大臣(おとど)とは ( 『源氏物語』メモ )
大臣(おとど)
御殿。 身分の高い人のすまい、またはその中の部屋の尊敬語。
お住いの造り具合や、飾り付けのようすなどは言うまでもなく(すばらしく)。
大臣・公卿(くぎよう)の尊敬語。 (古語辞典)
大臣(おとど)名詞
①御殿。
身分の高い人のすまい、またはその中の部屋の尊敬語。
出典源氏物語 若紫 「おとどの造りざま、しつらひざま、更にもいはず」
[訳] 御殿の造り具合や、飾り付けのようすなどは言うまでもなく(すばらしく)。
②大臣・公卿(くぎよう)の尊敬語。
出典大鏡 時平 「このおとど、子どもあまたおはせしに」
[訳] この大臣(=菅原道真(すがわらのみちざね))には、子供がたくさんいらっしゃったが。
③女主人の尊敬語。
出典源氏物語 野分 「北のおとどのおぼえを思ふに」
[訳] 北の御殿の御方の評判を思うと。
④女房・乳母などの尊敬語。
出典源氏物語 玉鬘 「おとど、おびえて色もなくなりぬ」
[訳] 乳母殿は、おびえて顔色もなくなった。 (古語辞典)