『蔵出し!名舞台 七世尾上梅幸』「魚屋宗五郎」「藤娘」「仮名手本忠臣蔵 四段目 判官切腹の段」(十三代目 仁左衛門:由良助)
『蔵出し!名舞台 七世尾上梅幸』を楽しむ。
一部ではあったが、「魚屋宗五郎」「藤娘」「仮名手本忠臣蔵 四段目 判官切腹の段」が選ばれ、放映されていた。
「仮名手本忠臣蔵 四段目 判官切腹の段」では、十三代目 片岡仁左衛門様が由良助役を品よくきりりとこなされていた。
故尾上梅幸様の表情の感情移入は半端なく、お年を召してからの立ち役に見入ってしまった。この方の切腹の場も所作が美しく、表情が豊かで深い。
「魚屋宗五郎」も「仮名手本忠臣蔵 四段目 判官切腹の段」と同様、覚えている台詞があり、小さな声で一緒になって節回しを真似てみた。
「魚屋宗五郎」は菊五郎様や襲名披露で嫌いになったMHを思い浮かべるが、仁左衛門様や吉右衛門様でも節回しと仕草が目に浮かぶ。
テレビが終了後「魚屋宗五郎」及び「仮名手本忠臣蔵 四段目 判官切腹の段」を色々な役者さんで舞台を思い描き、楽しんでいた。
ちょうど『江戸時代の古文書を読む 元禄時代』の「鸚鵡楼中記」(切腹の場も記されている)の記録をしようとしていたところなので、錚々たる役者様たちで、タイミングよく「仮名手本忠臣蔵 四段目 判官切腹の段」を拝見させていただいたのは大変嬉しい。
梅幸様の「藤娘」を拝見させていただけた。
藤の花は少し大きめで、色は濃いめ。重厚な感じの「藤娘」であった。
藤娘といえば一番に七代目の中村芝翫様を思い浮かべる私だが、役者さんにより十人十色の舞台が繰り広げられ、面白い。
舞台全体の色合いが役者さんによって ぱ!っと変わりやすいその最たる舞踊演目のひとつが、「藤娘」と言って良いのではないかと私は感じる。
解説者として、山川静夫様が出演されていた。
山川静夫様はしきりに「控えめ」(の美学)や「品格」について話されていた。
梅幸さんはお年を召してから一層品ではなく品格を感じさせる役者であったと申されていた。
山川静夫様も齢を重ねられ、言葉が物静かになられたと感じる。
番組での演目の一部を流されている時に山川静夫様の台詞にかぶせての解説はなかった。
自分の目線で舞台を楽しめたことに対し、感謝した次第である。
楽しい時間を過ごさせていただいた。
梅幸様の舞台に目を奪われた。
また、十三代目 仁左衛門様の由良助に拍手喝采。七月の拝見させていただいた片岡我當様を思い浮かべた嬉しい番組であった。
NHKに残された貴重な映像の中から、名人たちの至芸を鑑賞する「蔵出し!名舞台」。今回は戦後の歌舞伎を代表する女方俳優の一人、七世尾上梅幸の芸の魅力をひもとく。数ある当たり役の中から「魚屋宗五郎」のおはま、「仮名手本忠臣蔵」の判官、そして生涯で千回は踊ったと言われる舞踊「藤娘」に焦点を当てながら、七世梅幸本人の貴重なインタビュー映像も交えてご紹介する。
Mahmud Farshchian
Mahmud Farshchian
Mahmud Farshchian
不明
上、全てイラン作品