『枕草子』5 三巻(126段、128段、129段、130段、131段 /131段全文写す 4枚7ページ)九曜文庫 二条通(京都) : 沢田庄左衛門 慶安2[1649]
『枕草子』4 三巻(126段、128段、129段、130段、131段)
内写真は、131段部分
131段全文写す 三巻
百三十一段
七日の若菜を。人の六日にもて
さはぎ。とりちらしなどするに。見もしらぬ草を。こど
ものもてきたる「なにとかこれをばいふ」と。とみにも
いはず。「いざ。」などこれかれみあはせて。「みんな草となんいふ。」
と云物のあれば「むべなるけり。きかぬかほなるは。」などわ
らふに。又おしげなる菊のおひたるをもてきたれば
つめどなをみゝな草こそつれなけれ
あまたしあれば 菊もましけり
といはまほしけれど。聞入べくもあらず。
百三十一段(全文)
七日の若菜を。人の六日にもて
さはぎ。とりちらしなどするに。見もしらぬ草を。こど
ものもてきたる子ども「なにとかこれをばいふ」と。とみにも
いはず。清少納言「いざ。(これはなんと云う草?)」などこれかれ(彼此)みあはせて。子ども「みんな草となんいふ。」
と云物のあれば清少納言「むべ(郁子 うべ(宣)肯定的な意味 平安時代には「うべ」ともいった)なるけり。きかぬかほ(顔 多くの子供がいるので、聞き覚えていつ子供もいるのだなぁ。)なるは。」などわ
らふ(笑う)に。又おしげなる菊のおひたるをもてきたれば
つめどなをみゝな草(耳無草 みみなぐさ)こそつれなけれ
あまた(これだけ多く摘んだのなら)しあれば 菊もましけり(菊も混ざっているだな)
といはまほしけれど。聞入べくもあらず。
清少納言と子どもの会話である
数の多さ
1 あまた(これだけ多く摘んだのなら)しあれば 菊もましけり(菊も混ざっているだな)
2「むべ(郁子 うべ(宣)肯定的な意味 平安時代には「うべ」ともいった)なるけり。きかぬかほ(顔 多くの子供がいるので、聞き覚えていつ子供もいるのだなぁ。)なるは。」
3 菊のおひたるをもてきたれば
菊
聞く
菊
菊 聞く ←→ みゝな草(耳無草)
耳無草
道端や畑などに普通にみられるナデシコ科の雑草。茎は基部で枝分れした後,立ち上がり,高さ15~30cmで暗赤色を帯び,毛が多い。葉は対生で無柄,長さ2cm前後,卵形から楕円形で両面とも毛でおおわれる。4~6月,茎の先に集散花序をつける。花は小さく直径約5mm,花弁は白色で5枚,先は浅く2裂する。花柱は5本,おしべは10本。果実は熟すと長く伸びて,萼の倍ほどの長さとなり,先は10裂する。日本全国,東アジアからヒマラヤにかけて広く分布する。
つめ
摘め
抓
早稲田大学蔵書
二条通(京都) : 沢田庄左衛門,
慶安2[1649]
4冊 ; 25.6×18.5cm
早稲田大学図書館
参考
『枕草子』九曜文庫 慶安2年
『日本古典文学大系』
『新日本古典文学大系』
『枕草子解環 三』
『枕草子 一』
(一から三十六 総合)
『枕草子』25 『枕草子』一巻読了(1〜36段 まとめ) 九曜文庫 二条通(京都) : 沢田庄左衛門 慶安2[1649]
『枕草子 二』
(三十七から五十総合) 『枕草子 二』51 『枕草子』二巻(26〜50段 まとめ) 九曜文庫 二条通(京都) : 沢田庄左衛門 慶安2[1649] 『枕草子 二』 『枕草子』二巻(51〜68段 まとめ) 九曜文庫 二条通(京都) : 沢田庄左衛門 慶安2[1649]
『枕草子 三』
『枕草子』1 三巻(119段 あはれなる物 2枚)九曜文庫 二条通(京都) : 沢田庄左衛門 慶安2[1649] 『枕草子』2 三巻(120段 正月寺にこもりたるはいみじくさむく雪がちにこほりたるこそおかしけれ。5枚)九曜文庫 二条通(京都) : 沢田庄左衛門 慶安2[1649] 『枕草子』3 三巻(121段 いみじく心つきなきものは。1枚 21段全文写す)九曜文庫 二条通(京都) : 沢田庄左衛門 慶安2[1649] 『枕草子』4 三巻(122段、123段、124段、125段、126段 /123段全文写す 3枚6ページ)九曜文庫 二条通(京都) : 沢田庄左衛門 慶安2[1649] 『枕草子』5 三巻(126段、128段、129段、130段、131段 /131段全文写す 4枚7ページ)九曜文庫 二条通(京都) : 沢田庄左衛門 慶安2[1649]
枕草子 他
『枕草子』関係総合 (日本古典文学大系) 『枕草子解環』を見つけた、、、 枕草子解環 著者 萩谷朴 出版社 同朋舎 刊行年 1981 冊数 5冊