祇園祭 鷺舞 (八坂神社にて)
『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-4 【鳳輩、輿丁、供奉】 中央公論社 小松茂実編 1977年12月20日
【巻一 朝覲行幸】四紙
鳳輩
神輿は諸説あるが、鳳輦から発展し、神霊が乗ることに特化したものであるという解釈ができる。
成人男性が1人で持てそうな小型の物から、中に入れそうな大型のものまである。 神輿と鳳輦を合わせて「輦輿」(れんよ)と呼ぶが、定義もさることながら、外見では判断しにくいため、双方とも「神輿」と総称されているのが現状である。
輦輿(れんよ)
轅(ながえ)を肩に当てて移動する輿(こし)。
轅(ながえ)〔長柄ながえの意〕
馬車・牛車ぎつしやなどの前に長く出した二本の棒。 その前端に軛くびきをわたして牛馬にひかせる。 →牛車輿丁
輿(こし)をかつぐ人。こしかき。駕輿丁(かよちよう)。
駕輿丁(かよちょう)
駕輿丁(かよちょう)は、かつて日本の朝廷に所属し、高貴な人物の載る駕輿(がよ、鳳輦や輿の意)を担ぐことを主たる任務とした下級職員である。
輿丁(よてい・よちょう)、輿舁(こしかき)ともいう。 平安時代末期(12世紀末)に現れた、寺社等に属する輿を舁く剃髪の者は、力者(りきしゃ)と呼ぶ。
供奉[名](スル) (大辞泉)
1 行幸や祭礼などのときにお供の行列に加わること。また、その人。おとも。
「鳳輦(ほうれん)の前後を守護し美々しく―し給える有状」〈染崎延房・近世紀聞〉
2 《「くぶ」とも》「内供奉」の略
供奉[名] ① (「くぶ」とも) (━する) 物を供給すること。 供えること。供え奉ること。 ※続日本紀‐和銅元年(708)一一月己卯「大甞。遠江但馬二国供二奉其事一」 ② (━する) 従事する、仕えるの意を、その動作の相手を敬っていう語。 お仕え申し上げること。 ※令義解(718)職員「侍医四人。〈掌レ供二奉診候。医薬一〉」 ③ (━する) 天皇の行幸などの行列に供として加わること。 また、供の人々。 ※太平記(14C後)一一「此寺に一日逗留有て、供奉(グフ)の行列還幸の儀式を被レ調ける処に」 ④ (「くぶ」とも) 仏語。宮中の内道場に奉仕する僧。 内供奉(ないぐぶ)のこと。日本では十禅師が兼ねた。 内供(ないぐ)。供奉僧。 ※性霊集‐二(835頃)大唐青龍寺故三朝国師碑「若復、印可紹構者、義明供奉其人也」 ⑤ =供奉僧