歌舞伎俳優の片岡秀太郎さん死去 79歳
悲しくて、涙が出る。
あれこれの舞台を思い出す。
上方歌舞伎を代表する女形として活躍した歌舞伎俳優で人間国宝の片岡秀太郎(かたおか・ひでたろう、本名彦人=よしひと)さんが23日午後0時55分、慢性閉塞性肺疾患のため大阪府吹田市の自宅で死去した。
79歳。吹田市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。27日、松竹が発表した。
歌舞伎俳優の片岡愛之助(49)は養子。大阪松竹座「七月大歌舞伎」(7月3~18日)に出演予定だった。
最後の舞台は2020年12月の京都・南座「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」の経盛室藤の方。
19年に人間国宝
名優・十三世片岡仁左衛門(仁左衛門)の次男。
兄 五代目片岡我當(86)
本人 片岡秀太郎
弟 十五代目片岡仁左衛門(77)
1946年10月、南座「吉田屋」の禿で片岡彦人の名で初舞台。
56年3月、大阪・歌舞伎座「河内山」の浪路で二代目片岡秀太郎を襲名した。
関西に居を構え、上方らしいはんなりとした芝居を継承する女方として長年舞台に立ち、上方歌舞伎の振興に力を注いだ。
「恋飛脚大和往来」の梅川、おえんといった上方の情趣が不可欠な役に秀いで、近年は「菅原伝授手習鑑 道明寺」の菅丞相伯母覚寿、「盛綱陣屋」の微妙など時代物の老女の大役で風格を示した。
97年に「松竹・上方歌舞伎塾」、14年にこども歌舞伎スクール「寺子屋」を開校。後世の育成に尽力した。 19年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。21年に旭日小綬章。
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