168;「“ 絵解き ”ってなぁに?〜語り継がれる仏教絵画〜」
展図録 龍谷ミュージアム
龍谷ミュージアム(京都市下京区堀川通正面下る<西本願寺前>)で開催された「“ 絵解き ”ってなぁに?〜語り継がれる仏教絵画〜」展で購入した図録を楽しむ。
本書によれば、いろいろな方が色々な所で絵解きをされていたらしい。
いわゆる「語り」のひとつ
「語り」
以前読んだ『説経節』や『幸若舞』や『大黒舞絵巻 鎌倉英勝寺所蔵』、また拝見させて頂いた伊勢万歳大和万歳、『演者と観客 生活の中の遊び』(日本民俗文化大系7)や民俗学関係の本に書かれていた他の芸能や歩き巫女等を思い浮かべる。
絵解きは寺で行われるものとばかりに勘違いしていたが、実際には比丘尼ヤ色々な方々が歩き、川の上や境界等でも行われていたようだ。
今年の二月に入って、『篠山本 鼠草子』 ニ巡り会ってからというもの絵巻物が好きになる。
読んで行くうちに、“これは仏教を知らないと、内容がわからないわ”と痛感。
読める 面白い 絵がきれい
上だけを頼りに絵巻物(本や展示物)と遊んでいるが、絵解き伝え秘めるといった意味を考えると、仏教的な考え方がまるでわからなくなり、わたくしは撃沈。
つい最近でいうと続々日本絵巻大成 4 中央公論社の『頬焼阿弥陀縁起・不動利益縁起』を読了した。
筋書きも面白く絵も楽しい。しかし、絵巻物そのもののもつ伝えたいが為の逆の記述の意味合いがわかりにくくなってきた。これはどすすればいい者か…。
『今昔物語』でも読もうか…悩みは尽きない。
ところで
「“ 絵解き ”ってなぁに?〜語り継がれる仏教絵画〜」展図録はとても良く構成されていて、展覧会場に足を運べなかった娘もわかりやすいとニコニコ笑う。
「“ 絵解き ”ってなぁに?〜語り継がれる仏教絵画〜」展は ここ数年の展覧会でいうと「国芳展」「ハプスブルグ展」「エル・グレコ」に続くわたくし個人の作品の好きさ。素晴らしい展示物に圧倒されただけあって、図録に載せられた中味は重厚。
「道成寺」が載せられている。
これは芝居で「娘道成寺」「二人道成寺」などを複数回見ているなじみの話し
先日はたまたま絵巻物を読んでいたので、嬉しくて嬉しくて、心が跳ねる
『桑実寺縁起・道成寺縁起』より「道成寺縁起 上巻」(続日本絵巻大成 13 中央公論社)
『桑実寺縁起・道成寺縁起』より「道成寺縁起 下巻」(続日本絵巻大成 13 中央公論社)