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Channel: 乱鳥の書きなぐり
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『大笑い江戸っ子祭』 9/10☆ 斎藤寅次郎監督 1959年 白黒 

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     (南座前にいらっしゃった 舞子はん)


   『大笑い江戸っ子祭』9/10


 1959年に制作された白黒映画『大笑い江戸っ子祭』を見た。
 これは痛快に面白く、最後まで笑い転げていた。
 日本の喜劇映画って、こんなにも潔く質が良かった事を知った。
 あっぱれじゃ

 それにしてもアップテンポで、喜劇の名人のように感じる俳優が次々に出てこられる。
 流石『大笑い江戸っ子祭』という大婦負がついているなと感心した。

 何となく見た事のある顔、知らない顔。
 確か、浅草の演舞場に行ったとき、柳谷金五郎さんだったと思うが、高座に上られた。
 子供の頃テレビで見た顔だったので、うれしい感じがした。

 映画に唄子啓介さんが出ておられた。
 この方たちはわたくしが十代半ばの頃、京都南座で唄啓劇団を興行されていたので見た事がある。
 芝居あり漫才ありで面白かったような気がする。

『大笑い江戸っ子祭』は「芝浜」や「弁天小僧」や「髪結新三」や他多くの芝居(歌舞伎)がごった煮されていた。
 解説を読みと、この映画は落語が軸となり、「芝浜」や「たらちね」や「千両富」が含まれているという。
 芝居の好きなわたくしはどうしてもそちらと関連づけてします。

 落語も楽しんでおくと、色々幅が広がり楽しいだろうなと思う。落語の「芝浜」「たらちね」「千両富」の中でわたくしがライブで聞いた事があるのは池袋演芸場で楽しませて頂いた「芝浜」だけ。長い話で、落語は大変におもしろいなと感じた事を覚えている。
 


スタッフ
監督: 斎藤寅次郎 サイトウトラジロウ
製作: 杉原貞雄 スギハラサダオ
脚本: 蓮池義雄 ハスイケヨシオ

淀橋太郎 ヨドハシタロウ
撮影: 西前弘 ニシザキヒロシ
音楽: 宅孝二 
美術: 鳥居塚誠一 トリイヅカセイイチ
録音: 中川浩一 ナカガワコウイチ
照明: 牧野秀雄 マキノヒデオ
キャスト(役名)
三木のり平 ミキノリヘイ (久六)
有島一郎 アリシマイチロウ (八五郎)
朝雲照代 アサグモテルヨ (お春)
雪村いづみ ユキムライヅミ (お菊)
益田キートン マスダキートン益田喜頓 (伊勢屋源兵衛)
汐風亭子  (おなみ)
立原博 タチハラヒロシ (与太郎)
環三千世 タマキミチヨ (お露)
西川鯉次郎 ニシカワコイジロウ (次郎吉)
翼ひろみ ツバサヒロミ (お弓)
森川信 モリカワシン (太助)
坪内美詠子 ツボウチミエコ (お時)
榎本健一 エノモトケンイチ (勘七)
坊屋三郎 ボウヤサブロウ (銀次)
八波むと志 ハッパムトシ (五郎八)
藤間紫 フジマムラサキ (お清)
丘寵児  (雲竹斎)
内海突破 ウツミトッパ (富の市)
夏目俊二 ナツメシュンジ (三次)
平原小夜美  (お政)
富松千代志 トミマツチヨシ (亀吉)
山茶花究 サザンカキュウ (河内屋和助)
渡辺篤 ワタナベアツシ (正兵衛)
古川縁波 フルカワロッパ (良玄)
佐々十郎 ササジュウロウ (彦三郎)
小原新二 オバラシンジ (為三)
西岡タツオ ニシオカタツオ (松公)
南都雄二 ナントユウジ (雄之助)
ミヤコ蝶々 ミヤコチョウチョウ (お蝶)
堺駿二 サカイシュンジ (忠左衛門)
宮坊太郎  (喜内)
柳家金語楼 ヤナギヤキンゴロウ (金太)
トニー谷 トニータニ (善吉)
若水ヤエ子 ワカミズヤエコ (居酒屋の女中)
西川ヒノデ ニシカワヒノデ (鉄火場の中盆)



解説
芝浜・たらちね・千両富などの落語から、「勢揃い江戸っ子長屋」のコンビ蓮池義雄・淀橋太郎が脚本を書いた喜劇。同じく「勢揃い江戸っ子長屋」の斎藤寅次郎・西前弘がそれぞれ監督・撮影を担当した。




 江戸湯島天神のそばの長屋に、屑屋の久六、魚屋の八五郎、呉服屋の次郎吉などが住んでいた。久六は屑の束を整理しているうち、ボロの中からお弓という娘を見つけた。悪者に追われてかくれていたという。江戸の父母を探しに出てきたのだ。−−八五郎は大酒のみで、ある朝女房のお春と妹お菊にたたき起されて魚河岸に出かけると、時間が早すぎ、芝浜で顔を洗ったとき、革財布を拾った。そのまま家へ帰って数えると百両あった。近所の衆に大盤ふるまいし、彼は寝こんだ。目覚めたとき、お春は金をあずかった覚えはない、夢を見たんだろうといった。彼は丸めこめられ、酒を絶ち、心をいれかえて働くようになった。−−家主源兵衛の一人娘・お露は次郎吉が好きだった。お露は続々と来る縁談をことわりつづけ、あげくは屋根の上で見合結婚反対の坐りこみをした。次郎吉は商いの途中、お弓の父母・お時夫婦に出会った。彼らは上京の途中鼠小僧から金を奪われ、今は奉公勤めをしていた。次郎吉は彼らの娘を思う情にうたれた。お弓を彼らのもとへ連れていった。−−久六に縁談が起った。ちょっと言葉が丁寧すぎる女だというが、それでも久六は喜んだのだ。−−お弓を父母に会わせた次郎吉は、目明勘七に憎い次郎吉を捕える手引きをすると約束した。そして、お露に置手紙を残すと、自から縛についたのである。−−家主が破産し長屋を人手に渡さないために、千両の金が必要になった。お春が例の革財布を出した。お上に届け出たのだが、落し主が出ず、褒美に貰ったという。八五郎にはもう用がなかったが、それを元手にバクチで千両かせごうとし、すっかりスった。帰途、湯島天神で富くじの当り番号が発表されていた。それは久六が買った札だった。やっと、彼の家の襖の破けたところにはりつけてあったのを見つけた。もう、長屋は明け渡さずにすむのである。




 みなさま、見て下さいまして誠にありがとうございます。



 データーは「キネマ旬報社」様よりお借り致しました。ありがとうございました。




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