富田高至 編者
恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』28 「なとてかく はや年寄りに成りけん 水なすびそと むしり物を」 十六丁表
和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年
右左
28 十六丁表
◯をかし男茄このみなる女、ゆててくふて
なとてかく はや年寄りに成りけん
水なすびそと むしり物を
28 十六丁表
◯おかし男、茄 好みなる女、茹でて食うて
なとてかく 早年寄りに成りけん
水茄子ぞと 毟(むし)り物を
茹(なす)
当時、茄子(なすび)が一般的。茄(なす)は女房詞。
年寄りに成りけん
茄子の皮の表面に、シワが寄っているのを、年寄りにたとえている。
馬の飼料を入れた盥(たらい)
女性の、、、に見立てた。
『仁勢物語』和泉書院影印業刊
なとてかく はや年寄りに成りけん
水なすびそと むしり物を
『伊勢物語』岩波古典文学大系9 「竹取物語 伊勢物語 大和物語」より写す
などてかく あふごかたみになりにけん
水もらさじと 結びしものを