『カーブの向こう ユープケッチャ』
安部公房 著
1924-1993
新潮文庫
1988.12 出版
320円
261ページ
ごろつき
手段
探偵と彼
月に飛んだノミの話
完全映画
チチンデラヤパナ
カーブの向う
子供部屋
ユープケッチャ 全9編
「チチンデラ・ヤバナ」→ 「砂の女」 「カーブの向こう」 → 「燃え尽きた地図」 「ユープケッチャ」 → 「方舟さくら丸」 懐かしい。興味深い。面白い。いや〜、実に面白い!!! 安部公房独自の言葉の感覚が懐かしく、十代の頃への私へ誘ってくれる。 例えば、「月に飛んだノミの話」に出てくるワンフレーズ。 高校生の頃を中心に、こう云った言葉の面白さが好きだったんだと、懐かしく思う。
「月に飛んだノミの話」
、、、私を見上げてにやりと笑った。どうも変だ。唇もなかれば、眼瞼(まぶた)もない彼に、笑ったるできるはずもないのだが、、、、。
「なあに、これがつまり、哲学的領域の笑いというやつさ」