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乱鳥の今更人に聞けない言葉の混乱 20   『役者手鑑 全』を楽しむに当たって  「連句」について

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 写真は 大神神社(三輪神社) 能楽『三輪』







『役者手鑑 全』を楽しむに当たって  「連句」について

 

『役者手鑑 全』を思い切り身勝手に楽しみながら、ほぼほぼ半分が読めたように思う。

 ここにきて、『役者手鑑 全』を楽しむに当たって、家族に俳諧や連句や、あれやこれやとは何ぞやと質問ぜめに合わせると、夫書斎より一冊の辞書を手渡す。

 その重さ、ローストポークに例えるなら、おおよそ1,5個分はあろうかと思う。

『日本古典文学大辞典 第六巻』の「連句」の頁を広げ、重ねて、
「『岩波新古典文学大系』「初期俳諧集」には具体例が載ってるからね^^」
と、多少面倒臭そうであった。

「連句」の決まり事など全く知りもしない私は『日本古典文学大辞典 第六巻』の「連句」を読み、
『こりゃ、大学の授業の一コマかふたコマ分歯あるね。』
と笑うと、夫、軽く聞き流す。

『日本古典文学大辞典』は1ページに4段。
 ページ数にしておおよそ2,5ページ、合計約10段也。

 容量かましてよかですか!?とばかりに、乱鳥「連句」のウィキだのみ。

 枕詞のごとく、「とりあえず、ウィキペディア」とばかりに、記録してみた。

 

 

 連句とは      (Wikipedia)

 連句(れんく)とは、歴史的には、俳諧の連歌のことであった。
 連歌に対して俳諧という趣旨の精神とその内容、また俗語をも使用する形式で、それが、連歌の形式を踏襲した為に「俳諧の連歌」と称せられた。

 連歌とは複数の吟者が吟ずる短句で、前句に後句を付け合いし続ける形式の文芸をいう。
 付け合いする句々は独立性のあるものが原則である。
 しかもその隣接二句が調和することが特徴である。
 座の文芸の所以である。


 俳諧は江戸時代、松尾芭蕉を始め多くの秀吟者を輩出し、庶民にも親近するため、連歌より好まれ、文芸の主流を為した。
 のちに、川柳と発句(のち俳句)の、一句形式の分離と流行を誕生せしめたので、狭義には俳諧より一句形式を除いたものは連句と呼称される。
 この用語を、明治37年に連歌や俳句と区別するため高浜虚子が提唱してから定着したとする説もあるが、「連句」の名称はしかし随分以前から巷間あった。

 形としては連歌の様式を踏襲して、五七五の句の後に七七の句を、さらに五七五・・・と交互に付けていき、三十六句(歌仙)、五十句(五十韻)、百句(百韻)等よりならしめ、総数の違いで数十種に別して名称がある。

 


 連句の様式、式目
 総数の違いと、それを数ブロックに分ける数と量の違いにより、伝統的な連句の形式には、それぞれの名称があり、よく作られるものは、歌仙(36句)と半歌仙(18句)であるが、総数のみいう形式とは別に様式という場合、作する方法や句の取捨する規範など(式目と称するもの)まで含めていうことが出来る。
 ただしこうした伝統的連句は、いずれも殆ど様式(式目)に大きな区別はない。
 主なる式目は、春夏秋冬の季の句数で、春秋三句以上連ねること、夏冬句は一、二句なこと、各ブロックに月の句ないし花の句を配り置くこと、前句の前(これを打越という)と同趣意や用語を禁じたり嫌ったりすること、遠くに詠んだ句であってもそれはきつく忌避される(輪廻という)。
 その他心得的なものは一通りでない。

 


 伝統的連句
 正岡子規にはじまる近代俳句の隆盛のなかで、連句に注目した早い時期のものとして、寺田寅彦の随筆があげられる。
 また、幸田露伴は、芭蕉七部集の評釈を行い、芭蕉の歌仙の構造を明らかにした。

 こうした戦前の業績をうけて、現代の作家、詩人たちによる連句の試みが、1960年代後半からはじまった。
 その中心になったのが、大岡信、丸谷才一、安東次男、石川淳たちによる歌仙の興行であった。歌仙を巻いて、その後で付け合いの雰囲気や意図について解説対談を行うという形式によって、連句の可能性が追求された。大岡は、〈連詩〉という概念をここから発展させて、外国語での詩作の可能性も追求している。
 石川・安東・丸谷は亡くなったが、大岡、岡野弘彦を中心に雑誌『すばる』や『図書』誌上を中心に連句興行が続けられている。

 

 

 


   『役者手鑑 全』1 表紙・表紙裏 安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

 https://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/8004913231b9f7916a7e5586e667ca07『役者手鑑 全』2 最終頁 安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

 https://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/3781ea7dbbe73aa9b0e6a110bf6c85ea『役者手鑑 全』3 序文一オ・ウ 八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

  『役者手鑑 全』4 連名句順 二オ 安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

    『役者手鑑 全』5 立役者之名家 安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

  『役者手鑑 全』6  三升 万歳の 来つつなれにし 鶴太夫 三オ 安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

    『役者手鑑 全』7 「連名句順」の「吾妻富士仰蓮花」(右下)と「三升」から始まる「万歳の 来つつなれにし 鶴太夫」を再考したい。
 
  『役者手鑑 全』8  鶴つがひ 長閑にあゆむ 田面かな  市江  東京書舗 本石町十軒店 伏見屋善蔵 稀書複製版 米山堂

  『役者手鑑 全』9  夕くれを おしむ乳母有り いかのほり 路志う 東京書舗 本石町十軒店 伏見屋善蔵 稀書複製版 米山堂

     役者手鑑 全』9 『役者手鑑 全』10 風巾の尾の風の長きためしも君の代や/青柳の強さや風の吹き次第/目辺りに埃もたたず梅の花(3句)

  『役者手鑑 全』11 里渡   高砂や 松葉に枝を 梅の花   安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

  『役者手鑑 全』12  蒲公英ハしはし旅僧のしとねかな 杉暁   安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

  『役者手鑑 全』13  舞台から雪間へ かたの蝶ひとつ  巨撰   安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

  『役者手鑑 全』14  納子   沖中に 舟 乗捨る 汐 干かれ  安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画

  
 『役者手鑑 全』15  半ふん 有之 せうじ に くらき わかは哉  里江  安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画


  『役者手鑑 全』16  つり草の  置ところなし 蓮見時  連車   安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画 



 『役者手鑑 全』を楽しむに当たって  「連句」について


  東京大学所蔵 役者手鑑 / 花吸菴編 全22頁  安永八年巳亥正月 花吸庵蔵 花吸庵編 磯田湖竜斎画



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