ルクソール(エジプト)にて
船の守り神か………。或いは、イスラム教のブルーのハンドか………。
『ソクラテスの弁明 クリトン』17 (詩人:その席に居合わせたところの人が全て、それからの作品について、作者その人以上の説明を与え得た)
(要約 『ソクラテスの弁明 クリトン』P.22)
結局ただ神託の覆すべかざることを明らかにしたに過ぎなかった。
すなわち政治家の次には私は詩人を、悲劇詩人や酒神頌歌詩人(ディテラポス)やその他の詩人を訪問した。
今度こそは私が彼らよりも愚昧であることの証拠を、現場において指摘し得るだろうと思いながら。
そこで私は、彼らの作品中最も苦心したと思われるところを取り上げて、それが何を意味するのかをきき質した。
これには一つには、同時に彼らから何かを学びたいと思ったからである。
さて、諸君、私は諸君に真実を告げることを恥じる。
しかも私は、告げなければならない。
すなわち、その席に居合わせたところの人が全て、それからの作品について、作者その人以上の説明を与え得たからである。
神託、そして詩人の次には、手工者の話へと移る。
さて、諸君、私は諸君に真実を告げることを恥じる。
しかも私は、告げなければならない。
すなわち、その席に居合わせたところの人が全て、それからの作品について、作者その人以上の説明を与え得たからである。
都市伝説のように伝えられているが、大学入試のこと。
或る作家が自分の小説を問う入試問題を見て、
「こんな風にも、受け取れるんだ。そこまで考えていなかった。」
と呟いたというが、真相は知らない。
『ソクラテスの弁明』ではすでに同様の言葉が発せられてたのだと感心した。
神託とは
神託(しんたく、英語: Oracle)
神の意を伺う事。
また、その時伝えられた言葉。
道具により神の意を推し測る占いに近いものと、トランス状態になったシャーマンの口から伝えられるものとに分けられるが、何かを媒介にする点では同じである。
参考
『ソクラテスの弁明 クリトン』
プラトン 著
久保 勉 翻訳
岩波文庫 青601-1
ウィキペディア