京都国立博物館
『パイドン』 14 プラトン著(ソクラテス「哲学者橋は死を恐れない。死とは魂と肉体の分離であり、哲学者は魂そのものになること、すなわち、死ぬことの練習をしているものであるのだから。」)
プラトン P.28-35 (三)
(三)(要約)
哲学者は死を恐れない。死とは魂と肉体の分離であり、哲学者は魂そのものになること、すなわち、死ぬことの練習をしているものであるのだから。
ソクラテス
哲学者と他の人々とは際立って異なり、できるだけ魂を肉体との関わりから解放するものであることは。明らかだね。
シアミス
明らかです。
ソクラテス
肉体を通してやってくる快楽に見向きもしないような人は、ほとんど死んだも同然の状態にあるのだ。
シアミス
そうです。
ソクラテス
見ること、聞くこと
二つの感覚が正確でなければ明晰でもないとすれば、他の諸感覚がそうである可能性はほとんどないであろう。
他の諸感覚は、この二つより、全て劣っているのだから。
シアミス
その通りです。
ソクラテス
では、魂は真実に触れるのか。
肉体と共同して何かを考察しようと試みれば、魂は肉体によって欺かれるのは、明らかだ。
シアミス
その通りです。
ソクラテス
哲学者の魂は肉体を最高に侮辱し、肉体から逃亡し、全く自分だけになろうと努力するではないか。
シアミス
その通りです。
ソクラテス
正義は存在するというのかね。
シアミス
ゼウスにかけてそう言います。
『パイドン』魂の不死について
プラトン著
岩田靖夫訳
岩波文庫 青602-2
他 Wikipediaなど
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