東大寺 修二会 お水取り お松明 2019年3月8日
廊下を駆け上がり、二月堂でお松明を振りかざし走り、かざす
夫と二人、今年も東大寺さんの修二会のお松明で厄払いをさせていただいた。
二月堂の長い階段を、火をつけた大きな松明を持って二月堂に登っていかれる姿に、心が打たれた。
お松明は根っこから掘り起こされた、長さ6メートルにも及ぶ竹をそのまま一本。
根っこと反対の先には松の葉でいわゆり酒屋の前に吊るされているような松のくす玉のかなり大きいものに火をつけられている。
僧が二月堂に上がり瞬くすると歌舞伎の拍子木と似通ったルズムではあるが、拍子木の音よりも力強く重厚な音で、
だんだん だんだんだん だん!
と足をとを鳴り響かせて、二月堂向かって右にまでお松明の火を移動。
お松明の火が二月堂の二階部分から大きくはみだされ、
わぁあ〜〜!
前列で見ている人々は迫力と興奮のあまりに、火の玉を避けようとして、仰け反ってしまいそうになる。
火の粉が飛び散り、
わおぉ〜!
といった、人々の歓声は湧き上がる。
ありがたい長い間続く神聖なる行事であるが、その迫力は歌舞伎の外連味(ケレンみ)にも似た趣を感じているのかもしれない。
アップテンポの醍醐味に、人々は心を振るい立たせ、目をしばしば閉ざせながら食い入るようにその様子を眺めている。
ここからは、写真の記録にて失礼申し上げます。
二月堂向かって右に見えるお松明と、良弁杉
なんども火のついた竹を持って上がられる。
根っことは反対の笹の葉のついた部分に抱えきれないほど大きな球形の杉玉を作り、火をつけて廊下を一人出かけ上がられる。
3月8日、この日は10本
油分を含む杉の葉に火がつき、
パチパチ パチパチ
と、杉の葉が燃える音が、闇夜に広がる。
この写真は前回に記録したもの。
この写真の中央下に、火をつけて二月堂に持って上がられる竹が置かれている。
待機し、明日(3月9日)以降の出番を待つお松明。
竹の幹部分には奉納者の名が書かれ、番号札が貼られていた。
中には写真のように有名人のなも認められる。
修二会のお松明は複数回お参りさせて楽しませていただいているが、この日のお松明の全体像を楽しめたのは初めてかもしれない。
有意義なひとひを過ごさせていただいたと、感謝している。
東大寺公式UPより ▽ 修二会 「お松明」
お松明は、本来、二月堂に上堂する練行衆の道明かりとして灯されるので、12日の籠松明が有名だが、修二会期間中の3月1日から3月14日に毎日あげられている。
12日と14日以外は19時に大鐘が撞かれ、それを合図に「お松明」が始まる。
11名の練行衆が一人一人、二月堂での行のために上堂するための道明かりであるが、「処世界」という役はすでに準備のため上堂しているので必要なく、通常10本の「お松明」があがる。
ただ、12日だけは、全ての練行衆が上堂するので11本の「お松明」があげられることになる。
12日の籠松明ともなると、長さ6mほどの根付きの竹の先端に、杉の葉やヘギ・杉の薄板で籠目状に仕上げ、直径1mほどの大きさの松明に仕上げられる。
「火の行」とも言われる「修二会」で使われる松明は他にも何種類もあり、すべて、「修二会」を裏で支える「童子」たちによって作られている。