興福寺 南大門の儀 薪能 2015年 5月16日
今年も興福寺の南大門の儀と薪能を楽しんでまいりました。
今年の興福寺の薪能は一日目は雨天のため会館で行われました。
わたくしたち夫婦は二日目の興福寺旧境内登大路園地薪能を楽しまさせていただきました。
まずは、南大門の儀
絵巻物から飛び出したように、僧兵五人が登場。
僧兵の一人は芝の詮議を行います。
芝の詮議は半紙三枚を懐から取り出し、高下駄で踏みつけ、芝の濡れ具合を確かめます。
これにより、芝能が行われるかどうかを確かめたと言われています。
今は芝能ではなく、舞台上で演じられています。
別の僧兵は懐から手紙を取り出し、声高らかに読み上げます。
日本で一番古いとされている1200年の歴史を誇る薪能の様子の一部です。
今年の曲は、「羽衣」と「鵺」(ぬえ)
「羽衣」は中学の頃、わたくしが初めてみた能です。
面が美しく、夕刻という諸条件も重なって、衣が光を放っておりました。
また、「鵺」の後半は赤頭、百日。毛槍が心をワクワクと高揚させます。
「鵺」の話は「鵜飼」(うとう)や「阿漕」(あこぎ)などとともに好きな能楽の一つです。
「鵺」「鵜飼」「阿漕」は生業(なりわい)の説明で、民俗学の本では度々引用されています。
狂言の「因幡堂」
こちらは半分は歌舞伎の「身替御前」
しかしながら話の起承転結がしっかりとし、話の展開としては狂言の方が面白味があります。
歌舞伎はその半分を膨らませ、役者の魅力によって魅せるのでしょう。
「千鳥」を観ると、歌舞伎は話としては単調だといわれる由縁を汲み取ることができます。
興福寺のお能は、毎年写真撮影禁止です。
写真は上の三枚のみです。お許しください。
関係者の皆様、そして会場で楽しく会話をさせていただきました皆様方に感謝申し上げます。
ありがとうございます。
皆様
最後まで拙ブログにお付き合いくださいまして、誠にありがとうございます。
御礼申し上げます。
5月15日(金)
奈良薪御能 11:00~、17:30~ 興福寺/春日大社舞殿 興福寺旧境内登大路園地薪能・野外能
11:00~ 咒師走りの儀 「翁」金春穂高
17:30~ 南大門の儀 能「巴」辰巳満次郎 狂言「千鳥」茂山童司 能「野守」金春安明
【料金】協賛券4000円、当日4500円
5月16日(土)
奈良薪御能 11:00~、17:30~ 興福寺/春日大社舞殿 興福寺旧境内登大路園地薪能・野外能
11:00~ 御社上りの儀 能「田村」金春欣三
17:30~ 南大門の儀 能「羽衣」観世喜之 狂言「因幡堂」茂山良暢 能「鵺」金剛永謹
【料金】協賛券4000円、当日4500円