夏期特別公開 宝物殿名宝展『春日大社の名物 みかさ山 神鹿 燈籠 藤の美術』
(ここ↑ は展覧会場外で、撮影禁止ではありませんでした。)
いただいたパンフレットより ▼
春日大社といえば、みかさ山、鹿、そして灯籠や藤。
深い由緒をもつ春日の名物は、その名を聞くだけで懐かしい日本の風物となっています。
美しい絵画や工芸、そして書跡に表され春日社の雅やかな信仰と文化を全国に伝えました。
知っていそうで、はっきりとは知らない春日の名物の様々を絵画や工芸や書跡から探って見たいと思います。
御蓋山
古社記……鎌倉時代
春日宮曼荼羅……南北朝時代
春日権現験記(春日本)19巻・20巻……江戸時代
春日若宮祭礼図(下巻)……江戸時代
後西天皇宸翰和歌…… 江戸時代
南都八景「三笠山雪図」……江戸時代
若菜摘(荒井寛保筆)……近代
鹿
鉄二十八間四方白星兜鉢(秋野鹿金具)(重要文化財)……鎌倉時代
鹿島立神影図……南北朝時代
鹿座神影図(奈良市指定文化財)……室町時代
鹿座仏舎利 江戸時代
春日権現験記12巻・18巻 江戸時代
鹿図屏風……江戸時代
御生玉伏白鹿坐像…… 江戸時代
紅葉鹿蒔絵小鼓胴……江戸時代
秋野鹿蒔絵笛筒……江戸時代
十二ヶ月描分鹿絵巻(内藤其淵筆……江戸時代
南都八景「春日野鹿図」……江戸時代
伏鹿香合(岡野松寿作)……江戸時代
伏鹿香合(奥田木白作)……江戸時代
白鹿(橋本良寿作)……近 代
鹿根付(森川杜園作)……江戸時代
高貴夢想図……近代
灯籠
柚木型石灯籠……平安時代
御間型石灯籠……鎌倉時代
瑠璃灯籠(奈良県指定文化財)……鎌倉時代
木製釣灯籠……桃山時代
釣灯籠各種……江戸時代
春日権現験記(春日本)1巻・16巻……江戸時代
藤
藤花松喰鶴円鏡(重要文化財)3面……平安時代
梨子地藤蒔絵笛筒……江戸時代
春日権現験記(為恭本2巻)・春日本10巻……江戸時代
後水尾天皇和歌懐紙……江戸時代
先日、『春日権現験記(春日本)』と『春日若宮祭礼図』を見るため、春日大社 夏期特別公開 宝物殿名宝展『春日大社の名物 みかさ山 神鹿 燈籠 藤の美術』に行ってきました。
会場には絵巻物の他 『三十六歌仙』(もちろん、貫之さんも)や鹿の絵や工芸品、
小さな仏舎利塔の中には、お釈迦様の骨二つ
『鉄二十八間四方白星兜鉢(秋野鹿金具)』の細工は見事に美しく、蝶などの文様が数多く施され、一眼鏡で食い入るように見つめました。
『梨子地藤蒔絵笛筒』にも心奪われました。
以前 大和文華館で拝見した 江戸の人気蒔絵師・原羊遊斉のものもありました。
大和文華館 特別講演「江戸の人気蒔絵師・原羊遊斉」
去年の暮に夜中みた春日大社のおんまつりにも出てくる昔祭りで誓われたと思われる舞楽の楽器( 新旧のだ太鼓)もありました。
鎌倉時代の『瑠璃灯籠(奈良県指定文化財)』はたいへん美しく、色々な角度から光をかざして拝見させていただきました。
湖の美しさは、わたくしの好きなイランのアーブギーネ博物館にいるような心地よさを感じさせてくれます。
絵巻物に興味を持ち、影印本で読み始めたのが今年の二月
以来四十以上の絵巻物を読んでいますが、宝物殿や博物館などで 本物(や複製)を見るのはとても楽しく、満足の時間を過ごすことができます。
また、春日大社の宝物殿では絵巻物の広げ方がちょうど自分で開いてみるくらいの幅で、両手をガラスのに広げて絵巻物をまく仕草をしますと、品等に絵巻物を楽しんでいるようでした。
奈良県立情報図書館で探してみたのですが、ざっと探したところでは『春日権現験記(春日本)』は見つかりませんでしたので、ここ一ヶ月でみつけたいと思います。
つい最近絵巻物に興味を持ったと思っていたのですが、2011年 『おん祭と春日信仰の美術』 奈良国立博物館を観た時点で既に絵巻物に注目しておりました。
今回楽しませていただきました宝物殿名宝展は みかさ山 神鹿 燈籠 藤などに焦点が絞られ、なじみ深く、展示法が素晴らしいなと感じました。
何やら色々と字を拾って読んでおりますとに時間近くかかってしまいました。
春日大社の宝物殿の企画展は年四回。是非楽しみのひとつに加えたいと思います。