『パイドン』 33 プラトン著 シミアス「魂が何らかのハルモニアーなら、肉体が病気や他の災いの為に度外れに緊張させられたりする時、魂は精神的な物でも直ちに滅亡せざるを得ない。」
プラトン著『パイドン』 P.92-95 (要約)
(六)シミアスの反論。魂が肉体の調和ならば、肉体の壊滅と同時に魂も消滅する。
ソクラテス
どういう点で一体充分でないのか言ってくれ。
シミアス
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竪琴や弦ともそれらから生み出される和音「調和、ハーモニー」についても、今のと同じことがいえるでしょう。
和音 目に見えないもの
竪琴や弦 目に見えるもの
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あなたの論方を用いて、『かのハーモニーは滅びたのではなく、依然として、存在しているのでなければならない。』と強く主張することにしましょう。
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ハルモニアーは、神的にしてフィシナルものと生まれを同じくして親族関係にあるように、滅びてしまう。
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我々は魂を優れて何かそのようなものを「ハルモニアー的なもの」と考えている。
すなわち我々の体内は、熱、冷、乾、湿、その他のこのような相反するしょ性質によって緊張状態のうちに置かれながら統一。
これらの諸要素の金剛とハルモニアーが、我々の魂である。
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魂が何らかのハルモニアーであるとすれば、我々の肉体が病気やその他の災いのために度外れにしかんさせられたる緊張させられたりするときは、魂は精神的なものにもかかわらず、直ちに滅亡せざるを得ない。
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魂は肉体のうちのづお要素の金剛だから、いわゆる死に際して真っ先に滅亡するとしたら・・・・・・・・・・・
ソクラテス 大きくを見開いて笑いながらおっしゃった^^
君は確かに正しいことを言っている。
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ソクラテスは、ケベスの意見も聞いてみて、それから考察しようともちかける。^^
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ソクラテス
さあ言いたまえ、ケベス。
先ほどから君を困らせていた問題なのかね。
ハルモニアー
調和
『パイドン』魂の不死について
プラトン著
岩田靖夫訳
岩波文庫 青602-2
他 Wikipediaなど
『パイドン』 1〜30 プラトン著 (長くなりますので、「1〜30」を一旦まとめてみることにしました。) 『パイドン』 31 プラトン著 (シミアスがソクラテスに対し「今私は、恥じることなく質問致しましょう。後になって今言わなかったと自分自身を攻めることがないように。」) 『パイドン』 32 プラトン著 (シミアスの反論。「魂が肉体の調和ならば、肉体の壊滅と同時に魂も消滅する。」) 『パイドン』 33 プラトン著 シミアス「魂が何らかのハルモニアーなら、肉体が病気や他の災いの為に度外れに緊張させられたりする時、魂は精神的な物でも直ちに滅亡せざるを得ない。」