以前庭に植えていた山法師
身がなるとジャムにして楽しんでいた。
今はなき、影法師
『パイドン』 3 プラトン著 (言葉memo 「想起説」/ 「イデア論」/ 「カタルシス」)
『パイドン』想起説
言葉memo
想起説
想起説とは魂が不死であり,輪廻転生するという前提です。
ではこの前提はどのように証明されるのでしょうか。
『パイドン』という対話篇では魂の不死証明がいくつか試みられています。
『パイドン』
想起説に基づく証明
イデア論に基づく証明
これらは循環論。
アナムネーシス
哲学におけるアナムネーシス (ギリシア語: ἀνάμνησις )とは
プラトンの認識論的・心理学的理論で使われる概念。
日本語では想起という訳語が与えられる。
この概念はプラトンの対話篇の中でも『メノン』および『パイドン』で発展させられ、『パイドロス』でもそれとなく言及されている。
『パイドン』
『パイドン』では、プラトンはイデア論と組み合わせることである程度「想起」説を発展させている。
まず、彼は「想起」はいかにして達成できるのかを周到に考える。
『メノン』ではソクラテスの問答法以外に何も提起されていないのに反して、『パイドン』では「カタルシス」(ギリシア語: καθαρσις、罪や汚染からの浄化)を通じて肉体の本性に打ち勝つ生き方を提案している。
肉体とその感覚は間違いの源である。
知識は理性を使うこと、魂によって物事を熟考すること(ノエシス)によってのみ取り戻せる.
次に彼は、せいぜい真なる信念にすぎないもの(ドクサ)に対して、真の知識はその内容とは区別されることを明言する。
常に魂の中にある真理が存在するからこそ人は永遠の真理を知ることができる。
例えばロンドンからオックスフォードまでの最短経路のような真なる信念を知っていると大変便利ではあるが、そういった信念が知識の資格を得ることはない。
どうしてヒトの魂がそのような偶然的な事実に基づいた命題をいつも知っていることがあろうか?
カタルシス
カタルシスとは、舞台の上の出来事(特に悲劇)を見ることによってひきおこされる情緒の経験が、日ごろ心の中に鬱積(うっせき)している同種の情緒を解放し、それにより快感を得ること。
浄化。
カタルシス
カタルシス(古希: κάθαρσις, 古代ギリシア語ラテン翻字: katharsis, 英: catharsis)
哲学および心理学において精神の「浄化」を意味する。
アリストテレスが著書『詩学』中の悲劇論に、「悲劇が観客の心に怖れ(ポボス)と憐れみ(エレオス)の感情を呼び起こすことで精神を浄化する効果」として書き著して以降使われるようになったが、アリストテレス自身は演劇学用語として使った。
現代においても、映画や演劇、小説、漫画の批評などにおいて、この表現が用いられている。
カタルシス
ギリシア語の語幹 κάθαρ (kathar) は「不浄を祓う清めの儀礼」を指す語である。
もともとはセム語で燻蒸を意味する qatar に由来している。
古代ギリシアで不浄を祓う手段として、東方からもたらされた、硫黄などによる燻蒸の儀礼が採用されていたことに起源する語である。
オルペウス教などで「魂の浄化」を指す語として使用され、プラトンも『パイドン』などで同じ意味で使用している。
アリストテレスが演劇学用語として使ったのちに、医学用語として転用され、薬剤を用いて吐かせたり、下痢を起こさせる治療行為を指した。
アリストテレスは、『詩学』内で悲劇の効用としてカタルシス論を展開し、効果のひとつとしてカタルシスに言及するが、これが劇中の出来事ないし劇中の登場人物についていわれるのか、それとも観客についていわれるのかについては、明確に言及しておらず、諸説がある。
語源は「排泄」、または「浄化」という意味を持ち、それぞれ体内の有害物質を排出することや宗教的な浄化を意味することから、その定義をめぐってはその両説のほかにもさまざまに憶測されている。
近世フランス詩学においては、アリストテレスのカタルシス論は悲劇論の中核をなすものとして理解され、カタルシスは、観者の魂に「怖れと憐れみ」によって浄化を起こすものと理解された。
精神科医のジークムント・フロイトがこの語を採用したことから、カタルシスは代償行為によって得られる満足を指す心理学用語としても用いられるようになった。
フロイトは、ヒステリー治療において催眠療法と「悲惨な話を聞いて泣く行為」を併用し、その除反応を「カタルシス」と呼び、以降精神医学界では一般に精神療法用語として定着する。
二回生か三回生の頃、遊びで心理学にはまったことがあるが、確かに、フロイトで出てきたことを覚えている。
想起論とイデア論
イデア論
イデア論(イデアろん、英: theory of Forms, theory of Ideas, 独: Ideenlehre)
プラトンが説いたイデア(希: ιδέα、英: idea)に関する学説のこと。
本当にこの世に実在するのはイデアであって、我々が肉体的に感覚している対象や世界とはあくまでイデアの《似像》にすぎない、とする。
イデア論
「イデア」という語は、古代ギリシャ語の動詞「idein」(見る)に由来する。
プラトンの哲学では、《idea》(イデア)と《eidos》(エイドス)とを対比している。
eidosというのもやはりideinに由来する言葉である。
ただし、ideaやeidosが哲学用語・専門用語として意味が固定したのは、弟子のアリストテレスが用いて以降であり、プラトン自身がそうした専門用語として用いていたわけではなかったという。
プラトンの説には変遷が見られるらしい。
イデア論
イデア論は、プラトンの数々の著作によって言及されている概念ではある。
特にイデア論について詳しいのは、『国家』という著作らしい。
納富信留先生「プラトンの問いかけ」(YouTube)によれば、T大学ではギリシア語で『国家』を読むとおっしゃっていた。
納富信留「プラトンの問いかけ」ー高校生のための東京大学オープンキャンパス2017 模擬講義
家人はK大の三回生で同じくギリシア語で『ソクラテスの弁明』を読むらしいというようなことを言っていたが、定かではない。
私はといえば、ギリシアどころか、岩波文庫でさえ『ソクラテスの弁明』の一部は十回ほど読見返した部分があるという情けなさ。
真面目な学生は偉い!!!尊敬に値するので、乱鳥は鳥なりに読むことにする^^
『パイドン』魂の不死について
プラトン著
岩田靖夫訳
岩波文庫 青602-2
他 Wikipediaなど
『パイドン』 1 プラトン著 (言葉memo 『パイドン』/ 「ピタゴラス派哲学者ピロラオス」/ 「ピタゴラス派」) 『パイドン』 2 プラトン著 (『パイドン』の登場人物) 『パイドン』 3 プラトン著 (言葉memo 「想起説」/ 「イデア論」/ 「カタルシス」)