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Channel: 乱鳥の書きなぐり
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『恋飛脚大和往来〜新口村』『<シネマ歌舞伎>鷺娘』 『爪王』『馬盗人』

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     吉田神社




  『恋飛脚大和往来〜新口村』『<シネマ歌舞伎>鷺娘』 『爪王』『馬盗人』




 『恋飛脚大和往来〜新口村』『<シネマ歌舞伎>鷺娘』 『爪王』『馬盗人』 と仁左衛門・玉三郎で昔演じられたであろう既に記録済みの歌舞伎『吉田屋』を思い浮かべ、歌舞伎全集で読んで楽しんだ。

 よって今週は五演目の歌舞伎を見た事になる。


 『吉田屋』意外で印象に残ったのは、二世中村鴈治郎 中村扇雀(現・坂田藤十郎) 實川延若の『恋飛脚大和往来〜新口村』
 なんだか懐かしい歌舞伎らしい歌舞伎で、ほっとする。
 私が歌舞伎を見始めた事は二世中村鴈治郎さんも健在であった。
 二世中村鴈治郎さん 中村扇雀(現・坂田藤十郎)さん 實川延若さん競演のお舞台なんて、今は夢のまた夢。
 もう、古典歌舞伎は見る事ができない時代に突入しつつあるのだろうか…。

『爪王』では七之助さんの魔性の生き物が舞台で人間のようではない力を放っておられた。
七之助さんさんは『鷺娘』ではほほから血の気をひき、あの世とこの世をさまよう妖艶性を描き出されていた。
 この方は若いのに素晴らしい。
 玉三郎さンの様に美しく、なおかつ透き通った自然界の生き物のうつくしさ、弱さ、過酷差、苦しさをしみ出すように表現される。七之助さんは中村芝翫 さんのお孫さんで十八世勘三郎さんの御次男。


  『恋飛脚大和往来〜新口村』

本編尺:50分
製作年:1982年
出演:二世中村鴈治郎 中村扇雀(現・坂田藤十郎) 實川延若

真っ白な雪景色と親子の情愛が悲しい上方和事狂言の代表作。

昭和57年11月の歌舞伎座から、二世鴈治郎の忠兵衛、二代目扇雀(現・藤十郎)の梅川のコンビに延若の孫右衛門が加わった珠玉の舞台をお届け。

恋人の遊女梅川の身請けのために公金横領の罪を犯してしまった忠兵衛は、梅川を連れて大坂を逃げ出し、有り金を使いつくして雪降る故郷大和の新口村(にのくちむら)にたどり着く。しかし実の親孫右衛門は、大罪を犯した忠兵衛の顔を見ようとはしない。目隠しをした孫右衛門との切ない別れをして、二人は振り返りつつ、雪の竹藪のなかを逃れていく。こまやかな情緒あふれる一幕。(1982年/昭和57年11月・歌舞伎座)


 『<シネマ歌舞伎>鷺娘』

本編尺:33分
製作年:2005年
出演:坂東玉三郎

シネマ歌舞伎とは、題の歌舞伎舞台を高性能カメラで撮影、舞台の臨場感をそのままに映画館でデジタル上映された作品。三月はそのうち三作品を特集でお届けする。

坂東玉三郎の幻想的な舞踊。
しんしんと雪が降る水辺の岸に、柳の木が一本立っている。その柳の傍らに、蛇の目傘をさした娘が佇んでいた。白無垢、綿帽子姿のその娘は、実は白鷺の精だった…。
1978年に初めて「鷺娘」を演じた玉三郎は、1984年、世界的アーティストが顔を揃えたメトロポリタン・オペラハウスのガラコンサートで上演して大喝采を浴びた。その後もロンドン、ベルリン、ウイーンなど、芸術の都で次々と成功させ、いずれも高い評価を受けた。こうして国内外で上演を重ねる毎に、その圧倒的な美しさと完成度を高め、「鷺娘」は玉三郎の代表作の一つとなった。(2005年/平成17年5月・歌舞伎座)




『爪王』 <字幕付>

本編尺:34分
製作年:2010年
出演:中村勘太郎(現・勘九郎) 中村七之助 中村錦之助 坂東彌十郎

雪の山里で繰り広げられる舞踊劇。
勘太郎(現・勘九郎)扮する狐と七之助扮する鷹の死闘を、緊迫感溢れる振付で表現する。動物小説の作家として知られる戸川幸夫作、平岩弓枝脚色で初演された昭和46年には勘太郎、七之助の祖父である十七世勘三郎が鷹匠を演じた。
雪の降るある日、鷹匠(彌十郎)は訪ねてきた庄屋(錦之助)から、悪い狐(勘太郎=現・勘九郎)を退治するよう頼まれた。鷹匠は吹雪と名付けた鷹(七之助)を連れて山へ赴き、吹雪を放つが狐に敗れてしまう。春が訪れ、鷹匠は吹雪に獲物を恐れる鷹は王者では無いと言い、吹雪は再び大空へ舞い上がり狐に挑む…。(2010年/平成22年2月・歌舞伎座)<字幕付>




  『馬盗人』

本編尺:45分
製作年:2010年
出演:坂東三津五郎 坂東巳之助 中村歌昇(現・又五郎)

馬が大活躍するお伽噺のようなおおらかな舞踊劇。平成8年に八十助(現・三津五郎)が新たな振付で復活し人気作品となった。二人の人が入った小道具の馬が大活躍する。
百姓の六兵衛(歌昇)は豊作続きでゆとりができたので馬を買い換えた。その帰りの峠の道。ならず者の悪太(三津五郎)とすね三(巳之助)は、六兵衛の馬を盗んで金に替えようと企んでいる。酒を飲んで酔った六兵衛が水を飲むためその場を離れると、その隙に悪太は、繋がれていた馬の荒縄を自分の首にかけ、すね三に馬を麓まで曳かせていく。戻った六兵衛は、馬が人間に化けたとびっくり仰天し…。(2010年/平成22年7月・新橋演舞場)




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