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Channel: 乱鳥の書きなぐり
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21; 『錦絵が語る江戸の食』 松下 幸子 (著)  遊子館 (資料4枚)

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  21; 『錦絵が語る江戸の食』



松下 幸子 (著)
¥ 2,940
遊子館



『錦絵が語る江戸の食』を読了。
 松下 幸子著の本はこれで三冊目となる。
 今回の『錦絵が語る江戸の食』や芝居役者の様子、役者・舞台の絵が多彩で最後まで楽しむ事ができた。

 前回読んだ二册、他の本とかぶっているところも多いが、その都度出典がしっかりと示されている事が多い。

 
 上の絵は『五大力恋緘  ごだいりきこいのふうじめ』

   五大力 → 三五大切 にしちゃうってのは見せ場の一つ。

 好きな演目の一つだ。
 好きな歌舞伎のひとつなので、ネオ歌舞伎で見てみたいと思い、花組芝居にかけつけた事がある。
 なるほど、喪服で通しちゃうああいった演出表現もあり…かも…。
 舞台を見るのは面白い。

 
 本書『錦絵が語る江戸の食』の『五大力恋緘 』はP.60の上半分。
 下左には【鯛】について記されている。
 
 この食べ方って開高健氏の『裸の王様』を思い浮かべる。 
 また、読み物としても面白い。
 こういった面白みのある文章を、書き上げられる松下 幸子先生に拍手。

 
 
 この絵はどこかで見た事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 名所江戸百景 びくにはし雪中
 歌川広重画 安政五年(1858)
 味の素食の文化センター蔵

 本書66ページから魚屋と獣肉屋が書かれている。
 魚屋と獣肉屋は氏の田の本にも載っていたが、この絵は面白い。

【山くじら】
 山鯨は一般の獣肉の異称。
 獣肉屋は【ももんじ屋】と呼ばれていた。

 上はいろいろな本に良く書かれていると記憶している。

 江戸時代獣肉食は表向きには忌避されていたという。
 だが、実際には多く行われていた。

 本書では
  本草書、料理書に記述の多い順として次のようにあげられている。

 鹿、猪、兎、牛、狸、犬 その他十種類

 
 山くじらの文字は一目見て、 
   バシン! 
     と目に飛び込んでくる【山くじら】の文字。

 右には ○やき「十三里」
 ○やきはお芋屋さんの事。
 見せの前には太った三匹の犬がいる。

「十三里」
 【栗より美味い十三里…】か。わかりやすい見せのなだと、ほくそ笑む。

 京都には十三屋さんという店がある。
 十三屋さんは櫛屋さん。
 櫛屋(九四)屋はあまりよろしく無いという事で、十三屋されたと聞いている。
 こんな事を書いているが、上の絵とは何ら関係がない。

 の絵を拡大してみる。

 
 かごにはサツマイモが山積みされている。
 そして右のかごには、何やら動物のしっぽであり、違うような物が積まれている。
 雪ふる土間は冷たいので、犬がかごの上で昼寝をしているのでしょうか………?。
 広重に真意を聞きたい気持ちがあるが、それがどうしたというお話の一つ。
 上に書いた籠の話はいい加減なわわごとなので、記録に値しない。

 中国の広州や賀州の田舎では、複数の犬を飼っているご家庭を見た。
 賢くて吠えない犬たちだった。
 上の絵を見て、ふとそのような事を思う出した。


 味の素食の文化センターに興味を持った。
 興味の或る企画展が多い。

これまでの企画展示(味の素食の文化センター公式HP)

石毛直道 食文化を探検する 2012.09.25〜2013.03.02
相撲と食 2011.11.24〜2012.03.03
錦絵に見るパロディーと食 2010.10.05〜2010.11.30
財団法人味の素食の文化センター設立20周年記念 食の文化写真展 世界の食の情景 Vol.II −食材・つくる・食べる− 2009.10.01〜2009.12.05
財団法人味の素食の文化センター設立20周年記念 食の文化写真展 世界の食の情景 −食材・つくる・食べる− 2009.05.01〜2009.06.20
ライブラリー蔵書に見る 戦時中の食 −1937年〜1945年− AGAIN 2009.05.01〜2009.06.20
シュガーアート展 −ケーキづくりから生まれた繊細な砂糖の芸術− 2008.03.12〜2008.06.14
食文化としてのお弁当 2007.10.15〜2008.02.29
箸の食文化 2006.10.10〜2007.02.10
日本人とかつお かつおだしを中心に 2006.01.10〜2006.05.31
ライブラリー蔵書に見る 戦時中の食 −1937年〜1945年− 2005.07.04〜2005.09.07
江戸の料理屋 −八百善を中心に− 2004.12.04〜2005.01.31

 
 

目次
行事の食

正月
雛祭
端午
七夕
土用干
二十六夜待
重陽
酉のまち
餅つき)
行楽の食(梅見
花見
潮干狩
花火
月見
雪見


芝居の食

芝居町
芝居小屋
芝居茶屋
楽屋
正月の宴・初芝居
顔見世
舞台)
商いの食(魚市場
魚屋と獣肉屋
魚と野菜
料理屋
茶見世
行商
菓子屋)
旅の食(旅籠
道中の名物)
日常の食(食事
台所
鰹節
子供の飲食
菓子と酒


江戸のの美味

海苔・白魚
初鰹
刺身
すし
田楽
天麩羅
蒲焼
蕎麦


江戸料理再現
国立劇場十八番 歌舞伎座厨房)













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