通し狂言 七幕 『桐一葉 きりひとは』花組芝居 2016年
N◯Kの大河ドラマにもなったらしい花組芝居『桐一葉 きりひとは』を見た。要約)
登場人物が歌舞伎役者に似せる方向に演出されているのか、梅玉や弥十郎の言い回しに似た役者、愛之助激似メークの白塗り役者など、歌舞伎好きにはたまらない。
歌舞伎の江戸言葉や言い回しや仕草や形を花組芝居風に演じられ、この舞台も相当面白い。まさしく、ネオ歌舞伎と言えるが、ある意味、歌舞伎よりも話の筋書きが複雑で、演劇的である。
また、歌舞伎演目の台詞の言い回し(例えば、『助六』の「墨と雪」)なども多く取り入れられ、最後、鶏がくどいほどに「こけっこっこ〜、こけっこっこ〜〜」と鳴くと観客(私)には「東天紅〜東天紅」と聞こえ、天からは桐の葉(白紙)がぱらり、また、はらりと舞い降り、『桐一葉 きりひとは』の舞台を盛り上げる。
「さらばじゃ」「さらばでござる」(要約)
舞台上に作られた枠組みは過去となった歴史と時の新たに流れを告げる境界線を演出し、登場人文つが走馬灯のように無言でゆっくりと歩き回る。
この舞台は実際に劇場で見て見たかったと感じた。
また、話はそれるが『桐一葉 きりひとは』と『毛皮のマリー』に出演されてなかった、梅本潤改〆梅本純米さんの芝居を見てみたい。
以下は花組芝居『桐一葉 きりひとは』公式HPより ▼
原作:坪内逍遥
●脚本・演出:加納幸和
●出演:
加納幸和 原川浩明 山下禎啓 桂憲一 八代進一 大井靖彦
北沢洋 横道毅 秋葉陽司 松原綾央 磯村智彦 小林大介
美斉津恵友 谷山知宏 丸川敬之 二瓶拓也 押田健史
2016年9月30日(金)~10月10日(月・祝)
【あらすじ】
天下分け目の"関ヶ原の戦い"後の大坂城。
豊臣家を滅ぼそうと画策する徳川家康は、
方広寺の鐘銘にあった文字に難癖をつけ、三ヶ条の難題を押し付ける。
淀君をはじめとする豊臣家の人々は憤慨するが、
徳川との交渉役を勤める片桐且元は条件を呑むべきと主張。
"交渉に時間をかけ、高齢の家康の死を待つ"が、彼の秘策。
しかし反且元の大野道軒一派は、『且元は内通者だ』との噂を流し、
城内にて且元暗殺の計画が持ち上がる…。