東海道中膝栗毛 三巻 2 一丁裏 中っ腹五十三次 売っ尻道中之記 閲覧 十返舎一九 通油町(東都) : 栄邑堂, 享和2-文化11
東海道中膝栗毛 三巻 1
発端,初,後,3-8編 / 十返舎一九 著
十返舎一九 1765-1831
通油町(東都) : 栄邑堂, 享和2-文化11[1802-1814]序
18冊 ; 19cm
滑稽本
書名は発端の巻頭による その他の巻頭書名:浮世道中膝栗毛,東海道中膝栗毛 序題:膝栗毛 題簽書名:浪華見物滑稽膝栗毛 見返し題:東海道中滑稽記膝栗毛,洛中滑稽之記膝栗毛 扉題:中ッ腹五十三次売ッ尻道中之記
序:芍薬亭主人ほか
共同刊行:河内屋太助(大阪心斎橋唐物町)ほか
和装
印記:拾翠艸堂児戯之記
読んでいるのは、早稲田大学 ヘ13 03123 3巻目
一丁裏
中っ腹五十三次
売っ尻道中之記
閲覧
膝栗毛初編、序にして、世に行流、仍而(よって)其後編を索(もと)むれ
ども、作者、例の悠長にして、鼻の下と惧に長し、其上
去年の初秋、常総に遊て、鳥此申湖(ママ)の居続に尻を
腐らし、斬旧蝋中旬の比、東都に帰る、予頻に此編を
商求む(はかりもとむ)、於是不得止事、終に前後二巻を編転す、
気迫なれは、排説の中、齟齬あることハ見赦し給へと、
十返舎の主にかハりて、書肆(しょし)栄邑堂しるす、
印 印
索(もと)む
【索】 サク
① 太いなわ。つな。
② もとめる。さがす。
③ ものさびしい 。
悠長
[名・形動]動作や態度などが落ち着いていて気の長いこと。また、そのさま。「悠長に構える」「悠長な話」
鼻の下
痴人の様をいう。(日本古典文学全集 頭注)
鼻の下が長い
(女性に甘い。色香に迷いやすい。好色である。「女性に言い寄られて―・くなる」)
鼻の下が干しあがる
(収入がなく、生活ができなくなる。口が干上がる。「不景気で―・る」)
惧 グ ク
おそれる。おそれ。「危惧」
危惧
悪い結果になりはしないかと心配しおそれること。
長し (古語)
①長い。▽空間的な隔たり。
②長い。永久である。▽時間的な隔たり。
常総
常総(じょうそう)は、常陸国と下総国の併称。
蝋中旬
蝋燭の中程(半分燃えた状態)
比 (ころ)
ヒ・くらべる ならぶ・ころ
東都
東方のみやこ。
日本では、京都に対して江戸または東京をいう。
於是不得止事
これにおいて、止め得ずこと、
齟齬 (そご)
《名・ス自》
意見や事柄が、くいちがって、合わないこと。くいちがい。赦し
ゆるし
書肆 (諸氏)
書物を出版したり、また、売ったりする店。書店。本屋。
(肆 連ねるという意味)
邑
①くに。領地。みやこ。「食邑」
②むら。さと。むらざと。「邑落」 ③うれえる。「忿邑」
栄邑堂
江戸 版元