『遺産相続』3,2★/5 1990年 監督 降旗康男 脚本 松田寛夫 出演者 佐久間良子小川眞由 美宮崎萬純 清水美沙 野々村真 尾美としのり風間杜夫 竜雷太
1991年版の『遺産相続』を見た。
筋書きとしては、佐久間良と小川眞由の関係性やたどり着くところに大いに納得した。
佐久間良子小川眞由美宮崎萬純 清水美沙 尾美としのり風間杜夫 竜雷太といった早々たち出演者の中で、野々村真が浮いていた。
京都種試飲ということだが、かなり下品な関西弁で、一度たりとも京都弁に近づいた箇所はなかった。
また、彼は明石家さんまのようにせわしない間とイントネーションで、下品でうるさかった。
早々たちメンバーの中、野々村が出る度に、映画の流れを遮り、潰していたのが惜しい。
一生懸命なのはわかるが、終始一貫して一本調子で、笑えない空回りに動きと言葉を発しておられた。
野々村真は甘いマスクであるが、映画やドラマに出ておられる姿を見たことがない(調べてみると、実は多く出演されていらっしゃるようだ)が、こういった点が災いした(実は多く出演されていたのに一作品として印象に無い)のであろうかと感じる。
私の知る野々村真はバラエティに出ておられ、近年までは作り阿呆のとうな立ち位置に入られ、気の毒に感じていた。
思うに阿呆ではなく真面目で懸命な方なのだと感じていたが、この映画でもそれを証明してくれた。
作り阿呆を演じるならば、片岡仁左衛門の『一條大蔵譚』の足元くらいには演じてほしいと感じるが、如何にせんむ、演技がこと足りなかったのがかわいそうである。
錚々たる顔ぶれの中、清水美沙のはちゃけた場面に好感が持てた。
階段に積まれた家具調度品を電動ノコギリで、大胆に切り続け、
「私たち夫婦はここから堂々と出て行くわ。(要約)」
の言葉は、心に響く。
その後工場で電動ノコギリでマネキンを切り裂き続け、朱いペンキが流れ、コンリー出演の中国映画を思い浮かばせた。
こういった美しく演技のできり女優がこういったハチャメチャな場面を描くと、非常に印象的で奥深くなると感じた。
ところで、小川真由美。
小川真由美は学生時代から好きな俳優の一人である。
上にも書いたが、 佐久間良と小川眞由の掛け合いの場面などは大いに興味深く見入っていた。
今回も簡単な、見たという記録だけで失礼致します。
遺産相続
1990年
109分
監督 降旗康男
脚本 松田寛夫
出演者 佐久間良子 小川眞由美
宮崎萬純(宮崎ますみ)清水美沙
野々村真 尾美としのり
風間杜夫 竜雷太