いけず石
京言葉で「意地悪」という意味の「いけず」という言葉がある。
「これ以上先へ行けない」という意味の「行けず」など、諸説ある。(ウィキペディア引用)
千年の古都・京都にはいろんな文化がありますが、あまり喜ばしいと言えない文化のひとつに「いけず石」があります。
これは、平安時代に牛車や荷車が都の通りを往来していたときに、町に住む人が私有地に入ってこないよう、防御用の石を玄関先や四つ辻に置いたものがその発祥です
(googleより)
主に狭い路地や曲がり角に建つ住宅等の敷地の角や端に設置される漬物石~ひざ下程度の大きさの石で、車両の進入による塀や外壁などへの接触・損傷を防ぐ。
全国各地でみられるが、特に京都市内には数千個のいけず石があるとされる。
町が碁盤目状に形成されており、道が狭く曲がり角も多いことから、車両による家屋への接触事故に対する自衛手段として、また事故による揉め事を事前に回避することが遠回しに言い対立を避ける京都の流儀にかない、普及したとみられる。(ウィキペディア引用)
牛車や荷車が往来していた平安時代、私有地への侵入を防ぐため、防御用の石を玄関先や四つ辻に置いたことが始まりといわれる。
現在の様式は明治以降に普及したとのこと。(ウィキペディア引用)
上に、牛車や荷車が往来していた平安時代、私有地への侵入を防ぐため云々とあるので『年中行事絵巻』(日本絵巻物大成8 中央公論社)を調べて見たが、本書における本絵巻物の中に「いけず石」は認められなかった。
上にもあるように、「いけず石」は京都だけではなく、他のチホプでも度々見ることができる。
私は現在奈良に住まいいたすが、奈良でも「いけず石」を多く見ることができる。
マスコミが「いけず石」を京都の意地悪い部分のように取り上げ、穿って広められているのはあまりにも浅はかである。
京都のみならず各地での石の置かれている状態を冷静に見ればわかるが、細いドジであったり、どんつきの家であったり、角っこ出会ったりと、車などが衝突しやすい場所や家の必要箇所に置かれていることが多い。
公道に置かれる場合もあるが、あまりにも衝突されやすい場所や家は、安心のために石でガードといった自己防衛は、マスコミが取り上げるような「いけず」(意地悪)ではなく必要不可欠とも考えられる。
私は京都中心部で生まれ育ったが、私の家の周りには置かれてなかった。
時々見るガードのための石を「いけず石」と呼ぶと知ったのは、ここ最近のTVネタであった。
また、奈良でも家の角っこの石を見ることが大変多い。
京都では「いけず」(意地悪)であり、奈良では「自己防衛」なのかと一人ほくそ笑み、加えてマスコミの安直な取り上げ方に首をかしげる鳥である。