室生寺に行った日のこと
帰宅後、あらかじめ録画しておいた『浮かれ心中 <中村勘三郎ちゅう乗り相勤め申し候>』を家族と一緒に見る。
2008年のこの舞台もテレビでは何度も見ているもの。
絵双紙(作家)や版元のお話がいろいろ出てきて、そういった意味でも興味深い。
途中、『籠釣瓶花街酔醒』のパロディが二箇所あり。
三津五郎さんの「おりゃつくづく、家に帰るのがいやになっちゃまったぁ」
そして ラスト勘三郎さん
劇中劇のような口調で「そりゃあんまり袖なかろうぜぇ」と決め台詞で会場をわかせる。
勘三郎さん、新しい歌舞伎座に立ちたかったでしょうに…
「そりゃあんまり〜〜〜急ぎ過ぎでございまする」と いまだに悲しむ。
『浮かれ心中』では心中芝居が死に及ぶ。
勘三郎さんがお亡くなりになって笑ってばかリもいられない複雑な心境で見ておりました。
どんとはらい
出演:中村勘三郎 中村時蔵 中村橋之助 中村七之助 中村梅枝 片岡亀蔵 坂東彌十郎 坂東三津五郎 坂東彦三郎
2008年
97分
カラー
客席を笑いの渦に巻き込む天才勘三郎の当り役の一つで、ネズミに乗ったちゅう乗りも必見。 戯作者になりたい若旦那・栄次郎は、人を笑わせたい一心から話題作りに悪戦苦闘。自ら親に勘当を願いでて長屋に婿入りしたり、吉原の花魁・帚木を身請けもする、役人に頼み込んで手鎖の刑にして貰うなど、あの手この手を尽くす。しかし絵草紙はさっぱり売れない。そこでついには箒木と心中する大茶番を演じるのだが…。勘三郎の栄次郎に、時蔵のおすず、七之助の帚木、三津五郎の太助ほか。(2008年/平成20年4月・歌舞伎座)