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『疱瘡心得草』5 04裏:挿絵 05表:本文 志水軒朱蘭 述

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    『疱瘡心得草』5 04裏:挿絵 05表:本文 志水軒朱蘭 述 



 『疱瘡心得草』 志水軒朱蘭 述 
 一冊
 出版 蓍屋善助
 寛政10 [1798]
 国立国会図書館デジタルコレクション 
 請求番号 852-26




 
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 『疱瘡心得草』
疱瘡 5
国立国会図書館所蔵
04裏:挿絵




   紅(べに)乃花(はな)を作(つく)る

                   躰(てい)






漢方薬としての紅花   (生薬解説 http://www.hal.msn.to/kankaisetu/chuyaku037.html)
 赤花 Carthamus tinctorius L.【別名】…ベニバナ、ホンファ
 薬膳の素材としても知られる紅花は、血液の流れを改善する活血化瘀作用があるため、瘀血(血行不良)による高血圧や狭心症、動脈硬化、脳梗塞などの心血管系の疾患をはじめ、月経痛や月経不順などの婦人病、打撲や外傷などにも用いられている植物生薬です。

 優れた活血化瘀作用で血行障害による諸症状を改善
 紅花の性質は、体を温める作用のある温性で、滞った血行をスムーズにする活血化症作用に優れており、特に「心」と「肝」の症状に効果的です。
 臨床応用としては、各種の瘀血阻滞による疾患及び血行不良の諸症状に幅広く使われています。高血圧や狭心症をはじめ、静脈血栓症、静脈瘤、脳梗塞、高脂血症、動脈硬化、糖尿病による壊疽などには、丹参、川芎、芍薬などと併用されることが多く、代表的な中成薬に血液をサラサラにする「冠元穎粒」や「血府逐瘀丸」などがあります。
 また、血行不良による月経痛や無月経、月経不順、不妊症、更年期障害などの婦人病にも効果的で、当帰、川芎、牡丹皮などの生薬と配合して使用されます。こうした婦人病に用いられる主な漢方薬に、「芎帰調血飲第一加減」や「折衝飲」、「通導散」などがあります。
 瘀血(血行不良)の原因には、血液が不足することによる「血虚」と、血液循環を促進させる気(エネルギー)が不足した「気虚」、ストレスなどによって気の流れが停滞した「気滞」などがありますが、婦人病の場合は、不足した血液を養う作用がある「当帰養血精」と併用すると、さらに効果的です。
 他に紅花には消炎・鎮痛作用もあるため、打撲や外傷、やけど、腫れ物などにも用いられています。この場合は、蒼朮や連翅、大黄などと併用するのが一般的です。代表的な処方に「治頭瘡一方」などがあります。

 紅花は腫れ物にも効果があるようなので、疱瘡にも用いられたのだろうか、
 また、前回の挿絵の「小町紅」では紅花が用いられたという。随分体い良いとされる紅花を使われていたことになる。



疱瘡 5
国立国会図書館所蔵
05表 左

紙燭(しそく)を病者(びやうしゃ)の目じり、耳(ミゝ)のあたりゟすかしてらし

見れバ、皮(かわ)ひとへ下にむら/\として見ゆる内に、粒(つぶ)の

点(てん)をむすびかけたる有(あり)、たゞ むらつきてのみ 有(ある)も有り

肌色血の色に気をつけ見るべし、尤(もつとも)手足(てあし)ともに

くわしくみるべし、大概(たいがい)はあらハるゝもの 其上(そのうへ)上手(じやうず)の

醫者(いしや)へ相談(さうだん)あるべきなり


 神祭(かみまつ)りの心得(こゝろへ)の事

痘(いも)の神(かみ)を祭(まつ)るは穢(けが)れを避(さく)る為なり 痘病人(ほうさうにん)の

居間(いま)は随分(ずいぶん)清(きよ)くすべし、其間(そのま)に神を安置(あんち)す、何(いづ)
れの間(ま)にても、勝手(かつて)の宜(よろ)しき所に机(つくへ)を置(おき)て祭るべし
 




神祭(かみまつ)り
 神を祭ること。祭り。(大辞林)
 神を祭る儀式。特に、神道の方式で行う祭り。(大辞泉)
 神道の法式によって行う祭礼。(大辞林 第三版)
神祭(かみまつり、かんまつり)
 かみまつり  (ふりがな文庫 https://furigana.info/w/神祭)
 十月という月は神無月かんなづきともいって、もとは神祭かみまつりのほとんとない月だった。
 (年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著))
 桔梗ききょうという花のしばしば神祭かみまつりに使用せられるのは、あるいはその形状からでも若干の理由を推測し得ぬことはないが、その他の植物に至っては、繁茂の地が荒野であった点以外に、これを盆花とし始めた動機を知り難い。
 (年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著))



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