135: 『重要文化財 9 絵画3 大和絵 絵巻 他 』文化庁監修
『重要文化財 9 絵画3 大和絵 絵巻 他 』文化庁監修
4300円
昭和49年
朝日新聞社
『重要文化財 9 絵画3 大和絵 絵巻 他 』文化庁監修を読む。
今年になって楽しんだ絵巻物はざっと数えて四十くらい。
その中に「天狗草紙」もあり,たいへんゆかいなものであった。
「天狗草紙」は僧俗の戒めの為に描かれたと言う。
『続日本絵巻大成19天狗草紙 』影印「天狗草紙」延暦寺巻 詞書 園城寺巻 東寺巻 三井寺巻AB
印象深いのが 以前の記録と今回本書の絵
以前は次のように絵も詞書もに描いてあった。絵を省略していたことが残念。
三井寺
障子に人影
学問の邪魔だと立腹
手元にあった鋭う小刀で障子越しに斬りつける
実は学生
学生の鼻が切り落とされる
こわ〜〜
恨みに思った学生は信誉の智厳房を恨むと描かれていたと記憶している。
『続日本絵巻大成19天狗草紙 』影印「天狗草紙」延暦寺巻 詞書 園城寺巻 東寺巻 三井寺巻AB
本書
天狗草紙 1巻 中村庸一郎 鎌倉
『重要文化財 9 絵画3 大和絵 絵巻 他 』では,学問の妨害をした天狗が,鼻を小刀きられたという話しで,鼻を切られた僧形の烏天狗が逃げ帰るところ (98ページ)と記されている。
図右の方に座るのは信誉の智厳房,中央上を飛び去るのが鼻を切られた僧形の烏天狗
紀貫之像 (上畳本三十六歌仙切) 1幅 東京 五島美術館 鎌倉
歌仙歌合わせ絵
紀貫之
桜ちるこのした風は寒からでそらにしられぬ雪ぞふりける