『ペスト』 7 (「今んところ、あんたこそ、他人の平和をかき乱しとるんですよ。」「余計なことに関わっていとる暇なんぞありゃせんですよ。例の熱病のうわさが始まってからってものは、、、、。」)カミュ著 宮崎嶺雄訳
首を釣った男 P.41
「ご注意申し上げますがね。」
と、警察は苛立った口調で言った。
「今んところ、あんたこそ、他人の平和をかき乱しとるんですよ。」
しかしある程度のところで、R医師によって、その言葉は遮られた。
「あんたがたはどう思っとるか知らんが。」
と出て行きながら、警察はため息をついた。
「余計なことに関わっていとる暇なんぞありゃせんですよ。例の熱病のうわさが始まってからってものは、、、、。」
、、、、、、、、、
「天気のせいですな。それだけです。」
と、警察は結論を下した。
警察ではないが、こういった報道や結論づけは、2021年現在でも日常茶飯事であることが歯がゆい。
『ペスト』カミュ作 (全体像) 『ペスト』 1 カミュ著 宮崎嶺雄訳 昭和54年18版 『ペスト』 2 (この町でそれ以上に特異なことは、死んでいくのに難渋を味わうことである。) カミュ著 宮崎嶺雄訳 昭和54年18版 『ペスト』 3 (一匹の死んだネズミ/ 人が機械的な動作で、しきりに首を擦っていた。)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 4 (一匹の死んだネズミ/ 人が機械的な動作で、しきりに首を擦っていた。)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 5 (夕刊の呼売りは鼠の襲来が停止したと報じていた。←→ しかし、、、 歴史は繰り返される、、、で済む問題か)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 6 (門番のリンパ腺はさらに大きくなり、さわってみると固く木のようになっていた。医師は女房に言った。「ずっと付いててあげなさい。」)カミュ著 宮崎嶺雄訳 『ペスト』 7 「今んところ、あんたこそ、他人の平和をかき乱しとる、、」「余計なことに関わっていとる暇なんぞありゃせん、、例の熱病のうわさが始まってからってものは、、、、。」カミュ著 宮崎嶺雄訳