白:はじっかき 赤:馬鹿(うましか)
61;『妖怪萬画』 (第1巻 妖怪たちの競演編)
(第1巻 妖怪たちの競演編)
Yokai Manga Volume 1 : Parade of Monstrous Creatures
和田京子 (著)
1500円+税
2012年
青玄社 公式HPより引用▼
なぜ、怖いはずの妖怪が、かくも愛嬌たっぷりに描かれたのか?
日本美術史の最後の砦、妖怪画のなぞを解く。
その大衆性や、戯画的、あるいは風刺的表現が見られることから、これまで美術史のなかでなかなかテーマとしてとりあげられることがなかった「妖怪画」。ところが、日本では古くから子供から大人までが親しんできた裾野の広い分野であり、自然信仰や各地域の伝承といった日本固有の土着文化や宗教と密接に関わる重要な主題でもある。本企画は、美術史のなかで本流としては語られてこなかった「妖怪画」の系譜をあらためて見直すことで、日本美術の持っているある笑いや遊びといった特徴的な側面を再考の契機となる。
平安時代から明治初期にかけて描かれた妖怪画(絵巻物)を豊富に掲載し、その大衆性や戯画的表現から、これまで美術史においてはほとんど試みられることのなかった妖怪画の祖型をたどり、その系譜を読み解く。
序文:辻惟雄
収録作品:『百鬼夜行絵巻(松井文庫)』/鳥山石燕『画図百鬼夜行』/吉光
『百鬼ノ図』/『化物尽絵巻』/土佐光起『百鬼夜行之図』ほか。
大阪歴史博物館 特別展『幽霊・妖怪画大全集』やどこかしこの書物などで見た絵が多く、とても楽しい。
片手でもてる文庫本タイピだが、編集が上手く、絵巻を続けて載せられていて、ページをひらひらと前後させると、それはもう絵巻物の世界に飛び込むことができる。
なかなか楽しい本だと思う。
ご興味のある方は、お気楽にどうぞ楽しんでみてくださいマセマセ。