徒然 (たわいない話)
京都観世会館
京都観世会館に初めて訪れたのは、中学の頃。
学校から二度ばかり連れて頂いた事があります。
その時の能楽の演目は二度とも『羽衣』、狂言は『附子』と『棒縛』だったように覚えています。
『羽衣』と行っても、学校教育用のダイジェスト版だったと思います。
初めて見た時に能楽には抵抗がなく、むしろ、音楽と動きに惹きつけられました。
あの経験があり、大学時代には平安神宮に何度か一人で出かけたりして、能楽が好きになってしまいました。
しかしながら、能楽は用語が難しい。
十年弱前に『観世流百番集』『続観世流百番集』を手に入れ、また、所蔵の岩波文学全集(赤・緑)などを読んで理解しようと試みてみました。
すると和歌や漢文の引用に惹かれる部分が多くありました。
それでも、能楽は難しい。
なので、懐○堂主催の能楽講座を聞き始めました。
そしてなんと幸運なことに、昨年から○野○雄先生の講座が受けられています。
○野○雄先生の講義は多くの研究者や時代別の諸説を述べられ、ご自身のお考えも明確にしてくださいます。
あまりにも興味深いお話でしたので、○野○雄先生のご出版された書物はほとんど手に入れてしまいました。
民俗学で好きな宮田登氏の講義を一度も受けることはできませんでしたが、能楽において○野○雄先生のお話を聴ける喜びはひとしお。幸運です。
一月定期能一回目で先生のお姿をお見かけしました。
最近では能楽を楽しむ時には少しでも先生のお話を演目に踏まえて見ていますので、恥ずかしい感じが致しました。
たわいないことを書き続けています。
観世会館二階では、お弁当を食べながら、家族とのんびりと時を過ごしました。
二階には興味深い資料が展示されていました。
下の写真以外にも、今回の演目にちなんだ『翁』の烏帽子などもございました。
面白かったので、ガラス越しに資料を読んで遊んでいました。
法政大学 鴻山文庫蔵
貞亭二年 朝野理兵衛写 「太鼓手付」奥所
大阪の能楽堂が閉鎖されましたので、今年は年間でチケットを手に入れました。
家族と一緒に楽しみますので、単純に考えますと、前半三回、後半三回。
今年は『能を読む』や岩波古典(赤・緑)などでしっかりと理解した上で能楽を見たい。
できれば引用された作品についても、読んでおきたいと思います。
知らないことだらけですのに、能楽が好きでたまりません。
今年は、初めて私が能楽に触れた観世会館で、能楽を何度か楽しむことができます。
京都を離れてずいぶん経ちますが、未だに自称京都人。今年は京都の散歩が増えそうです。
拙ブログに最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。
心より、感謝申し上げます。