92:『稲生物怪録絵巻集成』(杉本好伸編 国書刊行会出版 304ページ)から『稲生逢妖談』(宮内庁書陵部所蔵)
今読んでいる本に『稲生物怪録絵巻集成』があります。
『稲生物怪録絵巻集成』はこれまでにも色々な本に載っており、絵巻物の一部分を読んだことがありました。
今回は稲生物怪録のうち、絵本です。
絵巻と絵本では全く内容が違います。
しかし、話の展開の形式は同様です。
『稲生逢妖談』(宮内庁書陵部所蔵)と『稲生平太郎物語』(東北大学付属図書館(狩野文庫)所蔵)と『稲生物怪図記』(西尾市岩瀬文庫所蔵)比較しながら、絵を見たりざっと飛ばし読みしますと、それぞれの面白さを感じます。
今読んでいる絵本は『稲生物怪録絵巻集成』(杉本好伸編 国書刊行会出版 304ページ)から『稲生逢妖談』(宮内庁書陵部所蔵)。
絵本三作品のうち『稲生逢妖談』だけは比較的丁寧に読んでいます。
絵本でも『稲生逢妖談』(宮内庁書陵部所蔵)と『稲生平太郎物語』(東北大学付属図書館(狩野文庫)所蔵)は絵も文(の長さや内容)も似ており、『稲生物怪図記』(西尾市岩瀬文庫所蔵)は少し短く無いようも違う事が多いようです。
絵本三作品を(適当に…笑)比較しながら『稲生逢妖談』(宮内庁書陵部所蔵)を中心に 今のところ、十夜まで楽しむことができました。
写真は九夜目。
『稲生逢妖談』は大変面白い絵本ですが、特に「九夜乃夜」は何ヶ所も大笑いの連続でした。
『稲生逢妖談』は絵も文も楽しいですね。
あっぱれじゃ!
…と、思わず両手を上げてみたくなります。
ここのところ夕刻になると 風にのせ、小雨にのせ、コオロギやスズムシの音色がすずやかです。
秋の夜長に稲生物怪録はなんだか似合います。