恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』 88 四十丁裏と、『伊勢物語』岩波古典文学大系9
富田高至 編者
和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年
下 88 四十丁裏
四十丁裏
◯をかし、いとわかくハあら是かれ百姓とも集て、月
を見て、それか中に、なぬし、
おほかたハ 月をもめてし未進にも
つもれハ人の 負(ママ 老)となるもの
『仁勢物語』和泉書院影印業刊
おほかたハ 月をもめてし未進にも
つもれハ人の 負(ママ 老)となるもの
『伊勢物語』岩波古典文学大系9より写す
芦の屋の なだの鹽焼いとまなみ
黄楊(つげ)の小櫛(をぐし)も さゝず来にけり
未進(みしん)
未進(みしん)とは、近代以前の日本において、年貢・公事・夫役などの賦課された租税を納入しないこと、またその未納物そのものを指す。
負
老(当て字)