竹斎老宝山吹色(ちくさいらう たからの やまぶきいろ)6 四丁裏 五丁表 寛政六年 築地善交作 北尾重政画
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早稲田大学 古典籍総合データベース
四丁裏
あせをとるにハ、せきとりの
すまふを中とひ、病人を
かけてすまふをとらせる
なり、それもたゞでハま
ほどにあせが出ぬ
ものなり、一なへでも
せきとりを役人
よらせたり
花を
やり
ふと
食
を
見
せ
び
ら
四丁裏
かせ
バ、花身(ママ)に
なんて
出すものなり、あせ、十ぶんに
出る所おひ出しをせんじをき、
いきつぎにのませ
五丁表
けれバ、そくざに
へいゆう
すること
神の
ことし
五丁表
すもふにかつたら
これやうな
なんのことハ
なひ
うちハゑの
小人じまと
いふもんだ
五丁表
サァ/\くすり
をあがれ
出ひだし
十五ふく
二十八分
どうだ
四丁裏
さつさとござれや
せきとり ほう/\
まいねんまいと
し
四丁裏
だんなの
御ひハへとり
くめはね
こめ
いきせい
ひつハり
スウ
/\
ウン
/\
五丁表
あせハでる
/\
すぐかぜ
ぬけるハ
どうで
ござり
や
す
や
サァ/\くすりをあがれ
江戸時代、「薬は飲まっしゃれ(飲んで下さい)」とは言わず、「薬をあがれ」と言っていたのか。
服用に関しては、私は知らない。
そういえば江戸時代、「酒を飲む」事を「笹を食べる」と芝居で何度も見たことがある。
時代を経ての言葉の変化が、ここでも見られる。