映画『MW ムウ』 手塚治虫原作 3,0★/5 2009年 監督 岩本仁志 玉木宏 山田孝之 山本裕典 山下リオ
5,1★ → 今回3,0★
監督 岩本仁志
製作 松橋真三
エグゼクティブプロデューサー 橘田寿宏
玉木宏 山田孝之 山本裕典 山下リオ
2019年にこの映画を見た時は、5,1/5★と評価は高かった。
2019年11月04日
映画『MW-ムウ-』5,1★/5★
手塚治虫作品 監督:岩本仁志 脚本:大石哲也、木村春夫
玉木宏 山田孝之 石橋凌 石田ゆり子 鶴見辰吾
映画『MW-ムウ-』
5,1★/5★ (満点以上)
とにかく話の筋書きが面白い。
1970年代頃を思わせる作品の作りで始まる本映画は、色彩が思い出色から始まる。
作品は徐々に現代の色使いに変わる。
学生時代に、手塚治虫氏の講演をお聞きしたことがある。
お茶の水博士さながらのお顔立ちの手塚治虫氏は、ディズニーのキャラクターにおけるアウトラインについて語られて、日本のアニメーションに与えた影響を語られて居たような気がする。
今回の映画を見て、非常に手塚治虫作品らしい映画に仕立て上げられた監督と脚本家のお二人に敬意を送りたい。
私は、子供の頃、マーブルチョコを買っては鉄腕アトムのシールを集めていた。
あまり漫画に馴染みにない私でさえ手塚治虫氏には親しみを感じている。
そしてこの映画を通じて、昔流行ったSFの世界に広がりを見せるともいえる話の展開にワクワクした。
手塚治虫氏はかなり昔に、すでにこのような話の展開を構成され、感心した。
手塚治虫氏らしく大掛かりでありながらも細やかな配慮をされた実験器具などにも懐かしみを覚え、心は踊った。
俳優さん、女優さんたちは熱演であった。
石橋凌は良い味を出されていた。
山田孝之さんは役柄に応じて、性格を考慮されていた。声質(艶のある美声をおとしておられた)まで変え、あくまでも影と負い目があり控えめで真面目な牧師に徹しておられた。そして牧師がヘリからムウ-を持って海に身を投げる場面で、私の琴線は切れた。それは心地のよう涙であった。
そして、国家のあり方、ラストの展開は見逃せない。
日本の誇りとも言えよう懐かしさを感じる手塚治虫作品に加えて、監督、脚本家、美術監督、撮影、音楽、大道具、照明、そして俳優陣たちが揃って初めて造ることのできる秀作だと感じる。
よって、私はこの映画は好きです。
手塚治虫の名作の中でも異彩を放つ傑作を映画化。
16年前の事件の関係者に復讐する男を描くピカレスクロマン。
玉木宏がダークヒーロー役に挑み、山田孝之が共演。
制作年/2009
制作国/日本
内容時間/131分
玉木宏
山田孝之
鶴見辰吾
石田ゆり子
石橋凌
監督:岩本仁志
脚本:大石哲也
脚本:木村春夫
撮影:石坂拓郎
音楽:池頼広
ところが、今回見てみると、なんだかしっくりこない。
筋書きは面白いものの、役者山田孝之と役者玉木宏のやりとりが噛み合ってなお感じがする。
玉木は良かったが、山田はあくまでも役者山田孝之であり、話に融合性を見せない。
柔らかなタッチであるが、山田孝之自身の演じ方にこだわりすぎていて、玉木宏と石田ゆり子がやりにくそうに感じた。
つまり、映画現場の楽しそうな雰囲気は感じられず、苦痛の現場を想像できるが、これは私の感じ方であり実際とは異なるのかもしれない。
歌舞伎でも、とある役者が座長をしておられると、周りはかなり緊張されて舞台そのもにが面白く感じられない場合がある。
そういった緊張感を解きほぐすような歌舞伎役者も、また一方にはおられる(過去形も含む)
玉木と石田は良かったが今回は山田の演技が感心しなかった。
以前5より高い5,1★をつけておきながらの、今回の3,0★
あまりにも感じ方が違うが、こんなものなのかもしれない。
今回も見たという簡単な記録だけで失礼いたします。