靫負の命婦(ゆげいのみょうぶ) 『源氏物語』メモ
靫負の命婦(ゆげいのみょうぶ)
父・兄または夫が靫負司 (ゆげいのつかさ) (衛門府)の官人である女官。
靭負(ゆげい)
《「ゆきおい」の音変化。古くは「ゆけい」》
1 大化前代、靫を負って宮廷諸門の警護にあたった者。
2 衛門府 (えもんふ) の異称。また、その職員。ゆぎえ。ゆぎおい。
靫 (ゆき ゆげ)
《「ゆぎ」とも》矢を入れ、背に負った細長い箱形の道具。木製漆塗りのほか、表面を張り包む材質によって、錦靫 (にしきゆき) ・蒲靫 (がまゆき) などがある。に
平安時代以降の壺胡簶 (つぼやなぐい) にあたる。
壺胡簶 (つぼやなぐい)
筒形の胡簶。古代の靫 (ゆき) の遺制で、譲位や節会 (せちえ) などの儀式の警固に近衛 (このえ) の武官が背に負ったもの。つぼ。