金々先生造化夢 14 十二丁裏 十三丁表 山東京伝 作 北尾重政 画
寛政6年 版元 蔦屋重三郎
金々先生造化夢 山東京伝 作 北尾重政 画
山東京伝 1761-1816
北尾重政 1739-1820
[江戸] : [蔦屋重三郎],
寛政6[1794]序
黄表紙
一冊 19cm
読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー
ヘ13 02056 0012
十二丁裏
さて何もかもできあがりければ
めしたきの仙人、下女の仙人で、つちの
仙人あつまりて、水をくみ、めしを
たき、けうのものをきり、ちや
をせんじ、ぜんだてをし、
さま/\しんくする、
さて、此めしたき
の仙人下女の
仙人で、つちの仙人
など/\いふもの
ハゑどく、しんく
するものなり、下女
だの、てつちだ
のとて、べつ
にうまるゝ
ものにあら
ず、そのみ
びんぼうに
生まれしゆへ、
かゝるしんく
の奉公も
するなり、
くれらもしや
ハせさへよけ
れバ、しん内
十三丁表
でハないが、
御しんそさんの
おくさんの
とにんにうやま
ひろつかれ、こへみぬ
わしでくらすけ
れど、ヤ
レ、三侠
の
十三丁表
ヤレ
おさ
んのヤレ
長松のとやすくされるハ
その身/\のつたなきくハ
ほうせんと思ひいつ
なる三度太夫もあ
ハれ、みつけふへきる
なり、
十二丁裏 中
くハうじんゟの
のたハく「これ、長松仙人
ちやのほうじやうがわるい
ぞ、それでハゑんがゝない
がつてんか、それ、おさん仙
人、はやくかま
の下のまきを
ひけ、
十三丁表 中
こげく
さいぞ
アヽ、せハのやける
やつらだ、
十二丁裏 下
此ときハ
かまどのか
み、くほうじん
さまも男
女、あいせう
のほんを
十三丁表 下
みりやう
に
さいえいを
のち、たい所
を守り
給ふ、
十三丁表 中
はしめに、よ
ろ/\、中
くハつ/\、
え戸
たる
つて
たるねぶりと
いふかちと
ふねをこ
らふ、
三侠
三侠五義(さんきょうごぎ)
中国の小説。石玉崑作
北宋時代に実在した名裁判官である包拯(ほうじょう)と侠客の活躍を描く。
公安小説と武侠をあわせたような作品である。
成立には『龍図公安』、あるいは『包公案』と呼ばれる公案などの影響が見られる。
兪樾によってタイトルが『七侠五義』と変更されたのは、登場する侠客として南侠(展昭)・北侠(欧陽春)・双侠(丁兆蘭、丁兆蕙)をさして「三侠」としているが、丁兄弟の存在で実質が四人であることで計算が合わない。
そこで、智化・艾虎・沈仲元の三人を加え「七侠」としたため。
実際、「三」や「五」という数字は中国で慣用的に使われる数字であることから、そう深い意味はない。