41: 『エジプト ルクソールからアレキサンドリアへ 篠山紀信 シルクロード7』
プロデュース:志和池 昭一郎
写真:篠山 紀信
大型本
276ページ ¥ 12,233
1981年9月17日
ファラオの神殿が建ち並ぶルクソールからアレキサンドリアへ…エジプトの古代と現代を写し出す。
『エジプト ルクソールからアレキサンドリアへ 篠山紀信 シルクロード7』を楽しむ。
エジプトの全体像を漠然と知る上では、いいと思う。
写真は美しい。美しいが、人の表情に、笑みはない。
月の満ち欠けを複数回書かれて心情をうたっておられた。
砂漠の国の、観光客もまばらな地方で夜空を見上げるとつきの満ち欠けに心を奪われる。
北斗七星やオリオン座を見ては、日本の夜空を思い浮かべる。宇宙は広い。
暗闇に包まれ、月の光とうる覚えの景色を頼りに惚れるに向う。
わたしたちの影は、あまりにも弱い。
人間のもろさを、言葉の通じない大自然の中で感じる瞬間だ。
ホテルに付いてしばらくすると、野犬の遠吠え。
砂漠の国で、不安を感じる瞬間だ。
日本は、夜でも歩ける事に感謝する。
本書はエジプトだが、わたくしの思いで話はイラン。
どこかしこで月の満ち欠けに感動した事を本書で思い出す。
宇宙はとりとめもなく広いが、地球も広い。