178:『日本絵巻大成18 石山寺縁起』
小松茂美(編)
日本絵巻大成 18
中央公論社
1977
147ページ
定価 ¥9800(税込)
『日本絵巻大成18 石山寺縁起』を二度読む。
「石山寺縁起」は長いので、時間がかかった。
東大寺の前に石山寺を建てる、美男子に生まれ変わる、病が治るといった話が盛りだくさん。
ややこしいので、メモをとりながら読んだ。
一巻の最後に石山寺を建立する際、大工が大きな板を移動させる絵がある。
丸太のような「コロ」の上に木材をおく。後ろを「てこ」で持ち上げる。木材を引く。
やはり、竹を使って祇園祭の角を曲がらせるように、大きな木材を丸太の上で転がせて移動させたのだとわかる。
以前ネット上でこのようなことを書くと、途方もなく笑われたことがあった。
だが、こういった大きな重い物を移動させる手段もあったのだと、胸をなでおろす。
この方法が日本だけとは考えにくい(あはは うひゃひゃ)
絵のあとの詞書には延暦二十三年とある。
絵巻物を読んだり見ていると、当時の風習や習慣や色々なことがわかる。
絵巻物を好きになった理由は多くあるが、そのひとつと言える。
あらすじは長いので省略。
「石山寺縁起」も「国語便覧」に載っているような有名な絵巻物
内容豊かで面白い。