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『ギリシア神話』2  アガメムノーン

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『ギリシア神話』2  アガメムノーン

 

 

『アガメムノーン』(羅: Agamemnon)は、アイスキュロスによるギリシア悲劇の1つ。

「オレステイア」三部作の中の一篇。

 

『ギリシア神話』(高津春繁著 岩波文庫)では、アガメムノーンはヘーラの手により助けられたが、突風がふき船が近づけない。アイギストスはアガメムノーンを助け招くが如く態度を示したが、良からぬ企みをしていた。アガメムノーンは、自分の妃とその情夫であり、従兄弟であるアイギストスによって殺された(要約)とある。

 

 文字通り、トロイア戦争におけるギリシア側の総大将であるミュケーナイのアガメムノーンを題材とした作品。

 彼の帰還から死の直前までを、殺害者である妻クリュタイムネーストラー等の言動を中心に描く。

 紀元前458年のアテナイにおけるディオニューソス祭にて、「オレステイア」三部作の他の二篇、およびサテュロス劇『プローテウス』と共に上演された。

 

 ミケーネ(ミュケーナイ、ミキネス)は、ギリシャ・ペロポネソス地方アルゴリダ県アルゴス=ミキネス(英語版)市の古代都市。

 ペロポネソス半島東部に位置し、ミキネスの2km西に位置する。

 1872年に、ハインリヒ・シュリーマンによって遺跡が発掘され、古代ギリシア以前の文明が発見された。これは、この地の名をとってミケーネ文明と呼ばれる。

 近隣の都市としては、約30キロ北東にコリント、10キロ南にアルゴスが位置している。

 ミケーネの遺跡は、獅子門、円形墳墓A、王室、アトレウスの墳墓が有名で、そのいずれも巨大な切り石を用いた建築である。ミノア文明のものに比べ、これらは非開放的で求心的、かつ重装備。

 

 トロイア戦争

 トロイア戦争(トロイアせんそう、英語: Trojan War)は、ギリシア神話に記述された、小アジアのトロイアに対して、ミュケーナイを中心とするアカイア人の遠征軍が行った戦争。

 トロイ戦争、トロヤ戦争とも言う。

 トロイア、あるいはトローアスという呼称は、後の時代にイーリオス一帯の地域につけられたもの。

 この戦争の記述から、古代ギリシアにおいて、

   『イーリアス』(ホメーロスの英雄叙事詩)

   『オデュッセイア』

   『キュプリア』

   『アイティオピス』

   『イーリオスの陥落』

などから成る一大叙事詩環が派生した。

 

 トロイア戦争の原因

 この戦の起因は、『キュプリア』に詳しい。

 大神ゼウスは、増え過ぎた人口を調節するために、ヘーラーとは別の妻でもある、秩序の女神・テミスと試案を重ね、遂に大戦を起こして人類の大半を死に至らしめる決意を固めた。

 オリンポスでは人間の子ペーレウスとティーターン族の娘テティスの婚儀が行われていた。

 争いの女神・エリスのみはこの饗宴に招待されず、怒った彼女は、「最も美しい女神へ」と書かれた、ヘスペリデスの黄金の林檎(不和の林檎)を神々の座へ投げ入れた。

 この供物をめぐって、殊にヘーラー、アテーナー、アプロディーテーの三女神による激しい対立が起る。

 ゼウスはこの林檎が誰にふさわしいかをトロイアの王子パリスにゆだねた(パリスの審判)。

 三女神はそれぞれが最も美しい装いを凝らしてパリスの前に立ち、なおかつ、ヘーラーは世界を支配する力を、アテーナーはいかなる戦争にも勝利を得る力を、アプロディーテーは最も美しい女を、それぞれ与える約束を行った。

 パリスはその若さによって富と権力を措いて愛を選び、アプロディーテーの誘いによってスパルタ王メネラーオスの妃ヘレネーを奪い去った。

 パリスの妹でトロイアの王女カッサンドラーのみはこの事件が国を滅ぼすことになると予言したが、アポローンの呪いによって聞き入れられなかった。

 メネラーオスは、兄でミュケーナイの王であるアガメムノーンにその事件を告げ、さらにオデュッセウスとともにトロイアに赴いてヘレネーの引き渡しを求めた。

 しかし、パリスはこれを断固拒否したため、アガメムノーン、メネラーオス、オデュッセウスはヘレネー奪還とトロイア懲罰の遠征軍を組織した。

 この戦争では神々も両派に分かれる。

   ヘーラー、アテーナー、ポセイドーンがギリシア側に味方。

   アポローン、アルテミス、アレース、アプロディーテーがトロイア側に味方。

 

 ボイオーティアのアウリスに集結したアガメムノーンを総大将とするアカイア軍は、総勢10万、1168隻の大艦隊であった。

 アカイア人の遠征軍はトロイア近郊の浜に上陸し、アキレウスの活躍もあって、待ち構えたトロイア軍を撃退すると、浜に陣を敷いた。

 トロイア軍は強固な城壁を持つ市街に籠城し、両軍は海と街の中間に流れるスカマンドロス河を挟んで対峙した。

『イーリアス』の物語は、双方に犠牲を出しながら9年が過ぎ、戦争が10年目に差し掛かった時期を起点に始まる。

 戦争末期の状況については、『イーリアス』のほか、『アイティオピス』や『アイアース』において語られる。

 トロイアの勇将ヘクトールとアカイアの英雄アキレウスの没後、戦争は膠着状態に陥った。

 しかし、アカイア方の知将オデュッセウスは、巨大な木馬を造り、その内部に兵を潜ませるという作戦を考案し(『小イーリアス』では女神アテーナーが考案し)、これを実行に移した。

 この「トロイアの木馬」の計は、アポローンの神官ラーオコオーンと王女カッサンドラーに見抜かれたが、ラーオコオーンは海蛇に絞め殺され、カッサンドラーの予言は誰も信じることができない定めになっていたので、トロイアはこの策略にかかり、一夜で陥落した。

 

 

 

『ギリシア神話』 高津春繁著  岩波文庫 参考

 ウィキペディア参考

 

 

  『ギリシア神話』1  オレステース 『ギリシア神話』2  アガメムノーン

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