化物和本草 12 九丁裏 十丁表「奴(やつこ)のひぼし」
山東京伝作 葛飾北斎画 寛政十 版元 山口屋忠右衛門
化物和本草 3巻
山東京伝作 1761-1816
葛飾北斎画 1760-1849
版元 山口屋忠右衛門
寛政十 (1798)
18cm
黄表紙
読んでいるのは、早稲田大学デジタルライブラリー
化物和本草 九丁裏
「奴(やつこ)のひぼし」
ひとハかゝととなる
ものをたつとみ、にち用の
ものをいやしむ みやこの
ひとむき、女らをたつとみ
こめのめしをめづらしがらぬ
たぐひなり、されバなるむかし、
ゐとくのちんぶつを
このむひとあつて
おらんだじんのしりを
あらふつぼへはなをいけて
たのしみしをながさきの
ひとみてわらひしを
いふ仕なしもあり
こゝにもろこしをさる事
万八りひがしの
かいちうに
春風紙ゑん國(しゅんふうしゑんこく)と
いふくになり、むかし
このくにへやるこだこの
いときれてとび、
かぜにしたがつて、このくにへ
おちたれバ、このくにのひと
やつこのひぼしなりとて
めづらしがり、つゐに
化物和本草 十丁表
大わうへけん上
したるよし、ゐとくハ
ちんふうにせんきんを
ついやす い上
また、かやうの
まちがいあるべし、
仕ち用の
忘なこと
とふと
けれ
化物和本草 九丁裏 下
「びつうながら、わたくしのたくの
せつゐんのわき、むめのきの
ゑだに、かつておりました
化物和本草 九丁裏 下
「あまりめづらしき
ものゆへ
だいわうへ
けん上つかま
つり
ます
化物和本草 十丁表 下
むまれてから
はしめて
みました、
奴(やつこ)のひぼし
奴凧
おらんだじんのしりを
あらふつぼへはなをいけて
オランダ人の尻を洗う壺に花をいけて
壺に花と、万八(鉢)