので、一部だけでも記録できればいいなと考えている。

  


  『古今集遠鏡』文化十三年子極月版  本居宣長著 寛政5年(1793)頃成立。同9年刊行。

   京都書林  風月 庄左衛門
   大坂書林  敦賀屋 久兵衛
   江戸書林  前川 六左衛門
   尾張書店  永楽屋 東四郎 印


 余談
 以前に訪れたことのある本居宣長記念館の公式HPでは、『古今集遠鏡』は次のように説明されている。
『古今集遠鏡』(コキンシュウ・トオカガミ)
 6冊。寛政5年(1793)頃成立。同9年刊行。
「遠鏡」とは望遠鏡のこと。
 実はこの前年、和泉国貝塚の岩橋善兵衛が、国産天体望遠鏡第1号を制作して、5年には京都で天体観測会が開かれている。
 岩橋の望遠鏡は、八稜筒で直径が24センチから27センチ。
 長さがその十倍と言う大きなもので、「阿蘭陀わたりの望遠鏡よりもよくみゆ。余が家にも所持す」と橘南谿(1753~1805・久居の儒医)は『西遊記』の中で記している。ちなみに天体観測会を主催したのも橘南谿である。
「遠鏡」という書名がブームに乗ったものとは言えないまでも、このような時代風潮の中にあったことは見逃してはならない。

 さて本書は、『古今和歌集』の全歌(真名序、長歌は除く)に、今の世の俗語(サトビゴト)、つまり口語訳、また補足的な注釈を添えた本。横井千秋の序文に「この遠鏡は、おのれはやくよりこひ聞えしまゝに、師のものしてあたへたまへるなり」とあるように。千秋のもとめで執筆した。訳は、てにをはに注意し、また言葉を補う場合はその箇所を明示し、厳密な逐語訳となっていて、一見、初学者向きの入門書ではあるが、高い水準を保っている。 『古今集』は宣長にとって最も尊重する、また愛好した歌集であった。

「古今集は、世もあがり、撰びも殊に精しければいといとめでたくして、わろき歌はすくなし」(『うひ山ふみ』)。
 新年の読書始めも同集序を選んでいる。講釈も『源氏物語』や『万葉集』と並んでその中軸となるもので、生涯に4度も行っている。一つの本の回数としては最高である。
 (本居宣長記念館の公式HP http://www.norinagakinenkan.com/index.html)

乱鳥徒然   この三日間というもの、一日中こくりこくりと眠り続けている ということじゃ

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 風邪かしらん?

 寝不足のせいかしらん?

 それとも台風による、低気圧のせいかしらん?

 何れにしても微熱が続き、この三日間というもの、時間があれば一日中眠りこくっている。


 うんむ?!一日中眠りこくっている?!

 本居宣長が聞けば、なんとおっしゃるであろうか。

     一日中こくりこくりと眠り続けている ということじゃ

 とでも、おっしゃるであろうか?

     わっはっは^^

 



 

映画『七つの会議』4,3★/5 2019年監督 福澤克雄 原作 池井戸潤 主題歌 ボブ・ディラン 野村萬斎 香川照之 及川光博 他

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 映画『七つの会議』4,3★/5 2019年監督 福澤克雄 原作 池井戸潤 主題歌 ボブ・ディラン 野村萬斎 香川照之 及川光博 他



 映画『七つの会議』を見たら、ことのほか面白かった。

 これは考えさせられるわと軽くほくそ笑む。

 オーバーゼスチャーであり、セリフの言い回しのアクセントがつけられ、芝居のように楽しむことができた。


 今回も簡単な記録のみにて失礼申し上げます。


『七つの会議』(ななつのかいぎ)は、池井戸潤による日本の小説。
 中堅電機メーカーで起こった不祥事に巻き込まれていく社員たちを描く群像劇。
 2011年5月から2012年5月まで『日本経済新聞電子版』に連載され、単行本化の際に1話を加筆し、8話構成の連作短編集として、2012年11月5日に日本経済新聞出版社より刊行された。
2013年に東山紀之主演でテレビドラマ化[2]、2019年に野村萬斎主演で映画化された。

 
スタッフ
監督 福澤克雄
原作 池井戸潤
脚本 丑尾健太郎 、 李正美
音楽 服部隆之

主題歌 ボブ・ディラン

キャスト
八角民夫 野村萬斎
北川誠 香川照之
原島万二 及川光博
坂戸宣彦 片岡愛之助
三沢逸郎 音尾琢真
新田雄介 藤森慎吾
浜本優衣 朝倉あき
佐野健一郎 岡田浩暉
田部 木下ほうか
淑子 吉田羊
三沢奈々子 土屋太鳳
奈倉翔平 小泉孝太郎
星野 溝端淳平
飯山孝実 春風亭昇太
江木恒彦 立川談春
加茂田久司 勝村政信
村西京助 世良公則
梨田元就 鹿賀丈史
宮野和広 橋爪功
徳山郁夫 北大路欣也

映画『サンブンノイチ』3,7★ 2013年製作 監督:品川ヒロシ 藤原竜也、窪塚洋介、池畑慎之介、中島美嘉、哀川翔(特別出演)、小杉竜一(ブラックマヨネーズ)、田中聖、木村了、哀川翔 他

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   映画『サンブンノイチ』3,7★ 2013年製作 監督:品川ヒロシ 藤原竜也、窪塚洋介、池畑慎之介、中島美嘉、哀川翔(特別出演)、小杉竜一(ブラックマヨネーズ)、田中聖、木村了、哀川翔(特別出演) 他




 藤原竜也さんの映画が見たかったので、『サンブンノイチ』を見た。



「サンブンノイチ」は7文字。「7」は素数。「素数」は無限にある。

 日本における「7」では、短歌や俳句を思い浮かべる。

「短歌や俳句」と云った言わば一種の言葉遊び。『サンブンノイチ』は「散文の一(ひとつ)」と言いかけることもできるであろうが、本作品でもアップテンポな台詞の問答が魅力的である。

 サンブンノイチは1/3でで、0.3333…。どこまで云っても、わりきれない。割り切れないが、本作品は映画の文法に則った、割り切れる後味の良い作品んい仕上がっている。

 


 藤原竜也さんと小杉竜一さんと田中聖さんでのアップテンポな言葉のやり取りの繰り返しが、面白みを増したが、最終的には少しくどい。

 藤原竜也さん、窪塚洋介さん、池畑慎之介さん、中島美嘉さんたちの役者としてのオーラが半端なく鋭く、迫力を感じた。

 また、少しだけ出演の哀川翔さんは、別段これといった場面でもないのだが、ピリリとした山椒的な役割なのか、映画終了後も印象に残る。

 素晴らしい役者さんたちに助けられたと言って過言ではない本映画では、お笑いの小杉竜一さんも一生懸命で少し心を動かされた、



 藤原竜也さんさんの節々の映画引用が見事である。

 また、小杉竜一さんの台詞である
「映画が良いとか悪いとか、評価する奴が嫌いなんじゃ、俺は『インディ・ジョーンズ(?)』が好きなんや。それを『インディ・ジョーンズ(?)』は下手やとか云々言う奴が嫌いなんじゃ。(要約)」
と云った内容に心が惹かれ、同時にな納得した。


 そうだ、私も上の記録はボツにして、次のように書くことにしよう。

    映画『サンブンノイチ』は面白かった、と。

    

 『サンブンノイチ』

 スタッフ・キャスト
 監督
 品川ヒロシ
 製作統括
 井上伸一郎 岡本昭彦
 プロデューサー
 水上繁雄 仲良平 千綿英久

 藤原竜也、窪塚洋介、池畑慎之介、中島美嘉、小杉竜一(ブラックマヨネーズ)、田中聖、木村了、哀川翔(特別出演) 他

  解説
 自作の映画化「ドロップ」「漫才ギャング」でメガホンをとった品川ヒロシの監督第3作。原作は木下半太の同名小説で、
 品川監督にとっては初となる他者原作の映画化。
 人生の一発逆転をかけて銀行強盗を成功させた、キャバクラ「ハニーバニー」店長のシュウ、ボーイのコジ、常連客の健さん。手にした数億円の大金は3人で山分けするはずだったが、それぞれが自分の取り分を少しでも増やそうと駆け引きを始める。さらに謎の女や闇の帝王など、さまざまな人物がその金を狙って現れ、騙し合いや奪い合いを繰り広げる。中心となるシュウ、コジ、健さんに藤原竜也、田中聖、小杉竜一(ブラックマヨネーズ)が扮するほか、中島美嘉、窪塚洋介、池畑慎之介☆ら個性的なキャストが集い、破天荒なキャラクターたちを演じる。

 2013年製作/119分/PG12/日本
 配給:KADOKAWA


 藤原竜也、田中聖、小杉竜一(ブラックマヨネーズ)、中島美嘉、窪塚洋介、池畑慎之介☆、木村了、哀川翔(特別出演)

映画『Road to Perdition ロード・トゥ・パーディション』4,4★ 監督:サム・メンデス 脚本:デイヴィッド・セルフ トム・ハンクス ポール・ニューマン ジュード・ロウ

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   映画『Road to Perdition ロード・トゥ・パーディション』4,4★ 監督:サム・メンデス 脚本:デイヴィッド・セルフ トム・ハンクス ポール・ニューマン ジュード・ロウ


 映画『ロード・トゥ・パーディション』を見る。

 美しい映像は、全てが画像の加工を施され、背景や木々にまでその気配が感じられる。

 一見柔直なモノトーンの上品さの中に繊細な色彩が豊かに散りばめられ、雨やガス(霧)を巧みに使い、キホ院の溢れる場面を描き出していた。


 話は思ったように進み、思ったように幕を閉じるあんっていかんの会えう筋書きである。


 それにしてもトム・ハンクスさんは子連れの役柄がしっくりと行く役者さんだなと感心した。


 役者たちが熱演で作品を作り上げている。

 この映画は、私は好きだ。


 今回も記録のみにて失礼致します。


 


 以下のデーターはウィキペディアより
   ▼
 『ロード・トゥ・パーディション』(Road to Perdition)は、アメリカのミステリー作家であるマックス・アラン・コリンズ作のグラフィックノベルならびにそれを原作とした同名のアメリカ合衆国の映画である。題名(地獄への道)は原作者が執筆の際に影響を受けた『子連れ狼』のキャッチコピー「冥府魔道[2]を行く父子」からきている。なお、本項では映画に関して記述する。


 イリノイ州ロックアイランドで、妻と2人の息子と共に暮らすマイケル・サリヴァンは、良き夫・良き父でありながらアイルランド系マフィアの殺し屋という裏の顔も持っていた。
 マフィアのボスであるジョン・ルーニーは、サリヴァン一家を自分の家族のように溺愛していた。
 その一方で実の息子であるコナーに対しては冷ややかで、コナーはそれを苦々しく思っていた。

 ある日、組織の幹部会で父から激しく自分のミスを攻め立てられたコナーは、父への恐れと、そんな父に自分以上に溺愛されるサリヴァン一家への嫉妬と憎悪の念を抱くようになり、サリヴァンの妻と次男を殺害。
 それを知ったサリヴァンは生き残った長男と共にコナーへの復讐を決意。実の息子と、それ以上に愛したサリヴァン父子との間に板挟みになったジョンは実の息子を選び、サリヴァンの許に一流の殺し屋であるマグワイアを派遣。
 マグワイアの度重なる襲撃から逃れたサリヴァン父子は、かつて自分たちを愛してくれたジョンと、妻子の敵であるコナーを射殺。心身ともに憔悴しきったサリヴァンは息子と共に海辺の小さな家で一時の休息を過ごす。
 しかし突然サリヴァンの体を一発の銃弾が打ち抜いた。後ろを振り返るとマグワイアがいた。
 瀕死の状態でマグワイアを射殺したサリヴァンは、泣きつづける息子の腕の中で息を引き取るのであった。


監督:サム・メンデス
脚本:デイヴィッド・セルフ
原作:マックス・アラン・コリンズ、リチャード・ピアース・レイナー
製作:サム・メンデス、ディーン・ザナック、リチャード・D・ザナック
製作総指揮:ウォルター・F・パークス、ジョーン・ブラッドショウ
撮影監督:コンラッド・L・ホール
プロダクションデザイナー:デニス・ガスナー
編集:ジル・ビルコック
衣裳デザイン:アルバート・ウォルスキー
音楽:トーマス・ニューマン
日本語字幕:戸田奈津子

トム・ハンクス
ポール・ニューマン
ジュード・ロウ
タイラー・ホークリン
リアム・エイケン
ダニエル・クレイグ
ジェニファー・ジェイソン・リー
キアラン・ハインズ
スタンリー・トゥッチ
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