Quantcast
Channel: 乱鳥の書きなぐり
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5148

映画『平安群盗伝 袴だれ保輔』1951年 東宝 吉川英治

$
0
0



   映画『平安群盗伝 袴だれ保輔』

映画『平安群盗伝 袴だれ保輔』を見たよ。
 筋書きは単純だったので記録するほどではないような気がするんだけれど、場面の構図や光の使い方が好きで、はじめは絵巻物を見ているみたい、ラストでは欧州の古典絵画を見ているような広がりと品位が感じられたよ。
 美術館の好きな作品のある部屋で棒〜〜と立って見つめているような時間を過ごす事ができた。

 途中の烏帽子をかぶった女の踊りは伝統芸能のはじめのような気がして、興味深かったよ。
 男集が周りに群がり、女は烏帽子をかぶり立ち役で踊り、男を誘うまねをしてはすぐに追いやるんだよ。
 なんだかキャーキャーして楽しんでいたよ。
 芸能ってこんな感じの物もあったのだろうな。

 盗賊たちは山の民になって生活を営んでいた。
 騎馬民族みたいに馬を乗りこなして金持ちからお金をとって、貧民に配る。
 鼠小僧の様な盗人って話の上では多くいたのかな?

 勤学院
 ここを受からない事にはエリートコースを歩めないんだ。
 でも氏のいい人間(例えば、藤氏複数、紀氏など)は力が無くても勤学院二はいる事ができる。
 勤学院意は言ったもとは成績の悪い家柄の良い男は、山民盗賊に成り果てた男に向かって、「非○」なぁン手言っちゃうんだから、驚くな。

 京都のいろいろな景色が優雅に映っている中で、生きた人間地獄屋世の中を垣間みたよ。
 絵巻物を広げていても、実は衣装などで小今屋かにくらいをあらわしているんだよ。
 シビアだよ。半端なく曖昧にせず書いている絵巻物、時々見ていて驚く事があるよ^^
 この映画はそれを強調して描いていたな。


              おわりん


 
本編尺:95分
製作年:1951年
製作会社:東宝
演出:滝澤英輔
原作:吉川英治
脚本:八住利雄
出演:池部良 若山セツ子 山根壽子 伊豆肇 新珠三千代 小澤栄 東山千栄子

藤原一門が権勢と栄華を極め、庶民はその重圧に苦しんでいた頃のこと、袴だれ保輔と呼ばれる侠盗が現れ、庶民の頭上に盗んだ黄金の雨をばらまいては姿を消すのであった。彼はその昔、秀才の誉れが高かったにもかかわらず、家名のある家の子弟でないところから、当時の栄達の唯一つの道である勤学院の試験に落とされたことを怒って、唯一人の母と許婚の千種とをすて、盗賊となり果てたのであった。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 5148

Trending Articles