映画『Au bout des doigts パリに見出されたピアニスト』
原題/Au bout des doigts 制作年/2018 制作国/フランス/ベルギー 内容時間(字幕版)/106分
監督 ルドヴィク・バーナード 製作 マティアス・ルバン 製作 エリック・ジュエラン 脚本 ルドヴィク・バーナード 脚本 ジョアン・ベルナール 撮影 トマス・ハードマイアー 音楽 アリー・アルーシュ
大変良い、感動の映画であった。
最後の、生まれ育ったダウンタウンでの友人たちも手伝い、駆けつけてくれ
「ブラボー!」
の声を聞いた時、涙が溢れ出た。
ただ、一点。
見出した男の一人っ子が15歳の頃、白血病で亡くなった。
そのままにしておいた少年の(屋根裏)部屋を、自由にピアノ天才少年に妻に断りもなく貸しあたえた。
当然、妻は快く思わなかったし、ピアノ少年も、音楽高の女子友人を自由に出入りさせている姿を男の妻に見せていた。
白血病で亡くなった少年の母(妻)はどの様な気持ちであっただろう。
妻は、ピアノ少年に、鋭い言葉を投げかけ、ピアノ少年もコンクールに出る事を諦めた。
「何を言ったんだ。もうお終いだ。別れよう(要約)」
妻、涙。
一見感動を与える素晴らしい映画なのだが、妻の気持ちになれば、どう感じるか?!
見方を変え、立場を変えると、ガラリと姿や感じ方が変わる。
私は『男人形の家』の男ノラを思い浮かべた。
栄光を得、目的を果たした男の影に、こんなにも切ない女を描く『Au bout des doigts パリに見出されたピアニスト』は、ある意味、こういう点においても素晴らしい。
今回も簡単な記録のみにて、失礼いたします。
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