絵図は二巻
『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-32 【巻四 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)】一紙〜三十四紙 中央公論社 小松茂実編
日本絵巻大成 8 巻四 一紙〜三十四
射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)
巻四は、射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)
射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)は古くからの宮廷儀式。
射遣(いのこし) 正月十八人
前日の射例(じやらい)で、六衛府の官人の射終わらなかったものに、改めて、射させる。
賭弓(のりゆみ)は、賭射とも書く。
賭射の後で、弓場において、近衛と近衛府の官人たちが、弓枝を競う儀式。
勝方は贈り物がされ、負方は、罰酒を受ける行事。
(『年中行事絵巻』日本絵巻大成 引用)
射遣(いのこし)
平安時代、正月17日の射礼(じゃらい)の式に参加しなかった衛府の者たちが、翌日、建礼門で弓を射ること。
賭弓(のりゆみ)
① 賞品を賭かけて弓を射ること。
② 平安時代、宮廷年中行事の一。
射礼じやらいの翌朝(正月18日)に、左右の近衛府・兵衛府の舎人とねりが弓射の技を競うのを弓場殿ゆばどので天皇が見る儀式。
罰酒(ばっしゅ)〘名〙
賭弓(のりゆみ)の敗者や宴会に遅刻した者または約束に反した者に、罰として酒を飲ませること。
また、その酒。罰杯。
※西宮記(969頃)二「勝方将督行二罰酒一」 〔杜牧‐過大梁聞河亭方讌贈孫子端詩〕
(大辞林引用)