『年中行事絵巻』55 【巻八 騎射】 1 中央公論社 小松茂実 日本絵巻大成
『年中行事絵巻』【巻八 騎射】
左右近馬場(さうこんのまば)の騎射
五月三日 左近衛の官人による荒手結(あらてつかい)(予行演習)
四日 右近衛
五日 左近衛の真手結(まてつかい)
六日 右近衛の真手結(まてつかい)
最終日 穏座(おんざ)(酒宴)
ここでは、右左近衛の真手結と穏座の響きの場面を描く。
見物の子供
菖蒲の刀
端午の節会当日
肌ぬぎに鳴って、手玉で遊ぶ子
柵
堀川に注ぐ小川
大殿屋(おとどや)(馬場の左右に設けられる)
雑色二人
雑色(ざうしき)とは「蔵人所(くらうどどころ)」で雑役に従事した、無位の役人。
平安時代以後、院・東宮の御所や摂関家などの貴族の家、または武家・寺院などで走り使いなどの雑役に従事した下男。
大殿屋の東庇
三人の次将(中将、少将)
丸高杯
飲み食いしながらの見物
弊(へい)振りの官人
(腰に差した弊がはためいている)
馬場あたり
射手の府生
府生とは(精選版 日本国語大辞典)
〘名〙 六衛府の下級職員で、雑役に従事した者。ふせい。ふそう。
※古今(905‐914)仮名序「右衛門の府生、みぶのただみね」
府生とは (検非違使より)
…弘仁年間(810‐824)の中ごろ創置されたと推測されており,その初見は816年(弘仁7)に左衛門大尉となり検非違使の事を兼行したとみえる興世書主である。
左右衛門府職員が〈使の宣旨〉により兼任するのが原則で,弘仁左右衛門府式では定員を左右それぞれにつき官人1,府生1,火長5と定め,貞観・延喜式では左右それぞれ佐1,尉1,志1,府生1,火長(かちよう)9に増員し,834年(承和1)には別当が置かれている。
火長は看督長(かどのおさ),案主,官人従者などからなり,式にはみえないが,火長の下に下部と称する下輩が置かれていた。…
つづく
『年中行事絵巻』六巻 部分 中央公論社 日本絵巻大成8
『年中行事絵巻』八巻 部分 中央公論社 日本絵巻大成8
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