金々先生造化夢 12 十丁裏 十一丁表 山東京伝 作 北尾重政 画
寛政6年 版元 蔦屋重三郎
金々先生造化夢 山東京伝 作 北尾重政 画
山東京伝 1761-1816
北尾重政 1739-1820
[江戸] : [蔦屋重三郎],
寛政6[1794]序
黄表紙
一冊 19cm
読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー
ヘ13 02056 0012
十丁裏
おけや
の仙人
井戸
がハを
こしらへ
る、これ
ハめし
をたい
たり
ちやを
にたり
する水の
用ゐまてへつに井戸を
ほるつもりなり、その木の
あまりにて、手をけこめ
かしをけなどをこしらへる、
「仙人のおかしらとやう
面につけて、いち/\
いろかづをそろへる
まだ かうのものを
きる まないたと
こめあげざる日、
ふき所とひうちばこ
がてきないまきとすみ
ハたいていできあがりだな
どゝ、かほみせまへのしばゐの
十一丁表
ごとく、おおさわぎなり、
「ひもじいせいか
わしがにハいし
やのげんのうが
さつまいの
やうにみつる
やつさ
さくわん
やの
御人
へつ
たいを
ぬる、
「べつついの
うハぬりハはぢ
のうハぬりをするよう、
なだらのはいれで
ござる、
「うちハやの仙人しち
りんの下をあふぐしぶ
うちはをこしらへる、これ
もやぶより竹をきりいだし
て、うちめにはり山よりしぶを
とりきたりて、うへにひくうちわ
十丁裏 下
いしやの
仙人ちや
づけのに
ばなをにる
いしの七輪を
こし
らへる
十一丁表 下
ぞうりもその
さき/″\を
恩人ばいく
万人の手に
かゝる事
やら
しれぬなり、
へつたい
へったい (へっつい)竃(かまど)
〔「竈(かま)処(ど)」の意〕 ①鍋や釜をかけ,下から火をたいて煮たきする設備。 周りを土や石や粘土やセメントなどで築き,焚(た)き口をもうけ、上に鍋(なべ)・釜(かま)をかける穴をあける。 かま。へっつい。 ②〔竈の数を家一世帯の単位,課税の単位としたことから〕 独立生活を行う一家。